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日曜日の朝になった。
優一は目を開けた。
いつの間にか、金曜日の夜と同じように、横向きに寝ている詩織を背中側から覆うように寝ていた。
「あぁ、良かった。いてくれて」心からホッとして、起こさないように詩織を軽く抱きしめる。
そして、固くなってることに気が付いた。朝、固くなっているのは、本当に久しぶりだ。実は、自分は不能なんじゃないかと悩んだ時期もあった。僕の代で会社を継ぐのは終わってしまうんじゃないかと。
でも、姉ちゃん達もいるし、僕の子供である必要はないと思うことにして、悩むことを止めた。解決できないことを考えている暇はない。
「今日、帰っちゃうんだな」と呟いた。誰かとこんなに一緒にいたいと思ったことは、産まれて初めてだ。
フフフッ、そんなこと言ったら、母さん、悲しむかな。あんなに、ママ、ママ、言ってたくせに、と言われるんだろうな。
でも、それは幼稚園に上る前の話だ。それからは甘えた記憶は全くない。
僕は理想の母親を、先生に求めてるんだろうか?甘えたいだけなのだろうか?
もちろん子供のように甘えたいわけではない。こうして絶え間なく体を求めてしまうのは、その反動なのだろうか?
「はぁ~」と優一はため息をついた。昨日までの自分の行動を思い出してしまった。
本当に、ただの駄々っ子だ。優一は仰向けになり、詩織の頭が乗っていない方の掌で、自分の頭を押さえた。
オモチャが欲しくて、寝転びながら手足をバタバタさせているのと変わらない。『買ってくれなきゃ嫌だ』が、『一緒にいてくれなきゃ嫌だ』に変わっただけだ。
本当に、僕は、どうしてしまったのだろう。自分でも信じられない。
今まで、特に大人ぶっていたつもりはない。当たり前のことを当たり前にやる、それだけを考えていた。それが、他の人にとって難しいと思えることでも、僕は乗り越えてきた。
いつしか他人に興味がなくなっていた。それを隠すために、みんなの意見を聞くようにした。みんなのことを気にしていると思わせるために。
そして、高校2年になって、初めて先生の授業を受けた。
「日本人は、海外に行くと劣等感を持ってしまうことが少なくないの。アメリカの子供は早く自立したいと思っている。だから、自分の意見をズバズバ言ってくる。日本人の親が、すぐに言う事を聞きなさい、というのも良くない。子供が考えることを放棄してしまう。
だから、つい、日本人はアメリカ人と話すのが嫌になり、日本人同士で固まってしまう。言葉の問題もあるけど、本当は違うの。こういった育った環境が違う。
でもね、みんな同じなの。勉強ができてもできなくても、走るのが速くても遅くても、お金を持っていても持っていなくても、みんな同じ人間。勉強ができる人はそういう人、足が速い人はそういう人。ただの特徴で個性なの。それを自分と比べる必要なんて意味がない。どこに行っても自分は自分。自分の特徴、個性を大切にして。そして、自信を持って自分の意見を言う。それだけできれば、何も困ることなんてないわ」
正直、衝撃を受けた。こんなことを言う大人に会った事がなかった。いつも誰かと比べられ、勝った負けたの話になる。
多分、勝った負けたと言う大人に聞かせたら、甘い考えをしていると馬鹿にするだろう。
でも、その勝負の世界についていけない人達は山程いる。その人達は、どうすればいいんだ、と逆に聞いてみたい。それでも、多分、そういう人間は鼻で笑うのだろう。
「やっぱり、先生は最高だ」
また、背中から詩織を抱きしめる。
「う~ん」
「ごめん、起こしちゃった?」
詩織が体を反転させて、優一の方を向いた。
「ううん、おはよう。ゆうくん」
「おはよう、し~ちゃん。キスしていい?」
「いいけど、シャワー浴びて、朝ご飯食べたら帰るからね」
「じゃあ、それまでは、僕のものだね」
詩織は頷いた。
2人は唇を重ねた。
そして、
「昨日、あんなにしたのに、2回もして大丈夫なの?」
「もちろん、寝て回復したから」
「私は、バカになっちゃいそう」
「一週間、我慢しないとね」
「そんなこと考えてる余裕はあるの?」
「大丈夫だよ。し~ちゃんに会えなくなるような原因は作らない」
「本当に止めてよ。私のせいで成績落ちたり、人付き合いが悪くなったりするの」
「そんなこと有り得ない。僕はもっと頑張れる」
「それならいいけど。じゃあ、シャワー行こう」と詩織が上半身を起こしたら、優一が残った腕を掴んだ。
優一は目を開けた。
いつの間にか、金曜日の夜と同じように、横向きに寝ている詩織を背中側から覆うように寝ていた。
「あぁ、良かった。いてくれて」心からホッとして、起こさないように詩織を軽く抱きしめる。
そして、固くなってることに気が付いた。朝、固くなっているのは、本当に久しぶりだ。実は、自分は不能なんじゃないかと悩んだ時期もあった。僕の代で会社を継ぐのは終わってしまうんじゃないかと。
でも、姉ちゃん達もいるし、僕の子供である必要はないと思うことにして、悩むことを止めた。解決できないことを考えている暇はない。
「今日、帰っちゃうんだな」と呟いた。誰かとこんなに一緒にいたいと思ったことは、産まれて初めてだ。
フフフッ、そんなこと言ったら、母さん、悲しむかな。あんなに、ママ、ママ、言ってたくせに、と言われるんだろうな。
でも、それは幼稚園に上る前の話だ。それからは甘えた記憶は全くない。
僕は理想の母親を、先生に求めてるんだろうか?甘えたいだけなのだろうか?
