来世契約バトル日記

優希ヒロ

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復讐

堕天使

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「ここにお客さんが来るなんていつぶりだろう…。はじめまして、僕はバジル…。君は…。」
「俺は彰人だ、あんたが俺を強くしてくれるのか?」
「そうか…。君は誰かを守る為に強くなりたいんだね…。でも、君は恐れている…。自分自身を…。」
「俺が自分自身を恐れているだと…。そんなはずはない…。」
「僕を騙すことはできないよ…。何故なら、僕は心を見透かすことができるからだ…。君は罪を犯した頃の自分を怖がっている…。」
「黙れ…。黙れよ!ブラックウィンド!」
「発動しないよ…。その力は君の闇が自分を守る為に発動した力…。闇を完全に否定し、押さえ込んでいる今の君には使えない…。」
「仕方なかったんだ、心を闇に落とさなければ大切な人を守れなかったんだ!」
「それで良いんだよ…。君は君だ…。自分の光も闇もすべて包み込んだ…。」
「…。」
「君がどんな姿でも、君のことを受け入れてくれるはずだよ…。恐れなくて良い…。闇に染まることが怖いのなら、光で包み込んで闇も光も超えるんだ…。」
「光と闇を超える…。」
「少しだけ僕の話をしよう…。僕は昔、天使と呼ばれていたんだ…。」
「じゃあ、どうして地獄の住人の俺に力を貸すんだ。」
「僕はね、今は地獄でも、天国の人間でもない…。今の僕は堕天使だ…。友達を守る為に闇の力を使ったんだ…。その結果がこれさ…。」
「友達は守れたか?」
「…。」
「そうか…。」
「マサキだよ…。その友達は…。」
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