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第一部
今まで通り……?
翌日、王都にあるギファルド家の屋敷に着いたのは、もう陽も傾き始めている頃だった。
「俺……正面から入っていいのか?」
「ジルベール様、何を仰ってるんですか?」
「いや、だから使用人用の入口のほうが良いのかと」
レオンは「この屋敷の子息でいらっしゃるジルベール様が使用人用を使われたら、他の者はどうすれば良いのですか?」と当たり前のように言った。
使用人達や学園の生徒達に、俺達の出生の秘密が露見しているのかをレオンに確かめなかったから、もしすでに知られていて、今までと違う態度を取られたり陰で笑われたりしたら――と思うと怖くて足が竦んだ。
あ、落ち着く……握られた手の、その相手の口角を上げながら力強く頷いたその仕草は、いつものように慇懃だが、何があっても変わらずに俺を支えてくれると安心させてくれる。
手を握り返してから離し、俺は堂々とギファルド家の屋敷に戻った。
重厚な扉が開かれると、皆が列に並び頭を下げていた。その少し後方に、見慣れた二人が立っている。
「ジルベール、レオン、おかえり」
「父上、ただいま戻りました。ご心配をおかけして申し訳ございません」
「ジルベール。私が頼んだことは問題なく終えたかね?」
「――ええ、もちろんです。父上」
「さすがは私の息子だ、成果は執務室で聞こう。シャンティエ、レオンと共に茶の用意を頼む」
父上の後について歩き、執務室まで向かう。先程の会話からして――レオンも言っていた通り、父上はまだ俺を跡取りにしているようだが、まだ父上本人から何もはっきりとは言われていないので実際は不明だ。中に入ると、真ん中に置いてあるソファーに座るよう促された。向かい合って腰を下ろしたが、話し出す様子はない。
「すぐに彼らも来るだろう」
やはり茶の用意と言ったのは、使用人に対して変な勘ぐりを避けるためだ。
四大公爵家主人の執務室は広く、派手ではないが繊細な装飾が施されている、誰もが憧れるような部屋だ。
だが、壁が厚く周りの音が一切聞こえてこないため静寂に包まれ冷んやりとしており、俺には罪人が自分への判決を待つ場所のように感じられる。
やがて扉を叩く音が聞こえ――審判の時だ――四人分のセットと共に二人が入って来た。それぞれの前にカップを置き、シャンティエが席に着いたところでアンドレが口を開いた。
「ジルベール、レオンから聞いたと思うが」
来る……断絶か――
俺は両手を、手のひらから血が出るんじゃないかってくらい強く握りしめた。
「そう硬くなるな。まあそうは言っても難しいか」
その手を解くように、レオンが手を絡ませてきた。心強い――けど、父上の目の前でするなんてレオンにしては大胆な行動だ。まあ使用人が雇い主の息子に主人の前で無礼を働くんじゃなくて、ご子息が使用人にちょっかいを出すだけなら普通か。
俺はそんなことを考えていたからシャンティエの苦笑いとアンドレの溜息に気が付かなかった。
「レオン」
「はい」
「ジルベールに言わなかったのか?」
「言いましたが――どのような条件下で能力を使えるのかまでは私も知りませんでしたので……」
「というかそもそも忘れているようだな。ジルベール」
急に呼ばれて我に返った。
「はい」
「レオンからシャンティエの能力について聞いただろう? まあ正直……おまえの裏の性格を一度知れば、異能がなくとも分かりやすいがな」
「あっ、し、失礼しました……」
やばい、色々ありすぎて聞き流したから気を付けてなかった。今の考えもシャンティエにはただ漏れなんだろう。
「旦那様、発言してもよろしいでしょうか?」
「ジルベールにか? かまわないぞ」
「ありがとうございます」
シャンティエは以前と変わらない、慇懃な態度で俺に向き合った。
「ジルベール様、何から申し上げればよいか迷いますが……レオンが言った通り、私は少しだけ人の考えが分かる異能を持っております。そしてその能力を使い旦那様に伝えたこと、申し訳ございません」
