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ラッキー混入
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「えっ、なに? これってどういうことよ!」
広間全体を揺さぶる破壊的な大きさで、女の子ボイスが響き渡った。
エミリアの声だ、とデミリアはすぐに思った。
唖然としているコータローもグレンゴンも、生前のエミリアのことを知らない。
「おい、お前はエミリアなのか?」
「そうだけど。デミリアあんた、なんでそんなにちんまいの?」
ず、しん。
エミリアが大きな音を立ててしゃがみ込んだ。
すこしだけ見えたパンツにコータローが一瞬反応したが、さすがに軽口を叩くことなく、身を固くしてことの成り行きを見守っている。
「水色だった……」
いや、そこまでの緊張感はなかった。馬鹿なのだろう。
グレンゴンは、全身に殺気をまといながらも、魔王復活への期待を捨てきれていない。目の前の巨大な少女が魔王かもしれないという思いから、間合いを取りつつ攻撃は控えている。
エミリアと名乗っている大きい少女は、そんなふたりには目もくれず、顔見知りのデミリアを彼女の上半身ほどもある人差し指の先でつつきだした。
「なにこれすごい。ネズミみたいにちっちゃくなってる! 呪いか何かなわけ? あはは、デミリアってマジで不運なんだね。不運レベルはアタシのほうが上って言ったけど、これはちょっと負けたかもしれないわ」
全っ然、負けてない。お前の圧勝だ。
そう言いたかったが、デミリアはぐっと我慢した。
ここはひとまず、刺激するのはやめておいたほうが得策だろう。
「それはともかく、だ。エミリアお前、その……魔王様どこ行ったか知らないか?」
さりげない感じに訊いてみた。
お母さんどこ行ったのかな?的な。
「えっ、魔王? 魔王って――」
目玉がぐりんっ。
黒目と白目が入れ替わる。
「我はここだ。予定とは少々違うが、問題なく復活している」
「こわっ」
コータローが叫んだ。
たしかに怖い。デミリアも思った。
巨大化したエミリア――金髪ツインテ村娘の姿のまま、白目が真っ黒になっただけでも激コワ案件だ。なのにそのうえ、声まで魔王のもので再生されている。
「クリーチャー感がすごいな~これは」
怖がるというよりキモがりながら、コータローが続ける。
「ゲームとか映画にノーメイクで出られるレベルじゃん。魔王エミリア? 倒さなきゃ世界が滅ぶけど倒すとエミリアの命が!みたいなジレンマね。もはや王道。そんで、もうやばいってなったときにエミリアズボイスで『お願いアタシごと殺って!』なんて聞こえてくるわけ。しょうがない殺るか的な悲しい展開かよ。やだよね~。テンション下がるよね、そういう幸運のかけらもないバッドなエンド」
「?」
コータローの早口は、誰の理解も得られなかった。
「フッハハハハ! 貴様が勇者コータローか。我の内部に転生するとは、女神のやつらも大胆なことを考えたものよ。我が聖なるエネルギーを取り込む儀式を行うことがどこから漏れたのやら気になりはするが、やつらのことだ、もしかしたらこの儀式そのものがフェイクだったのかもしれん。複数の古文書を捏造することなど、刻の女神あたりがやろうと思えば造作もないことであろう。ぬかったわ」
だがな、と魔王はコータローを指さす。
何度も言うが金髪ツインテ少女が、抜群のテノールボイスで喋っている。
なんなら女子的な恥じらいもないのでスカートの中が見え放題だ。
「おっさんの水色パンツ……」
つぶやく馬鹿を、げしっとデミリアが蹴った。
「だがな勇者コータローよ、貴様には心底同情する」
「同情? なんのことだ、女装のおっさん」
蹴られた尻をイテテとさすりながら、コータローが訊き返す。
この男は畏怖するということを知らないらしい。
大物なのか、みずからの幸運を過信しているのか。
「貴様はな、使い捨てられたのだよ。弓から放たれた矢が的を外したあとは無残なごみと化すように、貴様はこの魔王城に棄ておかれたというわけだ。渾身の一撃が転生という一発勝負である時点で、貴様は捨て駒も捨て駒。女神にとって人間などそのようなものと身をもって知った、今の気分はどうだ?」
「オレの世界には鉄砲玉というナイスな表現があるんだが、こっちに鉄砲は伝来してないんだろうな。ノータネガシマってわけだ。まあどっちにしろ、オレには関係のない例えだよ」
「ほう? この期に及んで強がりが言えるとはたいしたものだな」
「強がってるのはどっちだろうな~。おっさん、何か身体の具合がおかしいとは思わないのか?」
そう言ったコータローに、魔王は黙った。
ここで黙る?
