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5話 エルエル、釣り対決をする!
43 エルエル、釣りをする!
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先程ボロニア達と一緒に居た岩場からはまた少し離れた別の岩場へ私とアルルは歩いた。
その岩場近くには高い岩の崖がありそれを下から見上げるとフォークテイルタウン北(草原)から地面が続いてきた崖なのが分かる。そこの崖の下に広がる海に面した岩場で釣りをしようと移動してきたのだ。
「おー海の中をよく見ると本当にモンスターが泳いでいるわねー」
「ひゃーこわーい」
私とアルルは岩場から足元の先の海を覗くと深い場所には大きい魚影がたくさん泳いでいるのが見えた。
「ククク……これから釣られるとも思わずのんきに泳ぎやがって」
「よーし!!こいつら全員釣り上げるわよー!!」
「「おーーー!!」」
私とアルルは手作り釣り竿をカッと太陽が照る天に掲げ、そのまま振りかぶり海に向かって思いっ切り振り下ろす。
ポチャンと糸の先の針がついている(仕掛け)部分がたくさんいる魚影の上に落ちるのを確認する。ひとまず釣り竿を投げるのは成功だ。
「釣ったら焼いて食べましょうね~」
「塩ふるとまた美味しいのよね~」
「干物にするのも美味しそうですね~」
「お腹いっぱい食べられるわ~」
「「うへへへへ~」」
私とアルルはよだれを垂らして談笑する。想像したらお腹空いて来たな~。なんて思いながらウキウキで釣竿が反応するのを待った。
そして、1時間が過ぎた―――――――
「「全然釣れねえええええええええええええ!!!!!!!」」
が、魚は全く釣り竿にかからず私達は岩場にうなだれた。
「なんで釣れないんですかああああ!?!?! 森ならいっぱい釣れてたのに!!!?」
「森に流れてる川と海じゃ潮の流れが違うって事なのかしら……」
「そ、そんなバカな!!この手作り釣竿は海には通用しないんですか……くっ……!!」
私は世界(海)に己の技術が通じない悲しき現実を知った。
「それに魚と言ってもモンスターだからねぇ……また普通の魚とは釣り方が違うのかしら?」
「うーん……やっぱり良いエサとかつけないと駄目なんじゃないですか?」
「良いエサって言ってもそんなの持ってないわよ」
「そうですよねー………あ、そうだ!」
「え?」
私は良い事を思いつき竿の先の釣り糸をアルルの身体に巻く。
「何すんのよ」
私が持った釣り竿の先にアルルを括りつけると釣り糸にぶら下がっている大きいエサみたいになる。
「これぞ!!意志を持って海中で魚を自動で捕まえてくれるエサ『むっつりスケベルアー"アルルちゃん"』です!!!」
「おーなるほどなるほど。私がエサになるわけねー!
……ってゴラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
「おげえええええええええええええええええええええ!?!!」
私は釣り糸にグルグル巻きになっているアルルにお腹に思いっ切りドロップキックを喰らわせられ岩場に倒れのたうち回った。
「おげええええええええええ!!!!!何すんじゃてんめえええええ!!」
「誰がむっつりスケベのエサじゃクソボケエルフがああああああ!!!!!!!!」
「うるせえええええ!!!お前1匹も釣れてない無能妖精なんだから直接エサになって1匹ぐらい取って来てくださいよおおおおおおおおおおっ!!!!!」
「アンタも釣れてないだろ無能エルフがああああああああああああ!!!!!」
「なんだとやんのかてんめええええええええええええ!!!!」
「こっちの台詞じゃあああああ!!!!」
「やったーーー♡ また釣れたわーーー♡!!」
「エミー様すごーい!」
「流石エミー殿でござるー!」
「「むっ!?!」」
私達が言い争っていると向こうの方からエミー達の楽しそうな声が聞こえて来る。
先程ボロニア達と一緒に居た岩場からはまた少し離れた別の岩場へ私とアルルは歩いた。
その岩場近くには高い岩の崖がありそれを下から見上げるとフォークテイルタウン北(草原)から地面が続いてきた崖なのが分かる。そこの崖の下に広がる海に面した岩場で釣りをしようと移動してきたのだ。
「おー海の中をよく見ると本当にモンスターが泳いでいるわねー」
「ひゃーこわーい」
私とアルルは岩場から足元の先の海を覗くと深い場所には大きい魚影がたくさん泳いでいるのが見えた。
「ククク……これから釣られるとも思わずのんきに泳ぎやがって」
「よーし!!こいつら全員釣り上げるわよー!!」
「「おーーー!!」」
私とアルルは手作り釣り竿をカッと太陽が照る天に掲げ、そのまま振りかぶり海に向かって思いっ切り振り下ろす。
ポチャンと糸の先の針がついている(仕掛け)部分がたくさんいる魚影の上に落ちるのを確認する。ひとまず釣り竿を投げるのは成功だ。
「釣ったら焼いて食べましょうね~」
「塩ふるとまた美味しいのよね~」
「干物にするのも美味しそうですね~」
「お腹いっぱい食べられるわ~」
「「うへへへへ~」」
私とアルルはよだれを垂らして談笑する。想像したらお腹空いて来たな~。なんて思いながらウキウキで釣竿が反応するのを待った。
そして、1時間が過ぎた―――――――
「「全然釣れねえええええええええええええ!!!!!!!」」
が、魚は全く釣り竿にかからず私達は岩場にうなだれた。
「なんで釣れないんですかああああ!?!?! 森ならいっぱい釣れてたのに!!!?」
「森に流れてる川と海じゃ潮の流れが違うって事なのかしら……」
「そ、そんなバカな!!この手作り釣竿は海には通用しないんですか……くっ……!!」
私は世界(海)に己の技術が通じない悲しき現実を知った。
「それに魚と言ってもモンスターだからねぇ……また普通の魚とは釣り方が違うのかしら?」
「うーん……やっぱり良いエサとかつけないと駄目なんじゃないですか?」
「良いエサって言ってもそんなの持ってないわよ」
「そうですよねー………あ、そうだ!」
「え?」
私は良い事を思いつき竿の先の釣り糸をアルルの身体に巻く。
「何すんのよ」
私が持った釣り竿の先にアルルを括りつけると釣り糸にぶら下がっている大きいエサみたいになる。
「これぞ!!意志を持って海中で魚を自動で捕まえてくれるエサ『むっつりスケベルアー"アルルちゃん"』です!!!」
「おーなるほどなるほど。私がエサになるわけねー!
……ってゴラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
「おげえええええええええええええええええええええ!?!!」
私は釣り糸にグルグル巻きになっているアルルにお腹に思いっ切りドロップキックを喰らわせられ岩場に倒れのたうち回った。
「おげええええええええええ!!!!!何すんじゃてんめえええええ!!」
「誰がむっつりスケベのエサじゃクソボケエルフがああああああ!!!!!!!!」
「うるせえええええ!!!お前1匹も釣れてない無能妖精なんだから直接エサになって1匹ぐらい取って来てくださいよおおおおおおおおおおっ!!!!!」
「アンタも釣れてないだろ無能エルフがああああああああああああ!!!!!」
「なんだとやんのかてんめええええええええええええ!!!!」
「こっちの台詞じゃあああああ!!!!」
「やったーーー♡ また釣れたわーーー♡!!」
「エミー様すごーい!」
「流石エミー殿でござるー!」
「「むっ!?!」」
私達が言い争っていると向こうの方からエミー達の楽しそうな声が聞こえて来る。
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