黒白英雄戦記

優希ヒロ

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1章白の英雄誕生

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雄牙は王都手前のキングガーデンに着いた。
「戻ってきたのか、始まりの地に…。」
「雄牙、ここには最強のナイツが居る…。」
「ゼロ、お前でも勝てないほどか?」
「いや、それはない…。俺の力も少しずつ戻ってきてるが、闘う気はないからな、任せる…。」
「わかった…。」
「雄牙?」
「シホ、無事で良かった…。」
「雄牙こそ。ワンは?」
「いや、修業の時以来会ってない…。」
「そっか…。」
「無事さ、あいつは強いから…。」
「わかってるじゃないか、シホ、雄牙…。」
「ワン、それに誰?」
「ヤンだ、よろしく。」
「よろしく。」
「気を付けていこう、ここにいる最強のキングスナイツは転生者という噂がある。」
(転生者…。僕と同じか…。)
「さて、行こうか、キングガーデンはすぐそこだ。」
「ああ…。」
砦の向こうに入るとキングスナイツと思われる青年が立っていた。
「何故、あなたがここにいる?」
「あのときの少年、雄牙か…。それはこちらのセリフだ。白の英雄雄牙、噂は聞いていたが君だったとは…。」
「雄牙、あれ誰なの?」
「あの人はコウタ…。僕の命の恩人で死んだはずの人だ。まさか、転生していたなんて…。」
「恩人?それは違うだろう、君は俺の全てを奪った。」
「確かにそうです…。僕はあなたがいなかったら、死んでた。僕が手を下したわけじゃない…。」
「どうかな?あの日のことが仕組まれていたとしたら、それで君を殺す予定だったとしたら?」
「そうだとしても!僕はあなたを恩人と言い続けます。僕はあなたのようになろうとした。あなたのように誰かを守れる人間に!」
「だが、できなかった。そして、死んだ…。君は英雄じゃない、ただの愚かな少年さ…。君たち全員ここで死んでもらう。」
「そうはいかない…。今、苦しんでいる人たちのためにも戦う!」
「かかって来い!」
「僕一人で戦う、先に行って!」
「わかった!」
「雄牙、必ず生きてよね!」
「わかった…。」
「来い、魔槍ユートピア!」
「レガシーモードタンク!」
「勝負だ、雄牙!」
二人はそれぞれ武器を構え、突撃をした。
盾で槍を防いだと思われたが、盾ごと雄牙を吹き飛ばした。
「やはり、10年のキャリアは大きかったな…。」
「さすがにナンバーワンは強いな…。僕の憧れた人は凄いや…。」
「その程度で驚かれても困るな、雄牙…。」
「ユートピア、乱れ蜂、行け!」
「レガシーモードジャベリン!」と槍を回転させて防御に徹した。
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