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帰ってきて 4 見せてはいけないもの
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椅子があるので座った。
「はぁ~」と頭を抱える。
「全然、私が大人になれてない」
アメリカの大学にもなれば、人種は様々だ。それ以外に、アメリカ人と、それ以外に分ける集団が少なからずいる。長く住んでいたとしても、それ以外に含められる。要するに差別だ。
もちろん親日家の人は、たくさんいる。そういう人は、日本のことを色々と聞いてくる。幼稚園卒園とともに日本を離れた私が話せることと言ったら、ネットで分かること以外は、両親や兄に聞いたことしか分からないのだが、話すと、とても喜んでくれる。
まぁ、大半は日本が何処にあるのかさえ知らない。中国の一部と思っている人もいる。日本人がアフリカの国のことをほとんど知らないようなものだ。
でも、差別をしたい人達は、第二次世界大戦や日本の貿易黒字のことを言ってきたりする。
私に関係ないと言ってしまうと、だから原爆を落とされたんだ、戦争に負けたんだ、と馬鹿にしてくる。
そうなってしまうと、見つけられるたびに同じことを繰り返される。
とにかく意地になって言い返す。ベトナム戦争は?リーマンショックは?と。
全く噛み合わない話だが、何でもいいのだ。言い返すことが何より大切になる。関わると面倒だと思われるのだ。
その癖が抜けてない。日本に来てからは、そんな理不尽なことは全く起こらない。だから、すっかり忘れていた。
ステーキ店で言った言葉を思い出す。
『元々私は怒りっぽくないの』
完全に嘘だ。どうしよう・・・。
「トントン」とドアがノックされた。
「し~ちゃん、お風呂入ろう」声は小さかった。怒られたけど、大好きなママと一緒にいたい小さな子供のように感じた。
考えてもしょうがないか・・・、私は私が決めた役割を果たす。それ以上でもそれ以下でもない。その期間は残り一年もない。
「うん、今開ける」鍵は掛けていないが、立ち上がって自分で開けに行く。
ドアを開く。
優一が下を向いていて、目を合わせない。
手を引っ張って中に入れる。
そして、服を脱がせ、自分も服を脱ぐ。それでも固くならなかった。
言っていたことは本当らしい。かなり精神的な要因が大きいのだと分かった。
また、優一の手を引っ張って、風呂場の中に入れる。
シャワーを出し、浴槽の中にもお湯を溜め始めた。
「座って」優一を浴槽の縁に座らせた。
「頭下げて」とシャワーを頭に当てた。優一は両肘を膝の上に乗せた。詩織は膝立ちになった。
「目をつぶってるのよ」シャンプーで金髪の頭を洗った。泡に金色が混ざってくる。
一度シャワーで流して、
「少し残ってるから、もう1回洗うからね。我慢するのよ」
優一の頭が頷くように、一度下がった。もう一度シャンプーを取り、髪の毛を掴むように少しずつ洗う。
もう一度流してみると、もう大丈夫そうだ。
「トリートメントとコンディショナーするからね」
また少し頭が下がる。髪の毛に馴染むようにする。
「流すよ」とシャワーを当ててから、余計な水分を手で軽く絞った。
「はい、オシマイ。よく我慢できたね」と優一の二の腕を掴んで体を起こした。優一は頭だけ下げて、下を向いた。
「次は身体を洗うからね。じっとしてるのよ」
また優一はまた一度頭を下げた。
詩織はボディーシャンプーを手に取り、首から洗っていく。肩、腕を洗い、手を掴んで腕を上げて、脇と腕の下を洗う。片方が終わったら、もう片方も。胸、お腹、脇腹を洗い、足を洗う。それでも固くならなかった。
「それじゃ、おちんちん洗うからね」
手で触ると柔らかかった。片手で先を掴んでから、もう片方でしごくように洗った。それでも無理だった。
「1回、泡を流すから、立って」
優一は立ち上がった。首からシャワーで流す。
「後ろ向いて」
優一が回転すると、またボディーシャンプーを取り、背中からお尻の下まで洗った。またシャワーで流し、
「はい、終わったから、中で待ってて」
優一は、そのまま、お湯の溜まった浴槽に入った。優一は膝を抱えて、鼻の下までお湯の中に浸かった。
優一は口の中から息を吐き出して、泡をお湯の表面に作った。
詩織は風呂用の椅子に座りながら、それを見て少し微笑んだ。頭からウイッグを外して、ヘアピンを取った。
「ふぅ~、やっと解放された」と呟いて、クレンジングでメイクを落とした。
そして、シャワーを髪に当て、シャンプーで髪を洗って流し、トリートメント、コンディショナーを次々と髪全体に馴染ませて、シャワーで流した。
髪を手で絞り、更に洗顔する。
「ふぅ~」完全な解放感に満足し、ひと休みする。
視線が気になり、少しだけ浴槽を見ると、お湯の上に目から上だけを出していた優一と目が合った。直ぐに優一は目を逸らせた。
少しは機嫌が直ったみたいね。詩織は髪をヘヤクリップで巻き上げて、体を洗い、シャワーで流した。
「じゃあ、入るわよ」
優一が足を引き寄せて作ったスペースに対面するように入った。
優一は顔を逸らせたが、チラチラと詩織を見た。
そして、
「し~ちゃん、可愛い」と言った。
「そう?」すっかり機嫌が直ったみたいね。
ん?可愛い?ウイッグを付けた時に可愛いと言われた。今は外したのに?
