DAWN

kaipi

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Before dawn B side

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「ハァッ···!」
 2つの白刃が煌めき、衝突してガアァァァン!という音と火花を放つ。その直後、いくつもの流星が郊外の森林を白く染上げる。
「ーーーーー」
 黒い外套を纏った何者かが人の言葉とは思えないような音を発する。
 刹那、周囲の暗闇より暗い闇が空間を引き裂いて騎士のような見た目の女性に襲いかかる。
 寸前、闇が弾けた。
 女騎士をよく見ると薄く発光しているように見える。それは鎧が光っているのか、本人が光っているのか、どちらとも言えない。
 だが、何かしらの効果があるのは間違いない。
「やはり、聖騎士、だな、今まで、戦ったやつとは、格が、違う」
 とぎれとぎれの性別や年齢すら推測のできない声が夜の森に響く。
 聖騎士、と呼ばれた方は何も言葉を紡がず、少し眉をひそめ持っていた両手剣を構え直す。
 そして、轟音が響き渡る。
 いくつもの眩い光が瞬き、周囲は白一色に塗りつぶされた。郊外の森林の奥地故に一般人の目撃者はいないが、たった一人、他人事のようにその一部始終を眺めているものがいた。
「第4の聖剣···『聖千光』やはり伝え聞くより自分の目で見るほうが迫力があるなぁ。まあ、身を持って体験する気にはならんがねぇ」
 そう呟きながら長身の男は両脚に緑色の魔法陣を展開する。
「とは言え、いつか殺り合う運命にある人だ、ある程度の予習は必要さ」
 緑色の魔法陣から一層眩い光が溢れ出す。
「その時を楽しみにしてますよ···『先輩』」
 男は虚空を蹴りながら月夜へと溶けていった
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