主人が侍従を庇うように付け足した。
「正確に言うと、私が尋ねたからシャンティエは答えたのだ。彼は職務を遂行しただけなので、不満があれば私に言ってくれ」
「いえ。そのことに関しては問題ないのですが……」
「恥ずかしいのだな?」
「……はい」
「人は誰でも愛想を良くして人間関係を円滑にしようとするものだ」
いや、そっちじゃなくてレオンとの行為についての意味だったんだけど……俺の性格、父親から見てもそんなに恥ずかしいってことなのか。
「ジルベール。それで――おまえはどうしたい?」
「えっと……今後のことについてでしょうか?」
「そうだ」
何と答えていいか分からず沈黙していると、父上がレオンを横目で見た。
「レオンは――聞いていると思うが、今まで通りの生活を望んでいる。レオン、おまえは生涯ジルベールと共に生きたいのだな?」
「はい」
「二人の関係について、明確にしたいのか?」
「それは……」
関係を明確にって結婚? その疑問が口をついた。
「え? 結婚するってことですか?」
「そこまでは……いえ、もちろんしたいですが、あくまで私の希望ですので……ジルベール様にご迷惑はかけられません」
遠慮するレオンに、俺は「悪くない考えだ」と意見を言った。これなら王女様とか令嬢達にレオンを取られる心配がないし、ギファルド家も二人で継ぐみたいにできるし。
「我が国では確かに同性同士の婚姻も可能だが――ジルベール、血が近い者同士は禁止されている。おまえ達がたとえ子をなさない同性同士だとしても、さすがに兄弟での結婚は国王陛下の許可が降りないだろう。出生の秘密を明かさない限り。ジルベール、どうしたいかな?」
――え、父上……俺に公表しろって暗に圧力かけてる?
「それは――……」
「嫌な訊き方をしてすまない。おまえ達はまだ若い、結婚という契約を急ぐ必要もなかろう。将来は状況が変わるかもしれんしな、悪い意味でなく。これだけは確認したいのだが、ジルベール、おまえもレオンとの一生を誓うのだな?」
「はい、父上。俺にとってレオンの存在がどれだけ大きかったのか、やっと気付けました」
アンドレが口角を上げながら頷いた。
「そうか。ジルベール、今回のことで成長できただろう。おまえは色々考えているようだが……おまえが生まれた時から今も、そしてこれからもずっと、ギファルド家嫡男というおまえの立場は変わらない。安心してくれ」
「ありがとうございます、父上」
「そしてレオン」
名前を呼ぶ声色に、差は見受けられない。
「はい」
「本当に今まで通りの立場でいいのか? すでに私の子と国民に知られたのに、なぜそこまで使用人のままでいることに拘るのだ?」
「幼い時からギファルド家に大変お世話になっておりますので、少しでも……」
「レオン」
いつもの柔和な感じではなく、父親がいたずらをした子に詰問するかのような強い口調だ。
「本音は何だ?」
「…………」
「口を噤んでもむだなことは理解していたと思っていたがな」
「――ジルベール様のお側にいるためです」
「だったら別に兄弟としてで問題ないだろう」
「ですが――兄弟ですと……」
「不都合があるのか?」
普段の口数は多くないが、学園では自分の意見を主張し過ぎない程度ではっきりと言い、質問にも的確に答えるはずのレオンが……珍しく言い淀んでいる。
「……部屋に呼ばれない、かなと」
「兄弟だからこそ、普通に自分から行けば良いと思うが」
「はい。ですが……」
「何だ?」
「兄弟という関係だけですと、朝まで頻繁に一緒にいたら、周りに怪しまれませんか……」
最後は聞き取れないくらいの声で赤くなりながら言ったレオンに、アンドレとシャンティエが瞠目した。
「おまえがそこまでとは……なあシャンティエ」
「ええ旦那様」
「レオン、おまえがジルベールを子どもの時から慕っていたのは見て分かってはいたが……本当にジルベールが好きなのだな」
「はい」
子どもの時からって?
