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大学時代 詩織とフレッド 1 出会い
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詩織が大学の講堂にいると、席の後ろの方では、いつもフレッドを中心とした集団が騒いでいた。
フレッドを慕う女子生徒と、フレッドからのお零れを与ろうとする男子生徒。
私には関係のない世界、そう詩織は思っていたので、特段気にもならなかった。
ある日、講義が終わった後に調べ物がしたくて、紗理奈と別れてから図書館へ行った。
かなり遅くまでかかってしまい、図書館の閉館時間となってしまった。急いで外に出た。
学校の門へと歩いている途中で、一人でベンチに座っている人がいることに気が付いた。
もしかしたら、寝ているのかもしれない。門が閉まってしまうことを教えてあげなくちゃ、と詩織はそこに向かった。
しかし、ベンチに座っていた男は下を向きながら、目を開いていた。
「フレッド、何やってるの?」詩織は言った。
「君は?」フレッドは顔を上げて言った。
「あぁ、そうよね。私は詩織、シェリーって呼んで。あなたのクラスメイトなんだけど」
「あっ!ごめん」フレッドは慌てた素振りを見せた。
「気にしないで。私はあなたの取り巻きじゃないから、分からなくて当然よ」
「どうしてシェリーは僕の周りに来ないんだい?みんな来てるのに」
「簡単なことよ。私はあなたに興味がないから」
「えっ!それなら何故?」フレッドは不思議そうな顔をした。
「もうすぐ門が閉まるわ。寝てるんじゃないかと思って」
「あぁ、そうだったんだ。ありがとう」
「それで、どうしたの?一人でベンチにいるなんて」
「一人になりたかったんだ。家に帰っても親が煩いし、外にいると誰かに声をかけられる。ここは講義が終わってしまえば、人が少なくなるからね」フレッドは遠くを見ながら言った。
「確かにそうね。で?」
「でって、それが一人でいる理由だよ」フレッドは詩織を見て、驚いたような口調で言った。
「全然、分かんないわよ。一人になりたい理由を聞いてるの?もうすぐ試合に出るって聞いたわよ。スーパールーキーのお披露目だって」
「あぁ、そうなんだ。僕はみんなの期待に応えなくてはならない」フレッドは少し辛そうに暗い声で言った。
「何?それが理由なの?つまんないこと考えてるのね」詩織は呆れたように言った。
「つまらない?」フレッドは眉間にしわを寄せて、詩織を見た。
「あなたは、みんなのためにフットボールをやってるの?みんなが喜ぶから、やってるの?楽しくないんなら、辞めちゃえば?」
「えっ!」
「初めてボールを触った時、どう思った?これで、みんなを喜ばそうって思ったの?あなたが楽しいから、今まで続けてきたんじゃないの?」
「もちろん楽しいから、やってきた。でも、みんなが」
「はぁ~」詩織はため息をついた。
「じゃあ、みんなが見てなかったら、あなたは楽しめるの?みんながいるかどうかで、あなたは手を抜いたりするの?違うでしょ。あなたのやることは、今までも、これからもずっと変わらない。自分のベストを出すだけ。どんな状況でも、それは変わらない」
「でも、結果を出さないと」
「結果って何?今日は手を抜いたからダメだった。今日は一生懸命やったから、上手くいった。そう言いたいの?他の選手達は、この学校の選考に残った人達ばかりよ。あなた一人のせいで、結果が変わると思ってるの?傲慢も甚だしいわ。あなたがベストのボールを投げて、みんなもベストを出してボールをキャッチする。ただ、その繰り返し。それが噛み合うかどうかは、神のみぞ知る。あっ、ごめん。日本では運のことをこう言うの」
「大丈夫。僕はそんなに信心深くないから」
「ありがとう。え~っと」詩織はどこまで離したか、思い出そうとした。
「うまくいくかどうかは神のみぞ知る」フレッドは優しい声で言った。
「そうだったわね。結果はあくまでも、ベストを尽くした後に付いてくるもの。先に考えることじゃないわよ」
「僕一人でどうにかしないとならないって考えてた。確かにそれは傲慢だ」フレッドは明るい声で言った。
「みんなを信じてあげて、そして、自分自身のことも信じてあげて」詩織は優しく言った。
「ありがとう。やるべきことが分かった。シェリー、試合を観に来てくれるかい?」フレッドは恥ずかしそうにしながら、詩織の目を見て言った。
「私は、楽しそうにやっている姿が好き。あなたが楽しくやるなら、行くわ」
「約束する」フレッドは目を見つめながら真剣な顔をした。
「それなら必ず行くわ」詩織は笑顔で言った。
