監獄の部屋

hyui

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近頃の若いもんは…

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K大学考古学研究チームが、長年の調査の末、ついに念願の碑文の発掘に成功した。
研究室では、教授と研究生が発掘された碑文を囲み喜び合っていた。
「やりましたね!教授!」
「うむ。早速この碑文の解読に取り掛かろう。…ところで一人足りないようなんだが?」
「ああ…。実は…。」



「ちぃ~っす。遅れましたぁ~。すいやせ~ん。」
と、研究室に金髪の男が遅れて入ってきた。
「茶良出!またお前か!」
「すいやせ~ん。」
「今日は我々にとって大事な日だぞ!何をしていた!」
「昨日カラオケオールして寝坊しました~。」
「カラオケ、オール…。」教授のこめかみにピキピキと血管が浮き出てきた。

「こぉの、バッカモンが!!お前はもう帰って宜しい!」


教授の怒声を受けて、茶良出は帰っていった。
「まったく最近の若いもんは何を考えとるんだ。時間は守らんし、やる気もあるんだか、ないんだか…。」
「ま、まあ、彼は特殊といいますか…。」
「教授、それより碑文の解析を進めましょう!」
「…そうだな。」



教授達は気をとりなおして、碑文の解析に移った。
「いよいよ碑文の解読だ。もしかしたら、人類史を覆すような内容かもしれん。」
「もしそうなら、世紀の大発見ですね!教授!」
「解析結果出ました!」
研究生が持ってきたレポートには、碑文を解読した文が書いてあった。



『…まったく最近の若いものには困る。時間は守らないし、すぐにバテるし、やんなっちゃうよ。まったく。この前だって、与えた仕事にぶつくさ文句言ってさ…』



「き、教授。これは一体…。」
「う、うーむ。つまり…。」
教授はぽりぽりと頭をかきながら答えた。
「昔も今も、年長者が若者のあり方を嘆くことに変わりはないということだ。」
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