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あなたとなら…
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あれから十日後のこと。
二十一時をまわった頃、私は自宅で乙津さんと電話で話をしていた。
「ハワイですか?」
「はい。さっき乙津さんのお兄さんから電話があって、なんか急に行くって言い出したみたいなんです。なので、家事代行の仕事が終わったんですよねー」
羽山光司は乱交パーティで一番気に入った女の子を連れて、ハワイへ旅立った。おそらく、向こうでもヤリまくるんだろう。
「予定より早く終わったし、お給料も予定通り振り込まれるみたいで、万々歳です」
「そうでしたか、お疲れ様でした」
「ありがとうございます」
私と乙津さんは、お互いフリーということもあって、あの日から付き合うことになった。
まだお互いのことを深く知ってはいないけど、なんとなくうまくいく気がした。
「では、土曜日にデートしませんか。夜は俺の家に泊まって、日曜日も一緒に過ごすというのは、どうでしょう」
「良いですね、前に話していた映画、観にいきません?」
私はパソコンのモニターに映るカレンダーを見た。仕事の締め切りや、その日やる作業が一目でわかるようになっており、土日に設定していたタスクを別日に移動させた。明日、明後日は忙しくなりそうだ。
「今までの話なんですけどね、お泊まりする時、いつも憂鬱だったんです」
「はい」
「でも、今は楽しみです」
「それは良かった。俺も楽しみですよ」
いつもの優しい声に、胸がじんわりと温かくなる。
「……早く、会いたいな……」
「では、迎えに行きます」
「はっ、えっ?! 今から?」
「はい。ご迷惑でしょうか」
「全然!」
反射で答えると乙津さんの笑う気配がした。
電話の向こう側でゴソゴソと用意する音が聞こえてくる。
「あ、いやでも、乙津さん疲れてるんじゃ。それに私、すっぴんだしっ」
「すっぴんでも魅力的ですって。あ、今日は大人しく帰るのでお泊まりセットは用意しなくて良いですよ。梢さんのことだから、明日から忙しくするでしょう? 楽しみは土曜日まで取っておきます。では、後ほど」
ぶつりと通話が切れて、呆然とする。
恋愛が初めてってわけでもないのに、乙津さんを相手にするといつも舞い上がって、脳内が乙女化する。
そんな自分に恥ずかしくなっていつも顔が熱くなった。
「そんなことより、見られる顔にしなきゃ!」
バタバタと慌ただしく用意している間に、チャイムが鳴った。扉を開ければ、眼鏡の紳士が優しく微笑み私を抱き締めてくれる。
まさか、乱交パーティ会場で出会った人と恋が始まるとは思いもしなかった。
玄関で熱いキスを交わし、満ち足りた気分になる。
「アイスコーヒー、買っておきましたよ」
「あーもう、好き」
手を繋いで部屋を出る。
この人となら、この先の時間も怖くないって思えた。
二十一時をまわった頃、私は自宅で乙津さんと電話で話をしていた。
「ハワイですか?」
「はい。さっき乙津さんのお兄さんから電話があって、なんか急に行くって言い出したみたいなんです。なので、家事代行の仕事が終わったんですよねー」
羽山光司は乱交パーティで一番気に入った女の子を連れて、ハワイへ旅立った。おそらく、向こうでもヤリまくるんだろう。
「予定より早く終わったし、お給料も予定通り振り込まれるみたいで、万々歳です」
「そうでしたか、お疲れ様でした」
「ありがとうございます」
私と乙津さんは、お互いフリーということもあって、あの日から付き合うことになった。
まだお互いのことを深く知ってはいないけど、なんとなくうまくいく気がした。
「では、土曜日にデートしませんか。夜は俺の家に泊まって、日曜日も一緒に過ごすというのは、どうでしょう」
「良いですね、前に話していた映画、観にいきません?」
私はパソコンのモニターに映るカレンダーを見た。仕事の締め切りや、その日やる作業が一目でわかるようになっており、土日に設定していたタスクを別日に移動させた。明日、明後日は忙しくなりそうだ。
「今までの話なんですけどね、お泊まりする時、いつも憂鬱だったんです」
「はい」
「でも、今は楽しみです」
「それは良かった。俺も楽しみですよ」
いつもの優しい声に、胸がじんわりと温かくなる。
「……早く、会いたいな……」
「では、迎えに行きます」
「はっ、えっ?! 今から?」
「はい。ご迷惑でしょうか」
「全然!」
反射で答えると乙津さんの笑う気配がした。
電話の向こう側でゴソゴソと用意する音が聞こえてくる。
「あ、いやでも、乙津さん疲れてるんじゃ。それに私、すっぴんだしっ」
「すっぴんでも魅力的ですって。あ、今日は大人しく帰るのでお泊まりセットは用意しなくて良いですよ。梢さんのことだから、明日から忙しくするでしょう? 楽しみは土曜日まで取っておきます。では、後ほど」
ぶつりと通話が切れて、呆然とする。
恋愛が初めてってわけでもないのに、乙津さんを相手にするといつも舞い上がって、脳内が乙女化する。
そんな自分に恥ずかしくなっていつも顔が熱くなった。
「そんなことより、見られる顔にしなきゃ!」
バタバタと慌ただしく用意している間に、チャイムが鳴った。扉を開ければ、眼鏡の紳士が優しく微笑み私を抱き締めてくれる。
まさか、乱交パーティ会場で出会った人と恋が始まるとは思いもしなかった。
玄関で熱いキスを交わし、満ち足りた気分になる。
「アイスコーヒー、買っておきましたよ」
「あーもう、好き」
手を繋いで部屋を出る。
この人となら、この先の時間も怖くないって思えた。
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