「あっ!」と言って、詩織は浴槽の中で反転し、優一に背中を見せた。
あぁ~、なんてことをしてしまったんだ!同棲時代を思い出して、ついクレンジングなんてものを、風呂場に持ち込んでしまった。一緒にお風呂に入ることは分かっていたのに。
「はぁ~」と頭を抱える。
「全然、私が大人になれてない」
アメリカの大学にもなれば、人種は様々だ。それ以外に、アメリカ人と、それ以外に分ける集団が少なからずいる。長く住んでいたとしても、それ以外に含められる。要するに差別だ。
もちろん親日家の人は、たくさんいる。そういう人は、日本のことを色々と聞いてくる。幼稚園卒園とともに日本を離れた私が話せることと言ったら、ネットで分かること以外は、両親や兄に聞いたことしか分からないのだが、話すと、とても喜んでくれる。
まぁ、大半は日本が何処にあるのかさえ知らない。中国の一部と思っている人もいる。日本人がアフリカの国のことをほとんど知らないようなものだ。
でも、差別をしたい人達は、第二次世界大戦や日本の貿易黒字のことを言ってきたりする。
私に関係ないと言ってしまうと、だから原爆を落とされたんだ、戦争に負けたんだ、と馬鹿にしてくる。
そうなってしまうと、見つけられるたびに同じことを繰り返される。
とにかく意地になって言い返す。ベトナム戦争は?リーマンショックは?と。
全く噛み合わない話だが、何でもいいのだ。言い返すことが何より大切になる。関わると面倒だと思われるのだ。
その癖が抜けてない。日本に来てからは、そんな理不尽なことは全く起こらない。だから、すっかり忘れていた。
ステーキ店で言った言葉を思い出す。
『元々私は怒りっぽくないの』
完全に嘘だ。どうしよう・・・。
「トントン」とドアがノックされた。
「し~ちゃん、お風呂入ろう」声は小さかった。怒られたけど、大好きなママと一緒にいたい小さな子供のように感じた。
考えてもしょうがないか・・・、私は私が決めた役割を果たす。それ以上でもそれ以下でもない。その期間は残り一年もない。
「うん、今開ける」鍵は掛けていないが、立ち上がって自分で開けに行く。
ドアを開く。
優一が下を向いていて、目を合わせない。
手を引っ張って中に入れる。
そして、服を脱がせ、自分も服を脱ぐ。それでも固くならなかった。
言っていたことは本当らしい。かなり精神的な要因が大きいのだと分かった。
また、優一の手を引っ張って、風呂場の中に入れる。
シャワーを出し、浴槽の中にもお湯を溜め始めた。
「座って」優一を浴槽の縁に座らせた。
「頭下げて」とシャワーを頭に当てた。優一は両肘を膝の上に乗せた。詩織は膝立ちになった。
「目をつぶってるのよ」シャンプーで金髪の頭を洗った。泡に金色が混ざってくる。
一度シャワーで流して、
「少し残ってるから、もう1回洗うからね。我慢するのよ」
優一の頭が頷くように、一度下がった。もう一度シャンプーを取り、髪の毛を掴むように少しずつ洗う。
もう一度流してみると、もう大丈夫そうだ。
「トリートメントとコンディショナーするからね」
また少し頭が下がる。髪の毛に馴染むようにする。
「流すよ」とシャワーを当ててから、余計な水分を手で軽く絞った。
「はい、オシマイ。よく我慢できたね」と優一の二の腕を掴んで体を起こした。優一は頭だけ下げて、下を向いた。
「次は身体を洗うからね。じっとしてるのよ」
また優一はまた一度頭を下げた。
詩織はボディーシャンプーを手に取り、首から洗っていく。肩、腕を洗い、手を掴んで腕を上げて、脇と腕の下を洗う。片方が終わったら、もう片方も。胸、お腹、脇腹を洗い、足を洗う。それでも固くならなかった。
「それじゃ、おちんちん洗うからね」
手で触ると柔らかかった。片手で先を掴んでから、もう片方でしごくように洗った。それでも無理だった。
「1回、泡を流すから、立って」
優一は立ち上がった。首からシャワーで流す。
「後ろ向いて」
優一が回転すると、またボディーシャンプーを取り、背中からお尻の下まで洗った。またシャワーで流し、
「はい、終わったから、中で待ってて」
優一は、そのまま、お湯の溜まった浴槽に入った。優一は膝を抱えて、鼻の下までお湯の中に浸かった。
優一は口の中から息を吐き出して、泡をお湯の表面に作った。
詩織は風呂用の椅子に座りながら、それを見て少し微笑んだ。頭からウイッグを外して、ヘアピンを取った。
「ふぅ~、やっと解放された」と呟いて、クレンジングでメイクを落とした。
そして、シャワーを髪に当て、シャンプーで髪を洗って流し、トリートメント、コンディショナーを次々と髪全体に馴染ませて、シャワーで流した。
髪を手で絞り、更に洗顔する。
「ふぅ~」完全な解放感に満足し、ひと休みする。
視線が気になり、少しだけ浴槽を見ると、お湯の上に目から上だけを出していた優一と目が合った。直ぐに優一は目を逸らせた。
少しは機嫌が直ったみたいね。詩織は髪をヘヤクリップで巻き上げて、体を洗い、シャワーで流した。
「じゃあ、入るわよ」
優一が足を引き寄せて作ったスペースに対面するように入った。
優一は顔を逸らせたが、チラチラと詩織を見た。
そして、
「し~ちゃん、可愛い」と言った。
「そう?」すっかり機嫌が直ったみたいね。
ん?可愛い?ウイッグを付けた時に可愛いと言われた。今は外したのに?
「あっ!」と言って、詩織は浴槽の中で反転し、優一に背中を見せた。
あぁ~、なんてことをしてしまったんだ!同棲時代を思い出して、ついクレンジングなんてものを、風呂場に持ち込んでしまった。一緒にお風呂に入ることは分かっていたのに。
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