「やった!」フレッドは嬉しそうに拳を握りしめた。
詩織はフレッドと門を出て、別れた。
そして、試合の日となった。
フレッドを慕う女子生徒と、フレッドからのお零れを与ろうとする男子生徒。
私には関係のない世界、そう詩織は思っていたので、特段気にもならなかった。
ある日、講義が終わった後に調べ物がしたくて、紗理奈と別れてから図書館へ行った。
かなり遅くまでかかってしまい、図書館の閉館時間となってしまった。急いで外に出た。
学校の門へと歩いている途中で、一人でベンチに座っている人がいることに気が付いた。
もしかしたら、寝ているのかもしれない。門が閉まってしまうことを教えてあげなくちゃ、と詩織はそこに向かった。
しかし、ベンチに座っていた男は下を向きながら、目を開いていた。
「フレッド、何やってるの?」詩織は言った。
「君は?」フレッドは顔を上げて言った。
「あぁ、そうよね。私は詩織、シェリーって呼んで。あなたのクラスメイトなんだけど」
「あっ!ごめん」フレッドは慌てた素振りを見せた。
「気にしないで。私はあなたの取り巻きじゃないから、分からなくて当然よ」
「どうしてシェリーは僕の周りに来ないんだい?みんな来てるのに」
「簡単なことよ。私はあなたに興味がないから」
「えっ!それなら何故?」フレッドは不思議そうな顔をした。
「もうすぐ門が閉まるわ。寝てるんじゃないかと思って」
「あぁ、そうだったんだ。ありがとう」
「それで、どうしたの?一人でベンチにいるなんて」
「一人になりたかったんだ。家に帰っても親が煩いし、外にいると誰かに声をかけられる。ここは講義が終わってしまえば、人が少なくなるからね」フレッドは遠くを見ながら言った。
「確かにそうね。で?」
「でって、それが一人でいる理由だよ」フレッドは詩織を見て、驚いたような口調で言った。
「全然、分かんないわよ。一人になりたい理由を聞いてるの?もうすぐ試合に出るって聞いたわよ。スーパールーキーのお披露目だって」
「あぁ、そうなんだ。僕はみんなの期待に応えなくてはならない」フレッドは少し辛そうに暗い声で言った。
「何?それが理由なの?つまんないこと考えてるのね」詩織は呆れたように言った。
「つまらない?」フレッドは眉間にしわを寄せて、詩織を見た。
「あなたは、みんなのためにフットボールをやってるの?みんなが喜ぶから、やってるの?楽しくないんなら、辞めちゃえば?」
「えっ!」
「初めてボールを触った時、どう思った?これで、みんなを喜ばそうって思ったの?あなたが楽しいから、今まで続けてきたんじゃないの?」
「もちろん楽しいから、やってきた。でも、みんなが」
「はぁ~」詩織はため息をついた。
「じゃあ、みんなが見てなかったら、あなたは楽しめるの?みんながいるかどうかで、あなたは手を抜いたりするの?違うでしょ。あなたのやることは、今までも、これからもずっと変わらない。自分のベストを出すだけ。どんな状況でも、それは変わらない」
「でも、結果を出さないと」
「結果って何?今日は手を抜いたからダメだった。今日は一生懸命やったから、上手くいった。そう言いたいの?他の選手達は、この学校の選考に残った人達ばかりよ。あなた一人のせいで、結果が変わると思ってるの?傲慢も甚だしいわ。あなたがベストのボールを投げて、みんなもベストを出してボールをキャッチする。ただ、その繰り返し。それが噛み合うかどうかは、神のみぞ知る。あっ、ごめん。日本では運のことをこう言うの」
「大丈夫。僕はそんなに信心深くないから」
「ありがとう。え~っと」詩織はどこまで離したか、思い出そうとした。
「うまくいくかどうかは神のみぞ知る」フレッドは優しい声で言った。
「そうだったわね。結果はあくまでも、ベストを尽くした後に付いてくるもの。先に考えることじゃないわよ」
「僕一人でどうにかしないとならないって考えてた。確かにそれは傲慢だ」フレッドは明るい声で言った。
「みんなを信じてあげて、そして、自分自身のことも信じてあげて」詩織は優しく言った。
「ありがとう。やるべきことが分かった。シェリー、試合を観に来てくれるかい?」フレッドは恥ずかしそうにしながら、詩織の目を見て言った。
「私は、楽しそうにやっている姿が好き。あなたが楽しくやるなら、行くわ」
「約束する」フレッドは目を見つめながら真剣な顔をした。
「それなら必ず行くわ」詩織は笑顔で言った。
「やった!」フレッドは嬉しそうに拳を握りしめた。
詩織はフレッドと門を出て、別れた。
そして、試合の日となった。
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