Lv1の最強勇者

レル

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第三章

【第47話】王の復讐

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「お前達、良くやってくれた」

場所は魔界にある屋敷の1室
そこには椅子に座る1人の男と5人を連れ去った男が2人膝まづいている
その部屋に置かれたベッドには
ソフィ、ステラ、ミクモ、アイラ、アオイの5人が眠っている

「して、私共はどうすれば」

「下がって良い、私はこれから食事にする」

「お言葉ですが、連れてきた者達は全員Sランク第1位シュウヤ・アサヒの妻でございます
貴方様が食されたとすればそやつが黙っていないかと」

椅子に座っていた男は不敵な笑みを浮かべながら言った

「知っているからこそ喰らうのだ
あれは私の息子ゼフを殺した
息子は私の宝だった
だからやつの宝である嫁共を喰らい、やつに絶望を与えるのだ」

「安っぽい感情じゃな」

声の主の方を見るとベットで寝ているはずのミクモが起き上がっていた

「復讐なぞ誰も救われん
それに先に手を出したのはそっちだ 
言い掛かりはやめんか」

椅子に座っていた男は荒々しく椅子から立ち上がるとミクモに歩み寄る

「貴様に私の気持ちなど分かってたまるか!
同族だろうが容赦はしない、まずは貴様から喰ってくれる!」

「ほう、私を見抜くか。面白い相手をしてやろう」

ミクモはそう言って服に忍ばしてあった刀を引き抜いた

「精々もがき苦しめ!」

「私にはまだやるべき事があるのじゃ!」

そう言って2人は激しくぶつかり合った




「ほんとにみんな近くにいるの?」

アルが改めて俺に聞いてきた

「俺の索敵に反応したんだから間違いない!
絶対にここに来ている!」

「私は今走っている方向が正しいのか疑いますね」

仕事モードに入ったエファが疑いの目を俺に向けてくる

「位置も方向も方角もドンピシャ!
逆にこの先に何がある?!」

少し悩んだ後に思い出した様にエファは口を開いた

「暴食の王が住む館があります」

「…アル、俺は極力抑えるつもりだが
もしもの時はよろしく頼む」

アルは無言で頷いた
そんな話をしているうちに館が見えてきた

「このまま突っ込むぞ!」

俺は入口の扉を蹴破り中に入る
そこには執事やメイドなどのこの家の使用人が武器を手に待ち構えていた

「邪魔だ」

俺はの柄を軽く叩くと鈴の音の様な音が鳴り響く

「道を開けろ、時間が無い」

俺がそう言うとメイド達は左右に別れ1本の道が出来た
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