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第十章 二人で結婚へ ③
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白亜の大聖堂には、朝から陽の光が優しく差し込んでいた。
宮廷の楽団が静かに奏でる旋律が、式の始まりを告げる。
鏡の前で、ベールを整える私に、侍女が囁いた。
「セレナ様。そろそろです。」
私は深呼吸を一つして立ち上がる。
そして、控室の扉を開けると、そこには礼装に身を包んだお父様がいた。
「お父様……」
「……可愛いな、セレナ。まるで夢を見ているようだ。」
私は微笑んだ。「夢じゃないよ。お父様の娘が、今日、皇太子妃になるの。」
お父様は軽く咳払いしながら、私に手を差し出した。
「さあ、行こうか。ヴァージンロードを一緒に歩こう。」
やがて、式場の扉が開かれる。
私の希望で、父と共に歩くことが許されたヴァージンロード。
赤い絨毯の上を、私たちはゆっくりと歩き始めた。
「ふぅー……」
お父様の吐息が聞こえる。
その手がほんの少し、震えていることに気づいて、私は思わず顔を見上げた。
「お父様、緊張してるの?」
「するさ。娘を皇太子に預けるんだからな……大切にされなかったら、その時は私が連れ戻すぞ。」
「ふふ……安心して。カイルは、誰よりも私を大切にしてくれる人だから。」
一歩、また一歩。
真っ直ぐな視線を向けてくるカイルのもとへと、私は進んでいく。
カイルは、私のウェディングドレス姿を、まるで宝物を見るようにじっと見つめていた。
その目尻が、ほんの少し潤んでいる。
――私も、こらえるのが精一杯だった。
やがてカイルの目の前に辿り着き、父が私の手を彼へと託す。
「カイル殿下。……娘を、頼みます。」
カイルはまっすぐに父の目を見て、深く頷いた。
「お任せください。命に代えても、セレナを幸せにします。」
そして、私の手をそっと取ってくれる。
その温もりが、心をじんわりと満たしていく。
「では――結婚の宣誓です。」
神官の声が、堂内に響いた。
カイルと私は、互いの目を見つめ合いながら、神前に誓いの言葉を口にする。
「私は、カイル・ヴェルナーグ。病める時も、健やかなる時も、セレナ・ルヴァリエを愛し、敬い、守り抜くことを誓います。」
カイルは、スラっと言う。
まるで当然のように。
「では、新婦。」
私は、ゴクンと頷いた。
「私は、セレナ・ルヴァリエは、喜びの時も、悲しみの時も、皇太子、カイル・ヴェルナーグ殿下を信じ、支え合い、共に歩んでいくことを誓います。」
「この婚姻が、神と国民の祝福を受けることを願い、ここに結ばれたことを宣言します。」
静寂の中、鐘が鳴り響いた。
大聖堂の天井にまで届くような、その音色は――まさに、祝福そのものだった。
神官の言葉が静かに響いた。
「それでは、誓いのキスを――」
カイルがそっと、私のベールを持ち上げる。
彼の金色の瞳が、真っ直ぐに私を見つめていた。
「セレナ……」
「カイル……」
私は目を閉じた。
次の瞬間、カイルの唇が、優しく私の唇に触れた。
宮廷の楽団が静かに奏でる旋律が、式の始まりを告げる。
鏡の前で、ベールを整える私に、侍女が囁いた。
「セレナ様。そろそろです。」
私は深呼吸を一つして立ち上がる。
そして、控室の扉を開けると、そこには礼装に身を包んだお父様がいた。
「お父様……」
「……可愛いな、セレナ。まるで夢を見ているようだ。」
私は微笑んだ。「夢じゃないよ。お父様の娘が、今日、皇太子妃になるの。」
お父様は軽く咳払いしながら、私に手を差し出した。
「さあ、行こうか。ヴァージンロードを一緒に歩こう。」
やがて、式場の扉が開かれる。
私の希望で、父と共に歩くことが許されたヴァージンロード。
赤い絨毯の上を、私たちはゆっくりと歩き始めた。
「ふぅー……」
お父様の吐息が聞こえる。
その手がほんの少し、震えていることに気づいて、私は思わず顔を見上げた。
「お父様、緊張してるの?」
「するさ。娘を皇太子に預けるんだからな……大切にされなかったら、その時は私が連れ戻すぞ。」
「ふふ……安心して。カイルは、誰よりも私を大切にしてくれる人だから。」
一歩、また一歩。
真っ直ぐな視線を向けてくるカイルのもとへと、私は進んでいく。
カイルは、私のウェディングドレス姿を、まるで宝物を見るようにじっと見つめていた。
その目尻が、ほんの少し潤んでいる。
――私も、こらえるのが精一杯だった。
やがてカイルの目の前に辿り着き、父が私の手を彼へと託す。
「カイル殿下。……娘を、頼みます。」
カイルはまっすぐに父の目を見て、深く頷いた。
「お任せください。命に代えても、セレナを幸せにします。」
そして、私の手をそっと取ってくれる。
その温もりが、心をじんわりと満たしていく。
「では――結婚の宣誓です。」
神官の声が、堂内に響いた。
カイルと私は、互いの目を見つめ合いながら、神前に誓いの言葉を口にする。
「私は、カイル・ヴェルナーグ。病める時も、健やかなる時も、セレナ・ルヴァリエを愛し、敬い、守り抜くことを誓います。」
カイルは、スラっと言う。
まるで当然のように。
「では、新婦。」
私は、ゴクンと頷いた。
「私は、セレナ・ルヴァリエは、喜びの時も、悲しみの時も、皇太子、カイル・ヴェルナーグ殿下を信じ、支え合い、共に歩んでいくことを誓います。」
「この婚姻が、神と国民の祝福を受けることを願い、ここに結ばれたことを宣言します。」
静寂の中、鐘が鳴り響いた。
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神官の言葉が静かに響いた。
「それでは、誓いのキスを――」
カイルがそっと、私のベールを持ち上げる。
彼の金色の瞳が、真っ直ぐに私を見つめていた。
「セレナ……」
「カイル……」
私は目を閉じた。
次の瞬間、カイルの唇が、優しく私の唇に触れた。
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