「え? 父上は――シャンティエから聞いて知ったのではないのですか?」
「体の関係があることを知ったのはシャンティエからの報告だ。だがレオンの気持ちだけなら、私達以外にも使用人達全員が知っていたと思うぞ」
「は? っ、あ、失礼しました。全員とは――どういう意味でしょうか」
「多分気が付いてなかったのはジルベール、おまえだけだ。もちろん使用人達は行為のことまでは知らない。レオンの態度はあれほど分かりやすかったが、ジルベール、おまえは基本的に自分のことにしか興味がないからな」
父上の様子からは、批判ではなく愛情が感じられるが……
「申し訳ございません……」
「恋愛に関してだけならば何も言わないが、おまえは将来このギファルド家を継ぐ人間だ。邪心を持って近付いてくる者や様々な問題から、屋敷や領地で暮らす人々を守らなくてはならない。また国王や高官とも関わるため広い視野を持つことが求められる。レオンがいるので安心だが――これからも勉強や訓練に真面目に取り組み、精進するように」
「かしこまりました、父上」
シャンティエがいるのであまり考えたくないが、この父上の言い方だと、俺が飾りの公爵になって身を挺してレオンを護り、そして優秀なレオンが傍らから俺を助けるってことみたいな……
案の定、目を向けた先にあるシャンティエの表情は、二人が上手くいって良かった――というだけの微笑みではなさそうだし。
もし俺にシャンティエと同じ異能が使えたとしたら、多分父上は――『計算通り』と思っていそうだ。
いや、裏を読もうとしてはいけない。逃走してるよりどれだけ良いか。この結末は悪くない――だって、深く考えたら落ち込むし……レオンに解消させればいいけど。
そう、重要なことは、俺とレオンは互いが互いを必要としているということ、そしてこれからもずっと一緒にいられるということだ。
◆◆◆
最後までお読みいただきありがとうございます。
お気に入り登録、とても嬉しいです♡
第二部を書き始めておりますので、(ちゃんとジルベールがハッピーエンドになります)今後もジルベールとレオンをよろしくお願いします!
市之川めい
「俺……正面から入っていいのか?」
「ジルベール様、何を仰ってるんですか?」
「いや、だから使用人用の入口のほうが良いのかと」
レオンは「この屋敷の子息でいらっしゃるジルベール様が使用人用を使われたら、他の者はどうすれば良いのですか?」と当たり前のように言った。
使用人達や学園の生徒達に、俺達の出生の秘密が露見しているのかをレオンに確かめなかったから、もしすでに知られていて、今までと違う態度を取られたり陰で笑われたりしたら――と思うと怖くて足が竦んだ。
あ、落ち着く……握られた手の、その相手の口角を上げながら力強く頷いたその仕草は、いつものように慇懃だが、何があっても変わらずに俺を支えてくれると安心させてくれる。
手を握り返してから離し、俺は堂々とギファルド家の屋敷に戻った。
重厚な扉が開かれると、皆が列に並び頭を下げていた。その少し後方に、見慣れた二人が立っている。
「ジルベール、レオン、おかえり」
「父上、ただいま戻りました。ご心配をおかけして申し訳ございません」
「ジルベール。私が頼んだことは問題なく終えたかね?」
「――ええ、もちろんです。父上」
「さすがは私の息子だ、成果は執務室で聞こう。シャンティエ、レオンと共に茶の用意を頼む」
父上の後について歩き、執務室まで向かう。先程の会話からして――レオンも言っていた通り、父上はまだ俺を跡取りにしているようだが、まだ父上本人から何もはっきりとは言われていないので実際は不明だ。中に入ると、真ん中に置いてあるソファーに座るよう促された。向かい合って腰を下ろしたが、話し出す様子はない。
「すぐに彼らも来るだろう」
やはり茶の用意と言ったのは、使用人に対して変な勘ぐりを避けるためだ。
