28 / 130
しばしの別れ
しおりを挟む
ゆっくり走ったが、1時間経たないくらいで止まった。かなりの田舎だ。
「ここが私の家」
古そうな一軒家だ。
マリアが鍵を開ける。
「どうぞ」
「お邪魔します」
中は女の子らしい綺麗な部屋だった。
2部屋あった。
もう一つの部屋には、大きなディスプレイが3つとハードディスクとキーボードも3つ置かれていた。
僕はじっと見てしまった。
「あっ、これ?私、株で生活してるよのよ。たまに未来が見えるの。そういう時に、がっと儲けるの」
「向こうの力の名残なんですね。でも、何でこんな所に住んでるんですか?」
「たまになんだけど、他人の未来が見えてしまうの。事故や病気で死んだりするのが分かっちゃうのよ。本人に言える?あなたは、1年後に車に轢かれて死にますって」
「言えないですね。家族でも悩むかも」
「そうでしょ。だから、人のいない所に住んでるのよ。それに、ここ魔素が多いから」
「大変ですね」
「まぁ、配送料かかるけど、アマゾンとか楽天とか何でも買えるし。そんなに困らないわよ」
「今日、僕のところには、どうやって来たんですか?」
「あぁ、グループの人に乗せてもらったの。近くに住んでるから」
「そうなんですね。あっ!僕に家を教えて大丈夫なんですか?」
「家はいくつかあるから、しばらくはここに住まないわ。今日、走ってきたから尾行も問題ないし。大丈夫よ」
スーツケース2つに荷物を詰め込んでいる。
「よし、一つは持って。さぁ、行くわよ」マリアさんはブレーカーを落とした。
車に荷物を運び込み、僕は助手席に座った。
「家、電話しなさい。心配するでしょ。説明できないと思うから、4日間帰れないけど、悪いことも心配するようなこともしない。信じて待ってて。学校にはインフルエンザになったと連絡しておいてと言って、電話を切る。電源を落とす。分かった?」
「はい、やってみます」
電話をする。
「貴之、こんなに遅くまで、どこにいるの?」
「母さん、ごめんなさい。4日間帰れない。だけど、悪いこともしないし、心配するようなこともしない。だから、信じて待ってて。お願い。学校にはインフルで休むと言っておいて」
「貴之、何言って」と聞こえて、電話を切り、電源を落とした。
「よしOKね。心配なら、明日、電話して、同じように電源落としなさい」
「はい、分かりました。けど、あと2人、電話したいんですけど」
「う~ん、少し待ちなさい。今、親がかけ直してると思うから」
「はい」
「あなたの服も買わないとならないわね。この時間で空いてるかな?」
「大丈夫です。あったらで」
「そう?スマホでって、ダメか。コンビニで下着くらい買えるでしょ」
「はい。どこに行くんですか?」
「山奥よ。人の手が入ってないところほど、魔素は多い。まずやることは、あなたの体に魔素を貯めることよ」
「どうやるんですか?」
「そこの空気を吸って、そこのものを食べること。食事は高校生には物足りないかもしれないわね」
「何処で泊まるんですか?」
「古い山小屋があるから、大丈夫。電気とガスはないけど、水道はあるから」
「わかりました」
「キャンプだと思って。あなたなら、魔素が貯まれば、簡単な魔法は使えると思うわ。
あなた、向こうの世界では、魔素に困らなかったでしょ」
「まぁ、そうですね」
「じゃなきゃ、亜空間なんて簡単に作れないわ」
「けっこう無駄使いしてましたね」
「私が一つの氷の塊を作るのに必要な魔素は5%くらい。さっきの家で過ごせば、半日くらいで貯まる。これから行くところだと、1時間もかからない」
「そんなに違うんですね」
「あなたが暮らしているところなら、何かの時に気づかないまま魔素は消費されるから、ほとんど貯まらないのよ」
「なるほど」
「走るだけなら、これから行く場所は、楽に何倍も走れるわよ」
「それは楽しみです」
「少し休んだら?」
「先に2人にメールします」
「うん、分かった。着信あったら、出て、大丈夫だから、と言って切るのよ。出ないのは心配するから」
「はい」
僕は、それぞれに僕しか知らないことを混ぜて、メールした。特に瑞希は登下校が大変になってしまう。そのへんは謝った。本当なら、足を治すために修行してきますと書きたいところだが、漫画じゃないのだ。できないかもしれないことを書けない。
僕は電源を落とした。
「ここが私の家」
