Lv1の最強勇者

レル

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第二章

【第21話】これでいいんだろ?

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「ご主人ー、こっちでっすよー」

ステラが大きく手を振っている
今日はミクモの借金を返しにある店に来ていたが、俺はちょっとよる所があったので少し遅れて合流になってしまった

「悪いな、待ってもらって」
「ほんとよ、どこいってたのかしら?」
「これが終わったら教えてやるよ」
「それでは、行きましょうか」

店に入るとたくさんの人が忙しそうに物を運んでいる
俺達は受付にいき事情を話すと奥の部屋に通された
少し待っていると指に宝石のついた指輪を沢山はめた何とも成金っぽい奴が入ってきた 

「これはこれはミクモさん、今回はどう言ったご要件で?それとそこの方々は?」
「今日は借りてた金を返しにきたんだ、ここにいるのは僕の連れだ。気にするな」 

ミクモは男の口調になっていった

「それはそれはありがとうございます、
我々としても奴隷に売り飛ばすなんてことしたくは無かったんですよ」

男は笑顔で言った

「さて、では確認してもよろしいですか?」

ミクモは黙って袋を差し出す
男はしばらく金を数えていたが数え終わると困った顔になった

「ミクモさん、すいませんが足りてませんよ?」
「なっ!そんなはずはない!」

ミクモは立ち上がった

「確かに1億レイはあります。しかし、今までの利子の分、あと2億レイ足りませんねぇ?」
「あなたそれはちょっと多すぎやしない?」

ソフィも疑問そうに言った 

「いえいえ、確かに契約書には書いてありましたよ?」

そういって男は笑顔で紙を取り出し俺達に見せてきた
確かに利子について書いてある

「そんな……」

ミクモは力が抜けた様に椅子に落ちた
それから後ろにいた俺達の方に向いて

「すいません、せっかく助けて、頂いたのに……」

ミクモの目には涙が滲んでいた

「心配する必要は無いよ」

俺は笑顔でそういってストレージから袋を出した 

「おいおっさん、これでいいんだろ?」

そう言って俺は袋を投げつける

「うぐっ!?」

袋は成金の腹に当たった
当たったはずみで口が解け金貨が何枚か落ちる

「こ、これは?」
「お前が言った2億レイだ、さっさと確認しやがれ」

成金が確認している間にソフィが耳元で聞いてきた

「ちょっと!なんで2億レイも持ってるのよ!私達の財産はミクモに渡した分を除いたら1億レイ無かったはずなんだけど?」
「後で詳しく話してやるよ」

しばらくすると成金は口を開いた

「し、信じられん!本物だ!」 
「じゃあ文句無いよな?俺らは帰るぜ」
「ま、まて!その娘は置いていけ!」
「なに?これ以上何かあるの?」
「ふっ、まさか本当に全額返すなんて思いもしなかった。しかし残念だったなその娘はもう私達の商品だ」
「なに寝言言ってんだ、金はちゃんと全部返しただろ?」
「これを見ろ!こいつがサインした紙だ!これは奴隷確認書と言ってな、本人が名前を書けば奴隷としてそいつを扱えるのさ!」

そう言って成金は紙を見せてきた
ので、火球を使って燃やした
紙は一瞬で燃え、灰になって窓から飛んでいった

「な、何しやがる!」
「はい、これで証拠は何もありません。それにミクモは借金を返した。これ以上突っかかって来るなら、コロスヨ?」

俺は【強者の威圧】を使った
成金は青ざめて声も出なくなっていたので、その間に俺達はさっさと店を後にした
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