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関係について
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就職してから、メガネをやめてコンタクトにしていた。
視力が悪くて目がとても疲れるし、メガネじゃない方が見た目が明るくていい、と周りはみんな言っていた。
ただ、純だけは、俺が部屋にいるときにメガネをかけているのを気に入ってた。
俺は純の二番目の彼氏だったが、普通に二人で過ごしていた。山登り、ダイビング、美術館、ライブ、映画と、毎週のように二人で遊んでいたし、休日前は純はうちによく泊まっていた。連泊することもあった。
二、三ヶ月に一度「今週は予定がある。」と純に会えない週があったが、それだけだ。
二人の関係をニッシーには秘密にしていた。ニッシーの彼氏は純の彼氏と知り合いだ。誰にも言えない関係だったが、なにも不満はなかった。
それどころか、毎週のように純に会えてべったり休日を過ごすことに、心は満たされていた。
俺から彼氏とのことは聞かなかったし、逆にいつ彼氏と会ってるんだろう?と不思議なくらい、純は俺と一緒にいたのだ。
そんな関係を続けて三年目、俺は転職をした。勤めていた会社が大手メーカーに吸収合併されたからだ。
倒産かもと噂されていたから、驚きはなかった。給料とボーナスの減額、早期退職を募っていたから、それに乗っかった。
新しい仕事は、商業施設の広報担当。前職とはまったく違う職種で、ほぼ新人みたいなもの。残業は当たり前で休日もあまりない、今で言うブラックな仕事だった。
だけど上司や同僚は陽気な人たちだし、納期に向かって手を取り合って働くからみんな仲が良い。会社で、昼も夜も夜中もぞろぞろ一緒にメシを食ってるうちに家族みたいになった。上司が長男の五人兄弟で、俺は四男みたいな感じ。女性は三人いたがこの三人組も仲良しで、普通に夜中まで働いていた。
家にも仕事を持ち帰ることが多く、純とも家で過ごす。それでも特別、俺たちの関係に変わりはなかった。いや、あったのか。
「来週と、再来週は、ここに来られない。」
純が言った。いつものやつだ。
「わかった。俺も仕事が立て込んでるから」
「・・・あの、今ちょっと彼が精神的によくなくて。」
珍しく純が、彼氏の話をしだした。
「?・・・俺たちのこと知られたとか?」
「そうじゃなくて、仕事でトラブルがあって・・・」
「・・・」
「実はここ一年くらい辛そうにしてて、だから別れ話とかできなくて・・・」
彼氏と別れようとしてたのか。
驚いた。
俺はなにも言えなかった。
彼を気づかって別れ話ができないことに『そうだよな』って同意の気持ちと、『今更だから?』っていう白けた気持ち。
やっと俺だけの恋人になるという喜びもなく、その言葉を聞いても、なにも感じなかった。
視力が悪くて目がとても疲れるし、メガネじゃない方が見た目が明るくていい、と周りはみんな言っていた。
ただ、純だけは、俺が部屋にいるときにメガネをかけているのを気に入ってた。
俺は純の二番目の彼氏だったが、普通に二人で過ごしていた。山登り、ダイビング、美術館、ライブ、映画と、毎週のように二人で遊んでいたし、休日前は純はうちによく泊まっていた。連泊することもあった。
二、三ヶ月に一度「今週は予定がある。」と純に会えない週があったが、それだけだ。
二人の関係をニッシーには秘密にしていた。ニッシーの彼氏は純の彼氏と知り合いだ。誰にも言えない関係だったが、なにも不満はなかった。
それどころか、毎週のように純に会えてべったり休日を過ごすことに、心は満たされていた。
俺から彼氏とのことは聞かなかったし、逆にいつ彼氏と会ってるんだろう?と不思議なくらい、純は俺と一緒にいたのだ。
そんな関係を続けて三年目、俺は転職をした。勤めていた会社が大手メーカーに吸収合併されたからだ。
倒産かもと噂されていたから、驚きはなかった。給料とボーナスの減額、早期退職を募っていたから、それに乗っかった。
新しい仕事は、商業施設の広報担当。前職とはまったく違う職種で、ほぼ新人みたいなもの。残業は当たり前で休日もあまりない、今で言うブラックな仕事だった。
だけど上司や同僚は陽気な人たちだし、納期に向かって手を取り合って働くからみんな仲が良い。会社で、昼も夜も夜中もぞろぞろ一緒にメシを食ってるうちに家族みたいになった。上司が長男の五人兄弟で、俺は四男みたいな感じ。女性は三人いたがこの三人組も仲良しで、普通に夜中まで働いていた。
家にも仕事を持ち帰ることが多く、純とも家で過ごす。それでも特別、俺たちの関係に変わりはなかった。いや、あったのか。
「来週と、再来週は、ここに来られない。」
純が言った。いつものやつだ。
「わかった。俺も仕事が立て込んでるから」
「・・・あの、今ちょっと彼が精神的によくなくて。」
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「?・・・俺たちのこと知られたとか?」
「そうじゃなくて、仕事でトラブルがあって・・・」
「・・・」
「実はここ一年くらい辛そうにしてて、だから別れ話とかできなくて・・・」
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驚いた。
俺はなにも言えなかった。
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やっと俺だけの恋人になるという喜びもなく、その言葉を聞いても、なにも感じなかった。
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