古そうな一軒家だ。
マリアが鍵を開ける。
「どうぞ」
「お邪魔します」
中は女の子らしい綺麗な部屋だった。
2部屋あった。
もう一つの部屋には、大きなディスプレイが3つとハードディスクとキーボードも3つ置かれていた。
僕はじっと見てしまった。
「あっ、これ?私、株で生活してるよのよ。たまに未来が見えるの。そういう時に、がっと儲けるの」
「向こうの力の名残なんですね。でも、何でこんな所に住んでるんですか?」
「たまになんだけど、他人の未来が見えてしまうの。事故や病気で死んだりするのが分かっちゃうのよ。本人に言える?あなたは、1年後に車に轢かれて死にますって」
「言えないですね。家族でも悩むかも」
「そうでしょ。だから、人のいない所に住んでるのよ。それに、ここ魔素が多いから」
「大変ですね」
「まぁ、配送料かかるけど、アマゾンとか楽天とか何でも買えるし。そんなに困らないわよ」
「今日、僕のところには、どうやって来たんですか?」
「あぁ、グループの人に乗せてもらったの。近くに住んでるから」
「そうなんですね。あっ!僕に家を教えて大丈夫なんですか?」
「家はいくつかあるから、しばらくはここに住まないわ。今日、走ってきたから尾行も問題ないし。大丈夫よ」
スーツケース2つに荷物を詰め込んでいる。
「よし、一つは持って。さぁ、行くわよ」マリアさんはブレーカーを落とした。
車に荷物を運び込み、僕は助手席に座った。
「家、電話しなさい。心配するでしょ。説明できないと思うから、4日間帰れないけど、悪いことも心配するようなこともしない。信じて待ってて。学校にはインフルエンザになったと連絡しておいてと言って、電話を切る。電源を落とす。分かった?」
「はい、やってみます」
電話をする。
「貴之、こんなに遅くまで、どこにいるの?」
「母さん、ごめんなさい。4日間帰れない。だけど、悪いこともしないし、心配するようなこともしない。だから、信じて待ってて。お願い。学校にはインフルで休むと言っておいて」
「貴之、何言って」と聞こえて、電話を切り、電源を落とした。
「よしOKね。心配なら、明日、電話して、同じように電源落としなさい」
「はい、分かりました。けど、あと2人、電話したいんですけど」
「う~ん、少し待ちなさい。今、親がかけ直してると思うから」
「はい」
「あなたの服も買わないとならないわね。この時間で空いてるかな?」
「大丈夫です。あったらで」
「そう?スマホでって、ダメか。コンビニで下着くらい買えるでしょ」
「はい。どこに行くんですか?」
「山奥よ。人の手が入ってないところほど、魔素は多い。まずやることは、あなたの体に魔素を貯めることよ」
「どうやるんですか?」
「そこの空気を吸って、そこのものを食べること。食事は高校生には物足りないかもしれないわね」
「何処で泊まるんですか?」
「古い山小屋があるから、大丈夫。電気とガスはないけど、水道はあるから」
「わかりました」
「キャンプだと思って。あなたなら、魔素が貯まれば、簡単な魔法は使えると思うわ。
あなた、向こうの世界では、魔素に困らなかったでしょ」
「まぁ、そうですね」
「じゃなきゃ、亜空間なんて簡単に作れないわ」
「けっこう無駄使いしてましたね」
「私が一つの氷の塊を作るのに必要な魔素は5%くらい。さっきの家で過ごせば、半日くらいで貯まる。これから行くところだと、1時間もかからない」
「そんなに違うんですね」
「あなたが暮らしているところなら、何かの時に気づかないまま魔素は消費されるから、ほとんど貯まらないのよ」
「なるほど」
「走るだけなら、これから行く場所は、楽に何倍も走れるわよ」
「それは楽しみです」
「少し休んだら?」
「先に2人にメールします」
「うん、分かった。着信あったら、出て、大丈夫だから、と言って切るのよ。出ないのは心配するから」
「はい」
僕は、それぞれに僕しか知らないことを混ぜて、メールした。特に瑞希は登下校が大変になってしまう。そのへんは謝った。本当なら、足を治すために修行してきますと書きたいところだが、漫画じゃないのだ。できないかもしれないことを書けない。
僕は電源を落とした。
0
あなたにおすすめの小説
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる