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前編
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「おはよう!」
教室の扉が開き、1人の少女が教室へと入ってくる
しかし、その少女に挨拶が帰ってくる事は無かった
少女は笑顔のまま教室を横切り、窓際で席に座り校庭を見下ろしていた僕の前の席に鞄を下ろした
「おはよう、日和!」
窓から吹き込む風が少女の長く伸びた風をなびかせる
「あぁ、おはよう、咲綺」
僕は笑顔で挨拶を返す
「あれ?日和寝不足?ちょっと今日元気無いんじゃない?」
「うん、ちょっとね」
「なになに?イヤラシイこと?」
咲綺はニヤニヤしながら顔を覗き込んできた
「違うって、そんな訳ないだろ?」
「だっよねー!日和に限ってそれはないよね」
「余計なお世話だよ…」
チャイムが鳴り担任が教室に入ってきた
「とりあえず、遅刻者はいないな
でも念の為に点呼とるぞー、1番 赤池」
「はい!」
・
・
・
「全員いるな、次の授業は移動教室だから遅れんじゃねーぞー」
そう言って担任は教室を出ていった
教室に話し声が帰ってくる
ホームルームが終わってから咲綺は後ろを向いて喋りかけてきた
「また、今日も私の名前呼ばれなかったね」
その目には悲しみが映っていた
「あんまり気にすんなよ。咲綺には僕がついてるじゃん」
「そうだね!あ、私先に移動教室行ってるね!」
「分かった」
そう言って少女は教科書を抱えて教室を飛び出して行った
その後の授業でも少女が認知される事は無く、今日の授業全てが終了した
「日和一緒に帰ろ!」
「いいよ。帰ろうか」
僕達は二人で下駄箱まで行き、靴を履き替え帰路についた
「日和、久しぶりに公園寄ってから帰ろうよ!」
「公園かぁ。まだ寒いじゃん」
「いいからいいから、はい!決まり!」
「強引なんだから…」
僕達は公園に着くと咲綺に連れられるがまま桜並みまで歩いていった
「蕾が膨らんできて、もうすぐ咲きそうだね」
「そうだね、春が近付いてる証拠だね」
咲綺の笑顔が少し曇った
「私、春って少し嫌いなの」
「どうして?」
「春は出会いの季節って言われてるけど
別れの季節でもあるんだよ。
そう考えるとなんだか切なくなるんだ~」
そう言って咲綺は桜の木の幹に手を置いた
「そっか…」
咲綺はハッとして笑顔に戻る
「こんな暗い話はやめよう!もっと希望のある話をしよう!」
そう言って咲綺は僕の方に向き直った
「日和は将来どうしたい?」
「それは、将来の夢って事?」
「近いけど惜しい!私が聞きたいのはどちらか一人じゃなくて私達二人の未来!
一応私達って幼馴染な訳で、それでいて付き合ってるわけじゃん?
私達はいつまで一緒に居られるか分からない。けど、今この時から未来を考えるのってワクワクしない?」
「僕達の、未来か…」
僕はゆっくりと口を開いた
教室の扉が開き、1人の少女が教室へと入ってくる
しかし、その少女に挨拶が帰ってくる事は無かった
少女は笑顔のまま教室を横切り、窓際で席に座り校庭を見下ろしていた僕の前の席に鞄を下ろした
「おはよう、日和!」
窓から吹き込む風が少女の長く伸びた風をなびかせる
「あぁ、おはよう、咲綺」
僕は笑顔で挨拶を返す
「あれ?日和寝不足?ちょっと今日元気無いんじゃない?」
「うん、ちょっとね」
「なになに?イヤラシイこと?」
咲綺はニヤニヤしながら顔を覗き込んできた
「違うって、そんな訳ないだろ?」
「だっよねー!日和に限ってそれはないよね」
「余計なお世話だよ…」
チャイムが鳴り担任が教室に入ってきた
「とりあえず、遅刻者はいないな
でも念の為に点呼とるぞー、1番 赤池」
「はい!」
・
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・
「全員いるな、次の授業は移動教室だから遅れんじゃねーぞー」
そう言って担任は教室を出ていった
教室に話し声が帰ってくる
ホームルームが終わってから咲綺は後ろを向いて喋りかけてきた
「また、今日も私の名前呼ばれなかったね」
その目には悲しみが映っていた
「あんまり気にすんなよ。咲綺には僕がついてるじゃん」
「そうだね!あ、私先に移動教室行ってるね!」
「分かった」
そう言って少女は教科書を抱えて教室を飛び出して行った
その後の授業でも少女が認知される事は無く、今日の授業全てが終了した
「日和一緒に帰ろ!」
「いいよ。帰ろうか」
僕達は二人で下駄箱まで行き、靴を履き替え帰路についた
「日和、久しぶりに公園寄ってから帰ろうよ!」
「公園かぁ。まだ寒いじゃん」
「いいからいいから、はい!決まり!」
「強引なんだから…」
僕達は公園に着くと咲綺に連れられるがまま桜並みまで歩いていった
「蕾が膨らんできて、もうすぐ咲きそうだね」
「そうだね、春が近付いてる証拠だね」
咲綺の笑顔が少し曇った
「私、春って少し嫌いなの」
「どうして?」
「春は出会いの季節って言われてるけど
別れの季節でもあるんだよ。
そう考えるとなんだか切なくなるんだ~」
そう言って咲綺は桜の木の幹に手を置いた
「そっか…」
咲綺はハッとして笑顔に戻る
「こんな暗い話はやめよう!もっと希望のある話をしよう!」
そう言って咲綺は僕の方に向き直った
「日和は将来どうしたい?」
「それは、将来の夢って事?」
「近いけど惜しい!私が聞きたいのはどちらか一人じゃなくて私達二人の未来!
一応私達って幼馴染な訳で、それでいて付き合ってるわけじゃん?
私達はいつまで一緒に居られるか分からない。けど、今この時から未来を考えるのってワクワクしない?」
「僕達の、未来か…」
僕はゆっくりと口を開いた
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