もちろん子供のように甘えたいわけではない。こうして絶え間なく体を求めてしまうのは、その反動なのだろうか?
「はぁ~」と優一はため息をついた。昨日までの自分の行動を思い出してしまった。
本当に、ただの駄々っ子だ。優一は仰向けになり、詩織の頭が乗っていない方の掌で、自分の頭を押さえた。
オモチャが欲しくて、寝転びながら手足をバタバタさせているのと変わらない。『買ってくれなきゃ嫌だ』が、『一緒にいてくれなきゃ嫌だ』に変わっただけだ。
本当に、僕は、どうしてしまったのだろう。自分でも信じられない。
今まで、特に大人ぶっていたつもりはない。当たり前のことを当たり前にやる、それだけを考えていた。それが、他の人にとって難しいと思えることでも、僕は乗り越えてきた。
いつしか他人に興味がなくなっていた。それを隠すために、みんなの意見を聞くようにした。みんなのことを気にしていると思わせるために。
そして、高校2年になって、初めて先生の授業を受けた。
「日本人は、海外に行くと劣等感を持ってしまうことが少なくないの。アメリカの子供は早く自立したいと思っている。だから、自分の意見をズバズバ言ってくる。日本人の親が、すぐに言う事を聞きなさい、というのも良くない。子供が考えることを放棄してしまう。
だから、つい、日本人はアメリカ人と話すのが嫌になり、日本人同士で固まってしまう。言葉の問題もあるけど、本当は違うの。こういった育った環境が違う。
でもね、みんな同じなの。勉強ができてもできなくても、走るのが速くても遅くても、お金を持っていても持っていなくても、みんな同じ人間。勉強ができる人はそういう人、足が速い人はそういう人。ただの特徴で個性なの。それを自分と比べる必要なんて意味がない。どこに行っても自分は自分。自分の特徴、個性を大切にして。そして、自信を持って自分の意見を言う。それだけできれば、何も困ることなんてないわ」
正直、衝撃を受けた。こんなことを言う大人に会った事がなかった。いつも誰かと比べられ、勝った負けたの話になる。
多分、勝った負けたと言う大人に聞かせたら、甘い考えをしていると馬鹿にするだろう。
でも、その勝負の世界についていけない人達は山程いる。その人達は、どうすればいいんだ、と逆に聞いてみたい。それでも、多分、そういう人間は鼻で笑うのだろう。
「やっぱり、先生は最高だ」
また、背中から詩織を抱きしめる。
「う~ん」
「ごめん、起こしちゃった?」
詩織が体を反転させて、優一の方を向いた。
「ううん、おはよう。ゆうくん」
「おはよう、し~ちゃん。キスしていい?」
「いいけど、シャワー浴びて、朝ご飯食べたら帰るからね」
「じゃあ、それまでは、僕のものだね」
詩織は頷いた。
2人は唇を重ねた。
そして、
「昨日、あんなにしたのに、2回もして大丈夫なの?」
「もちろん、寝て回復したから」
「私は、バカになっちゃいそう」
「一週間、我慢しないとね」
「そんなこと考えてる余裕はあるの?」
「大丈夫だよ。し~ちゃんに会えなくなるような原因は作らない」
「本当に止めてよ。私のせいで成績落ちたり、人付き合いが悪くなったりするの」
「そんなこと有り得ない。僕はもっと頑張れる」
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