うちの田舎で神様と崇められる湖の精霊に恋をした

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 3歳の夏頃に、大人たちから立ち入りを禁止されていた森へと連れてこられた。

 大人たちがいうには、ここには『神様』がいらっしゃるらしい。
 村人達に水という天の恵みを分け与えて下さる心優しい神様。僕達が住む村では村長など村から信頼の厚い大人だけがお会いできる存在。
 田舎の村では子供の生存率は低いので、生まれた時、ある程度生存率が高くなった3歳、成人の16歳になれば神様への感謝を込めて会いに行くのだ。

 ミシェは朝からずっとソワソワしっぱなしだった。朝起きてから神様にお会いすると初めて聞いたからだ。
 朝、日が明けるよりも前に起こされたときは不機嫌そのものだったが、それを上回る予定を聞かされご機嫌で支度をし始めた。
 村人の1人が井戸から持ってきてくれた水で身体を拭き、用意されていた綺麗な白の上下の服に着替えた。
 日頃は近所からもらった着古した服しか着る機会がないのでそれだけでミシェは嬉しく、気持ちが昂っていくのを感じた。
 森の中にある神様がいる湖までの道のりは遠く、3歳のミシェは村人に抱き抱えられてうつらうつらとしながらいたが、湖に着くまでに完全に寝てしまった。
 身体を揺すられて起こされたときには、目の前に底まで透き通って見える湖があった。
 日が明けてきたとはいえ、少し寒さを感じ身震いした。
 湖の水面に波紋が広がっていき目を見張っていると、湖の中央に人のような姿が見えた。




_____煌めく水面のような目と髪。透き通るような肌。
 この世のものとは思えないような美しい顔立ちに、羽織っている羽衣のような白い布をはためかせる姿は幻想的で__________





 ミシェの心臓はこれまでになく速い動きをしていた。ドッドッドットッと高鳴る胸に、心臓が飛び出てしまいそうだった。

 ミシェはずっとその姿を見ていたかったが、ミシェを抱き抱えた村人が頭を下げたのでミシェからその人物がよく見えなくなってしまった。気づくと、他の村人達まで頭を下げていた。
 村人達が頭を上げて、ミシェが湖を見れるようになるとそこにはもう誰もいなかった。湖には波紋の余韻さえなかったのだ。
 ミシェは湖から帰る道中、ボロボロと泣いた。村人達は神様があまりにお綺麗だから驚いたのだろうと慰められたが、先程の人物がずっと会いたかった神様であっただなんてその時に初めて知った。

 神様に次に会えるのは16歳。ミシェは今すぐ神様に会いたかった。
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