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今年最後の修羅場? 1
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荷物を車から降ろして、エレベーターに乗り、詩織の部屋のある階で降りた。すると、詩織の部屋の前あたりに男が一人立っていた。
「詩織、誰か待ってるみたい」と僕が言うと、詩織は険しい顔をして、
「たっくん、ごめん。少しここで待っててくれる?」
「えっ!どうして?」
「お願いだから」詩織の顔は変わらず険しいままだった。
「分かった」と言うしかない。
詩織は荷物を置いて、歩いて行った。
男も気が付いたようで、詩織の方に歩いてきた。そして、詩織と1メートルくらいの距離になると、両手を広げた。詩織は、すぐに後ずさった。
「何だよ。久しぶりの再会だって言うのに」
「ふざけないで。2度と会わないって言ったわよね?」
「置いて行ったことは、謝る。もう除隊したんだ。これからは日本にいる」
「だから、何?もう顔も見たくないんだけど」
「そんなつれないこと言うなよ。表札も美杉のままだし、結婚したってわけじゃないんだろ?」
「だから、何?あなたには関係ないことでしょ」
「海外で過ごしてるうちに、お前の大切さが分かったんだ。だから、やり直そう」
「はぁ?出て行った時も自分勝手だったけど、戻って来ても自分勝手なの?それに、あなたの居場所なんて、私の中にはもうないの」
「いきなり昔のようになれとは言わない。少しずつ昔を取り戻そう」
「もう・・・」
「詩織に何か用ですか?」と貴之は詩織のすぐ後ろに立っていた。
「たっくん」と詩織が驚いて振り返る。
「あれ?詩織に弟なんていたんだっけ?」
「僕は詩織の婚約者です。これ以上つきまとうなら、それなりの覚悟はあるんですよね?」
「ふっ!お前、学生だろ。そんな冗談」
「たっくん、止めて」と詩織は貴之の両方の手首を押さえた。
「大人なのに、自分の立場が分からない方が、マヌケだと思いますが」
「何!」
「たっくん、止めて」
「詩織、どうして、そいつの方を止めるんだ?どう考えても、こっちを止めるべきだろ?」
「お願い、早く逃げて!」と詩織は男の方に言った。
「どういうことだよ。確かに体格はそっちの方が勝ってるとは言え、こっちは」
「いいから、早くして」
「くそっ!また来る」と言い残して、男は脇を抜けて走っていった。
貴之は、その後を追おうと振り返った。
「たっくん、止めて!」と詩織は貴之に抱きついた。
「でも、また来るって」
「大丈夫だから。大人しくして」
「分かったよ。今日は何もしないから」
「明日も明後日もダメ!」
「でも、また来たら」
「ちゃんと口で分からせるから」
「そんな感じには見えなかったけど」
「とにかく、部屋に入ろう」
リビングに荷物を置くやいなや、すぐに詩織はテーブルの椅子に座り、
「ちゃんと話すから聞いて」
「分かった」貴之も座る。
「あの人は、大学の2つ上の先輩で、付き合ってた。その時から格闘技を習ってて、卒業して就職したんだけど、1年くらいで辞めて、海外で傭兵になるって言い出して、私が止めるのも無視して行ってしまった。その時に、もう2度と会わないって言ったんだけど」
「詩織を捨てるなんて、なんて馬鹿な奴なんだ。生きててもしょうがないよ」
「力で何とかしようとするのは止めて。人間でいてって言ってるでしょ」
それを言われると、何も言い返せない。
「分かった。向こうが手を出さない限り、何もしない。約束する」
「手を出してもダメ。避けられるでしょ?」
「それはそうだけど」しょうがない。心を折るしかないか。
「分かった。こっちからは手を出さない」
「ふぅ~」と詩織は息を吐き出した。
「約束だからね」
「うん」手は出さないけど、ほっとくわけにもいかない。会うなとは言われてないから、約束を破ったことにはならない。
「詩織、誰か待ってるみたい」と僕が言うと、詩織は険しい顔をして、
「たっくん、ごめん。少しここで待っててくれる?」
「えっ!どうして?」
「お願いだから」詩織の顔は変わらず険しいままだった。
「分かった」と言うしかない。
詩織は荷物を置いて、歩いて行った。
男も気が付いたようで、詩織の方に歩いてきた。そして、詩織と1メートルくらいの距離になると、両手を広げた。詩織は、すぐに後ずさった。
「何だよ。久しぶりの再会だって言うのに」
「ふざけないで。2度と会わないって言ったわよね?」
「置いて行ったことは、謝る。もう除隊したんだ。これからは日本にいる」
「だから、何?もう顔も見たくないんだけど」
「そんなつれないこと言うなよ。表札も美杉のままだし、結婚したってわけじゃないんだろ?」
「だから、何?あなたには関係ないことでしょ」
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「はぁ?出て行った時も自分勝手だったけど、戻って来ても自分勝手なの?それに、あなたの居場所なんて、私の中にはもうないの」
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「もう・・・」
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「たっくん」と詩織が驚いて振り返る。
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「大人なのに、自分の立場が分からない方が、マヌケだと思いますが」
「何!」
「たっくん、止めて」
「詩織、どうして、そいつの方を止めるんだ?どう考えても、こっちを止めるべきだろ?」
「お願い、早く逃げて!」と詩織は男の方に言った。
「どういうことだよ。確かに体格はそっちの方が勝ってるとは言え、こっちは」
「いいから、早くして」
「くそっ!また来る」と言い残して、男は脇を抜けて走っていった。
貴之は、その後を追おうと振り返った。
「たっくん、止めて!」と詩織は貴之に抱きついた。
「でも、また来るって」
「大丈夫だから。大人しくして」
「分かったよ。今日は何もしないから」
「明日も明後日もダメ!」
「でも、また来たら」
「ちゃんと口で分からせるから」
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「とにかく、部屋に入ろう」
リビングに荷物を置くやいなや、すぐに詩織はテーブルの椅子に座り、
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「力で何とかしようとするのは止めて。人間でいてって言ってるでしょ」
それを言われると、何も言い返せない。
「分かった。向こうが手を出さない限り、何もしない。約束する」
「手を出してもダメ。避けられるでしょ?」
「それはそうだけど」しょうがない。心を折るしかないか。
「分かった。こっちからは手を出さない」
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