四大公爵家主人の執務室は広く、派手ではないが繊細な装飾が施されている、誰もが憧れるような部屋だ。
だが、壁が厚く周りの音が一切聞こえてこないため静寂に包まれ冷んやりとしており、俺には罪人が自分への判決を待つ場所のように感じられる。
やがて扉を叩く音が聞こえ――審判の時だ――四人分のセットと共に二人が入って来た。それぞれの前にカップを置き、シャンティエが席に着いたところでアンドレが口を開いた。
「ジルベール、レオンから聞いたと思うが」
来る……断絶か――
俺は両手を、手のひらから血が出るんじゃないかってくらい強く握りしめた。
「そう硬くなるな。まあそうは言っても難しいか」
その手を解くように、レオンが手を絡ませてきた。心強い――けど、父上の目の前でするなんてレオンにしては大胆な行動だ。まあ使用人が雇い主の息子に主人の前で無礼を働くんじゃなくて、ご子息が使用人にちょっかいを出すだけなら普通か。
俺はそんなことを考えていたからシャンティエの苦笑いとアンドレの溜息に気が付かなかった。
「レオン」
「はい」
「ジルベールに言わなかったのか?」
「言いましたが――どのような条件下で能力を使えるのかまでは私も知りませんでしたので……」
「というかそもそも忘れているようだな。ジルベール」
急に呼ばれて我に返った。
「はい」
「レオンからシャンティエの能力について聞いただろう? まあ正直……おまえの裏の性格を一度知れば、異能がなくとも分かりやすいがな」
「あっ、し、失礼しました……」
やばい、色々ありすぎて聞き流したから気を付けてなかった。今の考えもシャンティエにはただ漏れなんだろう。
「旦那様、発言してもよろしいでしょうか?」
「ジルベールにか? かまわないぞ」
「ありがとうございます」
シャンティエは以前と変わらない、慇懃な態度で俺に向き合った。
「ジルベール様、何から申し上げればよいか迷いますが……レオンが言った通り、私は少しだけ人の考えが分かる異能を持っております。そしてその能力を使い旦那様に伝えたこと、申し訳ございません」
主人が侍従を庇うように付け足した。
「正確に言うと、私が尋ねたからシャンティエは答えたのだ。彼は職務を遂行しただけなので、不満があれば私に言ってくれ」
「いえ。そのことに関しては問題ないのですが……」
「恥ずかしいのだな?」
「……はい」
「人は誰でも愛想を良くして人間関係を円滑にしようとするものだ」
いや、そっちじゃなくてレオンとの行為についての意味だったんだけど……俺の性格、父親から見てもそんなに恥ずかしいってことなのか。
「ジルベール。それで――おまえはどうしたい?」
「えっと……今後のことについてでしょうか?」
「そうだ」
何と答えていいか分からず沈黙していると、父上がレオンを横目で見た。
「レオンは――聞いていると思うが、今まで通りの生活を望んでいる。レオン、おまえは生涯ジルベールと共に生きたいのだな?」
「はい」
「二人の関係について、明確にしたいのか?」
「それは……」
関係を明確にって結婚? その疑問が口をついた。
「え? 結婚するってことですか?」
「そこまでは……いえ、もちろんしたいですが、あくまで私の希望ですので……ジルベール様にご迷惑はかけられません」
遠慮するレオンに、俺は「悪くない考えだ」と意見を言った。これなら王女様とか令嬢達にレオンを取られる心配がないし、ギファルド家も二人で継ぐみたいにできるし。
「我が国では確かに同性同士の婚姻も可能だが――ジルベール、血が近い者同士は禁止されている。おまえ達がたとえ子をなさない同性同士だとしても、さすがに兄弟での結婚は国王陛下の許可が降りないだろう。出生の秘密を明かさない限り。ジルベール、どうしたいかな?」
――え、父上……俺に公表しろって暗に圧力かけてる?