デミリアが気づくのと同時にグレンゴンも気づき、魔王とコータローの間に割って入った。
「魔王様! ここは一旦お退きください! ここはこのグレンゴンとデミリアで片をつけますゆえ、魔王様は魔力の回復を最優先に――」
「エミリアちゃん! パンツ見えてるぞ!!」
コータローが叫んだ。
すると、
目玉ぐりんっ。
「えっえっ? パンツ? もーやめてよ魔王ったら!」
エミリアの声に戻り、さっとスカートを手で押さえた。
「勝手にアタシの身体に入ってエロいポーズとらせるとか、ほんっと変態すぎるんですけど。魔王はもうおとなしくしといてよね!」
喋るたびに広間がずん……ずん……と揺れる。
だがその衝撃波よりも、グレンゴンには精神的なショックのほうが大きかったらしく、
「ば、馬鹿な。魔王様の魔力があまりに弱々しい。消えかけておられる。復活したばかりにしてもこれは……」
「これは?」
コータローの期待する目。
「これはまるで、魔王様が苦手とされる銀の武器で攻撃されたかのようなダメージの受け方ではないか!?」
ガシャッと、デミリアが膝から崩れ落ちた。
「銀の……はは……あはは……」
「おおっと! デミリア、肩を貸すから続きを言ってくれ」
さっとデミリアを支えるコータロー。
肩を貸すと言ったわりに下から支えるものだから、たわわな胸を頭に乗せる感じになっている。
「くっ……。わ、わたしは、銀の盆にエミリアを載せていたんだ。だから、魔王様の中にはおそらく……。エミリアだけではなく、銀の盆も混じってしまっている」
「だろうな」
胸の下で、コータローが深くうなずいた。
「俺も胸の中で、いや心の中で思っていたんだ。何かおかしい。何かこう、白か銀のようなものが混じっているんじゃないかってな」
「白か銀だと? なぜそんな具体的な色まで……」
そう疑問を挟むデミリアに、
「転生前に見せてもらったビジョンでは、エミリアのパンツは青だった。深い海のようにきれいな真っ青だったんだ。それがあんなにくすんだ水色になるなんて、何か混じったに決まっているだろう?」
勇者コータローは親指をグッと立てて答えた。
広間全体を揺さぶる破壊的な大きさで、女の子ボイスが響き渡った。
エミリアの声だ、とデミリアはすぐに思った。
唖然としているコータローもグレンゴンも、生前のエミリアのことを知らない。
「おい、お前はエミリアなのか?」
「そうだけど。デミリアあんた、なんでそんなにちんまいの?」
ず、しん。
エミリアが大きな音を立ててしゃがみ込んだ。
すこしだけ見えたパンツにコータローが一瞬反応したが、さすがに軽口を叩くことなく、身を固くしてことの成り行きを見守っている。
「水色だった……」
いや、そこまでの緊張感はなかった。馬鹿なのだろう。
グレンゴンは、全身に殺気をまといながらも、魔王復活への期待を捨てきれていない。目の前の巨大な少女が魔王かもしれないという思いから、間合いを取りつつ攻撃は控えている。
エミリアと名乗っている大きい少女は、そんなふたりには目もくれず、顔見知りのデミリアを彼女の上半身ほどもある人差し指の先でつつきだした。
「なにこれすごい。ネズミみたいにちっちゃくなってる! 呪いか何かなわけ? あはは、デミリアってマジで不運なんだね。不運レベルはアタシのほうが上って言ったけど、これはちょっと負けたかもしれないわ」
全っ然、負けてない。お前の圧勝だ。
そう言いたかったが、デミリアはぐっと我慢した。
ここはひとまず、刺激するのはやめておいたほうが得策だろう。
「それはともかく、だ。エミリアお前、その……魔王様どこ行ったか知らないか?」
さりげない感じに訊いてみた。
お母さんどこ行ったのかな?的な。
「えっ、魔王? 魔王って――」
目玉がぐりんっ。
黒目と白目が入れ替わる。
「我はここだ。予定とは少々違うが、問題なく復活している」
「こわっ」
コータローが叫んだ。
たしかに怖い。デミリアも思った。
巨大化したエミリア――金髪ツインテ村娘の姿のまま、白目が真っ黒になっただけでも激コワ案件だ。なのにそのうえ、声まで魔王のもので再生されている。
「クリーチャー感がすごいな~これは」
怖がるというよりキモがりながら、コータローが続ける。
