奇談

hyui

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《体験談》変な建物

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皆さんの周りには、得体の知れない建物はないだろうか?
誰が何の目的で建てたのか。
誰が使っているのか。
そんな奇妙な建物だ。

つい最近テレビで報道されて話題になったものでは鉄塔が有名か。
長年、何故そこに鉄塔があるのか誰も知らなかったが、テレビの取材により、なんと近所に住む男が所有していることがわかった。
なんでも無線が趣味で、電波の届きやすいように鉄塔を建てたのだとか。なんともアグレッシブな趣味である。


変な建物といえば、私も中学生時代に見たことがある。
いつも通学しているときは、私は山の方を見てああ春だなぁ、夏がきたなぁだのとしみじみ思っていたのだが、ある日妙なものを見かけた。そこには住宅地に混じって、白いピラミッドのようなものが建てられていた。
周りは瓦葺きの日本家屋と田んぼばかりだから異質感が半端ない。
何だあれ…と子供ながら不気味さを感じていた。

その建物の近所に住むクラスメイトに尋ねてみたが、そいつも知らないとのこと。
ううむ。謎は深まるばかりだ。

という訳で、休みの日に私はその友達と一緒にその建物に乗り込んでみることにした。
近づいてみると、まあなんと見事な平安京……ではなくてピラミッド。真っ白いピラミッドがズーンと佇んでいた。
周りにはその建物を説明する看板らしきものはなく、建物の名前が掘ってあるものも無く、管理する事務所どころか人すらいない様子だった。
ピラミッドの方はというと、こちらも一切飾り立てもなく、外見からは何であるかというものは一切分からなかった。一番下の階層には中に入るための扉があったが、それ以外はこれといった特徴は無かった。

さて、ここまで来たのだ。友人は中に入ろうと意気込むのだが、私は断った。
この手のホラー映画だと、勇んで先に中に入った奴は、宇宙人やら化け物やらに襲われて死ぬのだ。そんなのはゴメンだと言って、私は頑として入らなかった。
仕方なしに友人は一人で中へ入っていった。
ドキドキしながら待っていると、程なくして反対側から友人が出てきた。
友人曰く、中には何も無い。ただの空洞だった、とのこと。
ガッカリだった。私が期待するような宇宙人も化け物も秘密組織もありはしなかった。
ともあれそれ以上調べることは無さそうなので、私たちは「何なんだ。これは。」と首を傾げながら帰るしかなかった。



それからもう20年以上経つが、やっぱりあの建物の正体はわからないままだ。
何となく宗教的な施設かと思うのだが、私のクソ田舎に建てる意味も意義も分からない。
意外と個人が趣味で面白がって建てたのかもしれない。
今も残っているのか、気になるところだがいかんせんそこはクソ田舎だ。近くに駅はない、バスは1時間に1本とアクセスが悪すぎるので、そこまでいく労力を考えると調べ直そうなんて気がおきない。
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