「それは――……」
「嫌な訊き方をしてすまない。おまえ達はまだ若い、結婚という契約を急ぐ必要もなかろう。将来は状況が変わるかもしれんしな、悪い意味でなく。これだけは確認したいのだが、ジルベール、おまえもレオンとの一生を誓うのだな?」
「はい、父上。俺にとってレオンの存在がどれだけ大きかったのか、やっと気付けました」
アンドレが口角を上げながら頷いた。
「そうか。ジルベール、今回のことで成長できただろう。おまえは色々考えているようだが……おまえが生まれた時から今も、そしてこれからもずっと、ギファルド家嫡男というおまえの立場は変わらない。安心してくれ」
「ありがとうございます、父上」
「そしてレオン」
名前を呼ぶ声色に、差は見受けられない。
「はい」
「本当に今まで通りの立場でいいのか? すでに私の子と国民に知られたのに、なぜそこまで使用人のままでいることに拘るのだ?」
「幼い時からギファルド家に大変お世話になっておりますので、少しでも……」
「レオン」
いつもの柔和な感じではなく、父親がいたずらをした子に詰問するかのような強い口調だ。
「本音は何だ?」
「…………」
「口を噤んでもむだなことは理解していたと思っていたがな」
「――ジルベール様のお側にいるためです」
「だったら別に兄弟としてで問題ないだろう」
「ですが――兄弟ですと……」
「不都合があるのか?」
普段の口数は多くないが、学園では自分の意見を主張し過ぎない程度ではっきりと言い、質問にも的確に答えるはずのレオンが……珍しく言い淀んでいる。
「……部屋に呼ばれない、かなと」
「兄弟だからこそ、普通に自分から行けば良いと思うが」
「はい。ですが……」
「何だ?」
「兄弟という関係だけですと、朝まで頻繁に一緒にいたら、周りに怪しまれませんか……」
最後は聞き取れないくらいの声で赤くなりながら言ったレオンに、アンドレとシャンティエが瞠目した。
「おまえがそこまでとは……なあシャンティエ」
「ええ旦那様」
「レオン、おまえがジルベールを子どもの時から慕っていたのは見て分かってはいたが……本当にジルベールが好きなのだな」
「はい」
子どもの時からって?
「え? 父上は――シャンティエから聞いて知ったのではないのですか?」
「体の関係があることを知ったのはシャンティエからの報告だ。だがレオンの気持ちだけなら、私達以外にも使用人達全員が知っていたと思うぞ」
「は? っ、あ、失礼しました。全員とは――どういう意味でしょうか」
「多分気が付いてなかったのはジルベール、おまえだけだ。もちろん使用人達は行為のことまでは知らない。レオンの態度はあれほど分かりやすかったが、ジルベール、おまえは基本的に自分のことにしか興味がないからな」
父上の様子からは、批判ではなく愛情が感じられるが……
「申し訳ございません……」
「恋愛に関してだけならば何も言わないが、おまえは将来このギファルド家を継ぐ人間だ。邪心を持って近付いてくる者や様々な問題から、屋敷や領地で暮らす人々を守らなくてはならない。また国王や高官とも関わるため広い視野を持つことが求められる。レオンがいるので安心だが――これからも勉強や訓練に真面目に取り組み、精進するように」
「かしこまりました、父上」
シャンティエがいるのであまり考えたくないが、この父上の言い方だと、俺が飾りの公爵になって身を挺してレオンを護り、そして優秀なレオンが傍らから俺を助けるってことみたいな……
案の定、目を向けた先にあるシャンティエの表情は、二人が上手くいって良かった――というだけの微笑みではなさそうだし。
もし俺にシャンティエと同じ異能が使えたとしたら、多分父上は――『計算通り』と思っていそうだ。
いや、裏を読もうとしてはいけない。逃走してるよりどれだけ良いか。この結末は悪くない――だって、深く考えたら落ち込むし……レオンに解消させればいいけど。
そう、重要なことは、俺とレオンは互いが互いを必要としているということ、そしてこれからもずっと一緒にいられるということだ。
◆◆◆
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市之川めい
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