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最終章
その2
「メチャクチャ早いな。このスピードならすぐにどこでも行けそうだ。だったらこのまま一度エアシルの町に戻ろうか」
「ああ、そうしよう」
それから数時間後。
難なく大海を越えた飛行船が、エアシルの町の上空に着いたらしい。
アルフィーがオフロンに回復呪文大と状態回復大をかけてみた。
死んだように眠っていたオフロンだったが、見る見る顔色が良くなり、そのままはっと目を覚ました。
「おおっアルフィー殿! ありがとうでござる」
「オフ氏さん、ありがとうございました。こんな素晴らしい飛行船を作ってくれて。やっぱりオフ氏さんは天才ですね」
「ありがとう、オフ氏。本当天才ね!」
アルフィーとシルフィーがオフロンを褒め称えるがオフ氏は照れたように頭をかいた。
「ははは、これも大きな魔石のおかげでござるよ。S+クラスを贅沢に三個も使ってるのでござる。そんな事ができるのはエル氏だけでござるよ」
「いやいや、俺はただ持ってるだけだ。その力を十分に引き出せるのは天才オフ氏のおかげだと思ってる。本当、感謝してるよ。ありがとうオフ氏」
「ありがたい言葉ででござるよ。今回は急いで作ったでござるが、本当はじっくりともっといい物を作りたいでござる。……できればもっといっぱい、魔石とお金が欲しいでござる」
なぜかオフロンが、もじもじしながら上目遣いになって可愛くおねだりしてきた。
可愛くはないけど許可はだそう。
「ああ、いくらでもだすぞ。どうせならサイファー城をベースに飛行船を作ったらどうだ?」
「いいでござるな! あれを飛行船にするでござるか!」
適当に言ってみただけだったが、身を乗り出したオフ氏が本気で考え出そうとした。
これはヤバイ!
夢中になったらまた倒れるまで暴走してしまうだろう。
「ちょ、ちょっと待った! オフ氏! 考えるのは後にしよう! な、まずは降りよう。実はもうエアシルの町まで戻ってきたんだよ。新しい館を作ったんだ、そこでじっくり話をしよう」
俺はオフロンが集中する前に肩を掴んでゆさぶった。
「そうでござるな。ははは、エル氏、まずは落ち着くでござる。そう言えば猛烈におなかがすいたでござるよ」
「ああ、館でゆっくりと食事にしよう」
ベッドからオフロンが降りると、操縦していたウエスタンがこちらを向いて声をかけた。
「おう、ちょうど着いたぞ、今から着陸だ」
空中で姿を現した飛行船が、エアシルの館前へ静かに着地した。
「ずいぶん久しぶりな気がするな」
「本当ね」
「そうですよね」
アルフィーとシルフィーと一緒に飛行船から降りて地を踏む。
皆が順番に降りた後、飛行船を回収した。
すると従士達が興奮しながら走って駆け寄ってきた。
空から急に現れた飛行船に驚いているのだろう。
「エルヴァン様! お帰りなさいませ!」
「ああ、ようやく戻れたよ。皆は無事か?」
「はい! ここは大丈夫です」
従士達の顔色も悪くない。問題はなさそうだ。
「そうか、良かった」
従士達に迎えられて、開けられた扉の中に入った。
館内には従士とメイド達ががズラッと整列して並んでいる。
しばらく見ないうちにメチャクチャ増えたな。
「「「エルヴァン様。お帰りなさいませ!」」」
並んでいる者達に笑顔で手を振りながら入場すると、後ろを歩いているジヤスが感嘆の声をあげた。
「これほどの館を持ち、こんなに多くの兵と女中がおられるのですなぁ」
「うわぁー本当、お殿様よりも偉いみたいですね」
スズも規模の大きさにビックリしているようだった。
「ははは、それほどでもないさ」
少しだけ調子に乗り、思わず鼻が高くなる。
「エルヴァン様!」
奥からクライフ達が嬉しそうに走って来た。
まるでそのまま飛び掛る勢いだ。
「防御力向上!」
「あたしに任せて!」
ウエスタンとオスマンが前に出ると本気でクライフ達からガードする。
流石俺の盾と言いたいところだが、タニアとソニアは防がなくていいのだぞ?
