旦那様は、パーフェクト高校生

ぱるゆう

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買い物 9 ゴム

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それからも優一は、化粧水は?パックはしないの?化粧を落とすヤツは?と色々と言ってきた。

「何で、そんなこと知ってるのよ」

「荷物持ちで、母さんと姉ちゃん達に連れ回されたからだよ」

「そういうのって、お手伝いさんとかがやってくれないの?」

「もちろん僕がいない時はそうしてるし、ネットでも買ってる。ただ僕を連れ回したいだけだよ」

「中学生の頃?」

「うん」

「ゆうくんみたいな可愛い弟なら、その気持ち分かるかも」

「でも、その結果が僕の身体。本当に嫌だった」

「あぁ、そうよね。一緒にお風呂とか入ってたの?」

「小5までだね。僕もその頃には反応するようになった。特に姉ちゃん達が面白がった。だから、入らなくなった」

「お姉ちゃん達、凄そうね」

「ホントに酷いんだよ。自分の友達と遊びに行くって時にも、たまに付き合わせる。お前達のペットじゃないって言ってやりたかった」

「言わなかったんだ?」

「父さんが、女性には優しくしろって煩いんだ。だから、言って僕が怒られるのも納得できないし、やりたい放題だよ。ねぇ、ゴムって、何処にあるの?」

あっ!日本では必要な時がなかったから、分からない。

「大抵そういう物は、目立たない棚の下の方に」
棚の間を下の方を向きながら、ウロウロする。

「あった!」と詩織が手に取った。

「へぇ~、こんな箱なんだ。一見何だか分かんないね。あっ!Mって書いてあるけど、何?」

「サイズよ。人によって違うから」

「ふ~ん、僕はどれ?」

「う~ん、エルより小さいことはないと思うんだけど」

「サイズって、何から何まであるの?」と優一は座って棚を見始めた。

「エスからエルエルか。洋服と変わんないね。服も小さいと窮屈だから、エルとエルエルを買ってこう」

「そんなに?」

「小さ過ぎて使えない。じゃあ、そのままでって、なってもいいなら、一つにする」

「そうなったら、させないわよ」

「だったら、買うしかないじゃん。その時になって、買ってこいって言うの?」

「分かった、分かったわよ」

「使わない方は、学校の授業で使えばいいじゃん。毎年、新入生にやってるんだから」




私が勤務し、ゆうくんが通う高校は、かなり特殊だ。何が特殊かと言うと、まず校長がズバ抜けて変わっている。

元々は経済学者として有名で、昔、あるテレビの生放送で、世界と比べて日本の子供の成績が下がっているというテーマなのだが、近くにいた教育評論家に向かって、

『これまでの学校は何も教育していない』と発言したことがあったらしい。

詳しく話すと長くなるので今は割愛するが、それから自ら高校を作り、ゆうくん達が12期生となる。もちろん帰国子女である私は英語を担当している。しかし、教科書はない。単語や文法を教えているわけではないからだ。

まぁ、変わった高校だから、新入生は入学したら、文部科学省認定の教科書を2週間は開かないし、ノートも取らない。

まず、高校生活をどう送るかを考えさせる。その一環として、男女交際について学ばせる。校則なんて意味のないもので禁止したところで、する子はするのだ。一番初めは、避妊についての授業を行う。
『まっ、いっか』の軽いノリで、どれだけの責任を負うことになるのか、を包み隠さず話す。
知らなければ怖くてやらない。何時代の話だ。現代は、避妊なんてするやつの気がしれないと頭がイかれてるが、なぜか人気がある配信者の言う事を信じる時代なのだ。

だから、コンドームの使い方、妊娠したら、性病になったら、どうなるかを全て教えている。

これは、変わっている部分の、ほんの一握りだ。こういった校長の理念は、多くの大企業の経営者達の賛同を得ている。だから、ゆうくんのような御曹司、ご令嬢が、こぞって入学してきている。

誤解がないように言っておくが、文部科学省から学校としての認定は受けている。




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