「ゲームとか映画にノーメイクで出られるレベルじゃん。魔王エミリア? 倒さなきゃ世界が滅ぶけど倒すとエミリアの命が!みたいなジレンマね。もはや王道。そんで、もうやばいってなったときにエミリアズボイスで『お願いアタシごと殺って!』なんて聞こえてくるわけ。しょうがない殺るか的な悲しい展開かよ。やだよね~。テンション下がるよね、そういう幸運のかけらもないバッドなエンド」
「?」
コータローの早口は、誰の理解も得られなかった。
「フッハハハハ! 貴様が勇者コータローか。我の内部に転生するとは、女神のやつらも大胆なことを考えたものよ。我が聖なるエネルギーを取り込む儀式を行うことがどこから漏れたのやら気になりはするが、やつらのことだ、もしかしたらこの儀式そのものがフェイクだったのかもしれん。複数の古文書を捏造することなど、刻の女神あたりがやろうと思えば造作もないことであろう。ぬかったわ」
だがな、と魔王はコータローを指さす。
何度も言うが金髪ツインテ少女が、抜群のテノールボイスで喋っている。
なんなら女子的な恥じらいもないのでスカートの中が見え放題だ。
「おっさんの水色パンツ……」
つぶやく馬鹿を、げしっとデミリアが蹴った。
「だがな勇者コータローよ、貴様には心底同情する」
「同情? なんのことだ、女装のおっさん」
蹴られた尻をイテテとさすりながら、コータローが訊き返す。
この男は畏怖するということを知らないらしい。
大物なのか、みずからの幸運を過信しているのか。
「貴様はな、使い捨てられたのだよ。弓から放たれた矢が的を外したあとは無残なごみと化すように、貴様はこの魔王城に棄ておかれたというわけだ。渾身の一撃が転生という一発勝負である時点で、貴様は捨て駒も捨て駒。女神にとって人間などそのようなものと身をもって知った、今の気分はどうだ?」
「オレの世界には鉄砲玉というナイスな表現があるんだが、こっちに鉄砲は伝来してないんだろうな。ノータネガシマってわけだ。まあどっちにしろ、オレには関係のない例えだよ」
「ほう? この期に及んで強がりが言えるとはたいしたものだな」
「強がってるのはどっちだろうな~。おっさん、何か身体の具合がおかしいとは思わないのか?」
そう言ったコータローに、魔王は黙った。
ここで黙る?
デミリアが気づくのと同時にグレンゴンも気づき、魔王とコータローの間に割って入った。
「魔王様! ここは一旦お退きください! ここはこのグレンゴンとデミリアで片をつけますゆえ、魔王様は魔力の回復を最優先に――」
「エミリアちゃん! パンツ見えてるぞ!!」
コータローが叫んだ。
すると、
目玉ぐりんっ。
「えっえっ? パンツ? もーやめてよ魔王ったら!」
エミリアの声に戻り、さっとスカートを手で押さえた。
「勝手にアタシの身体に入ってエロいポーズとらせるとか、ほんっと変態すぎるんですけど。魔王はもうおとなしくしといてよね!」
喋るたびに広間がずん……ずん……と揺れる。
だがその衝撃波よりも、グレンゴンには精神的なショックのほうが大きかったらしく、
「ば、馬鹿な。魔王様の魔力があまりに弱々しい。消えかけておられる。復活したばかりにしてもこれは……」
「これは?」
コータローの期待する目。
「これはまるで、魔王様が苦手とされる銀の武器で攻撃されたかのようなダメージの受け方ではないか!?」
ガシャッと、デミリアが膝から崩れ落ちた。
「銀の……はは……あはは……」
「おおっと! デミリア、肩を貸すから続きを言ってくれ」
さっとデミリアを支えるコータロー。
肩を貸すと言ったわりに下から支えるものだから、たわわな胸を頭に乗せる感じになっている。
「くっ……。わ、わたしは、銀の盆にエミリアを載せていたんだ。だから、魔王様の中にはおそらく……。エミリアだけではなく、銀の盆も混じってしまっている」
「だろうな」
胸の下で、コータローが深くうなずいた。
「俺も胸の中で、いや心の中で思っていたんだ。何かおかしい。何かこう、白か銀のようなものが混じっているんじゃないかってな」
「白か銀だと? なぜそんな具体的な色まで……」
そう疑問を挟むデミリアに、
「転生前に見せてもらったビジョンでは、エミリアのパンツは青だった。深い海のようにきれいな真っ青だったんだ。それがあんなにくすんだ水色になるなんて、何か混じったに決まっているだろう?」
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