「こら、ウエス殿、邪魔をするな!」
「いや、ここは通さない!」
久しぶりにしばらくじゃれあって気が済んだ後。
「クライフ、元気そうで何よりだ。まあ、積もる話もあるだろう。仲間も増えたし食事部屋に行ってゆっくり話そうか」
「そうですな。そういたしましょう」
ゾロゾロと皆で食事部屋に移動した。
「ああ、そうしよう」
それから数時間後。
難なく大海を越えた飛行船が、エアシルの町の上空に着いたらしい。
アルフィーがオフロンに回復呪文大と状態回復大をかけてみた。
死んだように眠っていたオフロンだったが、見る見る顔色が良くなり、そのままはっと目を覚ました。
「おおっアルフィー殿! ありがとうでござる」
「オフ氏さん、ありがとうございました。こんな素晴らしい飛行船を作ってくれて。やっぱりオフ氏さんは天才ですね」
「ありがとう、オフ氏。本当天才ね!」
アルフィーとシルフィーがオフロンを褒め称えるがオフ氏は照れたように頭をかいた。
「ははは、これも大きな魔石のおかげでござるよ。S+クラスを贅沢に三個も使ってるのでござる。そんな事ができるのはエル氏だけでござるよ」
「いやいや、俺はただ持ってるだけだ。その力を十分に引き出せるのは天才オフ氏のおかげだと思ってる。本当、感謝してるよ。ありがとうオフ氏」
「ありがたい言葉ででござるよ。今回は急いで作ったでござるが、本当はじっくりともっといい物を作りたいでござる。……できればもっといっぱい、魔石とお金が欲しいでござる」
なぜかオフロンが、もじもじしながら上目遣いになって可愛くおねだりしてきた。
可愛くはないけど許可はだそう。
「ああ、いくらでもだすぞ。どうせならサイファー城をベースに飛行船を作ったらどうだ?」
「いいでござるな! あれを飛行船にするでござるか!」
適当に言ってみただけだったが、身を乗り出したオフ氏が本気で考え出そうとした。
これはヤバイ!
夢中になったらまた倒れるまで暴走してしまうだろう。
「ちょ、ちょっと待った! オフ氏! 考えるのは後にしよう! な、まずは降りよう。実はもうエアシルの町まで戻ってきたんだよ。新しい館を作ったんだ、そこでじっくり話をしよう」
俺はオフロンが集中する前に肩を掴んでゆさぶった。
「そうでござるな。ははは、エル氏、まずは落ち着くでござる。そう言えば猛烈におなかがすいたでござるよ」
「ああ、館でゆっくりと食事にしよう」
ベッドからオフロンが降りると、操縦していたウエスタンがこちらを向いて声をかけた。
「おう、ちょうど着いたぞ、今から着陸だ」
空中で姿を現した飛行船が、エアシルの館前へ静かに着地した。
「ずいぶん久しぶりな気がするな」
「本当ね」
「そうですよね」
アルフィーとシルフィーと一緒に飛行船から降りて地を踏む。
皆が順番に降りた後、飛行船を回収した。
すると従士達が興奮しながら走って駆け寄ってきた。
空から急に現れた飛行船に驚いているのだろう。
「エルヴァン様! お帰りなさいませ!」
「ああ、ようやく戻れたよ。皆は無事か?」
「はい! ここは大丈夫です」
従士達の顔色も悪くない。問題はなさそうだ。
「そうか、良かった」
従士達に迎えられて、開けられた扉の中に入った。
館内には従士とメイド達ががズラッと整列して並んでいる。
しばらく見ないうちにメチャクチャ増えたな。
「「「エルヴァン様。お帰りなさいませ!」」」
並んでいる者達に笑顔で手を振りながら入場すると、後ろを歩いているジヤスが感嘆の声をあげた。
「これほどの館を持ち、こんなに多くの兵と女中がおられるのですなぁ」
「うわぁー本当、お殿様よりも偉いみたいですね」
スズも規模の大きさにビックリしているようだった。
「ははは、それほどでもないさ」
少しだけ調子に乗り、思わず鼻が高くなる。
「エルヴァン様!」
奥からクライフ達が嬉しそうに走って来た。
まるでそのまま飛び掛る勢いだ。
「防御力向上!」
「あたしに任せて!」
ウエスタンとオスマンが前に出ると本気でクライフ達からガードする。
流石俺の盾と言いたいところだが、タニアとソニアは防がなくていいのだぞ?
「こら、ウエス殿、邪魔をするな!」
「いや、ここは通さない!」
久しぶりにしばらくじゃれあって気が済んだ後。
「クライフ、元気そうで何よりだ。まあ、積もる話もあるだろう。仲間も増えたし食事部屋に行ってゆっくり話そうか」
「そうですな。そういたしましょう」
ゾロゾロと皆で食事部屋に移動した。
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