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ep1 ネクターン
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オレは海田リュウダイ、北海道在住の今年で24歳の男。
職業は漫画家の卵…にもなっていないもの。漫画家の精子とでも言うべきか。正直なこと言うとフリーターだ。
創作の道は小学校の頃からの夢。中学の頃からデビュー目指していろんな賞に片っ端から応募してきたが結果はさっぱりでさ…
高校卒業後は漫画の専門学校に行くつもりだったが、親の猛反対にあってビジネス系の学校に行って、通いながら作品の投稿をする生活を送ったのだけれども、正社員を目指す輩に囲まれてなんつーか自分は場違いな感じがしてよ…肌に合わなくて半年もしないうちにやめちまった。それ以降はバイトしながら賞やネットに作品を投稿する日々だ。
もちろん結果はさっぱりだがな。
親からは「今年ダメだったら正社員になりなさい」とか言われてるがオレは大勢の集団の中で、スーツを着て同じことをするプログラミングされたロボットのような生活を子供のころから送りたくないと思っていた。だから絶対創作の道につきたいんだ!何年かかってもな。実際遅咲きの漫画家はいくらでもいる。臼井義人だって、篠原健太だって、板垣恵介だって、30代でデビューしたんだ。
ここまでロング独り言がすぎたが、今日は久しぶりに小学校の同級生との同窓会だ。大勢とつるむのは苦手なオレだが、小学校時代の友達はまた別だ。人生で一番楽しい時だったし、こんなオレでもこうして同窓会に呼んでくれるんだ。
2023年3月×日、札幌市内某所のカラオケボックスにて…
「それじゃあ!札幌山前小学校、平成23年度卒業生・6年2組の約3年ぶりの再会を祝して…かんぱ~い!」
乾杯の音頭をとった彼女は大崎マツリ。今は札幌で子供のころからの夢である美容師をしている。
小学校時代は学級代表も務めていて成績も優秀な完璧人間。クラスのリーダーかつムードメーカーだった。そりゃ夢を現実にできるわけだ。
「成人式以来か。ワケあってずっと集まる機会なかったからな…」
彼はオレの小学校時代一番の親友。熊本セイヤ。クラスの男子の中ではトップの成績で地元のサッカー少年団にも入ってた。図工も特異で自由研究の工作で賞をとったこともあるクールな彼もまた完璧人間だ。今は大手ゲーム会社「アメジストゲームス」の札幌支社でプログラマーをしている。
「でも、結局5人しか来なかったからプチ同窓会ってことだな!もちろん5人でも集まれて幸せだけどな!」
彼は福住キタヒロ。クラスではセイヤと1・2を争うスポーツマンの野球少年だった男で、プロ入りを目指して高校では甲子園常連の名門でプロも輩出している「蝦夷中央学園」でプレー!甲子園制覇の夢も、プロ入りの夢もかなうことはなかったが、今は札幌のスポーツショップで働きながら彼もかつてプレーしていた彼の叔父が監督を務める少年野球チームでコーチをしている。本人曰く「オレの夢は彼ら(チームの子供たち)に託した!彼らはオレの夢だ!」のこと。
「仕事とかで来られなかった人や、道外にいて来られないって人もいるからね~でも東京にいるシヨウくんたちは今度東京近郊に住んでる人たちで同窓会するらしいわよ~!」
こののほほんとしている彼女は笹川ことこ。昔から家庭科系が得意だった彼女は今ハンドメイド作家として店とかやったり、自主製作で絵本も作ってるみたいだ。ネットでも売ってて売り上げは好調みたいだ!のほほんとしててもスゴイヤツだ!
ことこ「みんな最近どう?わたしは今ね~ぬいぐるみコンクールに出す作品を製作中でもうすぐ完成なの~!去年は最終選考で落選の奨励賞だったから今年こそは入選したいな~!」
キタヒロ「奨励賞でもすげーことじゃんか!うちのチームは雪も溶けてこれからが本格シーズンだからな!まずは4月の大会で優勝できるようしっかりオレの夢たちをしごきまくるぜ!…おっと今のご時世は厳しいんで節度はちゃんと守るけどよ…」
セイヤ「オレも今は初夏に出る新作の制作がラストスパートだ…」
マツリ「私の働いている店はレビューサイトでこないだついに札幌のランキング4位よ!もっと上を目指さなきゃ!」
…みんな真面目に頑張ってんな…それに引き換えオレはよ…
セイヤ「リュウダイ!お前はどうよ…」
「オ…オレは…まあこんな話は後回しにして歌おうぜ!せっかくカラオケ来て歌わないでどーすんの!」
キタヒロ「さては人に言えないようだからごまかしたな…」
ことこ「でも、カラオケ来て歌わないのはもったいないよね~今から6の2歌謡祭といきましょ~!リュウダイくん!一曲目どうぞ!」
リュウダイ「おっ!センキュー!そんじゃオープニングアクトは小学校時代の青春の曲で!
オレらの小学校生活を席捲した超次元サッカーアニメ・イナズマイレブンの2代目OP曲!今は競技を飛び越えて日本ハムの選手の登場曲としても道民にはおなじみ!3年ぶりに再開できたことに感謝を込めて…”マジで感謝!”」
セイヤ「あいつMCあんなうまかったっけ?」
マツリ「漫画家よりラジオDJ目指したほうがよかったんじゃない?…そうだ!私次の曲予約していい?嵐のモンスターいれよっと!」
ことこ「怪物くんね!懐かしいから私も一緒に歌っていい~?」
マツリ「OK!ことこちゃんも一緒に歌おう!」
キタヒロ「じゃあオレはピラメキ体操いれるか!セイヤも一緒にどうだ?」
セイヤ「ピラメキ体操w懐かしいけどさwせっかくだから歌うかwその次はオレだ…50TAのインドの牛乳屋さんだな…」
キタヒロ「お前も狙ったセレクトじゃねえかwてかお前そんなにお笑い好きだったっけw」
…リュウダイのごまかしからはじまったカラオケタイムはしっかり盛り上がりを見せた。
その後カラオケタイムはいったん休憩。ここにいないクラスメイト達の話題に…
キタヒロ「コドウのヤツ、こないだのオーストラリアのスケボー大会で優勝したって知ってるか?」
リュウダイ「あ~!ネットニュースで観た!なんたって来年のパリ五輪のメダル有力候補って言われてるもんなアイツ!うちのクラスからメダリストが出たら鼻が高いぜ!(算数の成績の悪さでオレとどっこいどっこいだったアイツが先に勝ち組になられるのは悔しいけどさ…)」
ゆかり「もしメダル取ったらみんなでお祝いしたいね~!そういえばもう一つおめでたい話題で、ゆかりちゃん、夏にお母さんになるって知ってる!」
リュウダイ「おっ!ゆかり生まれるのか!母ちゃんになるのか!あいつが21の誕生日に結婚するって聞いた時も驚いたからな早くて…」
マツリ「ゆかり生まれるって…まるでゆかりちゃんが誕生するみたいな言い方じゃない…そうだ!結婚といえばアルベートくん!なんたって故郷のラロー王国の女王太子と結婚!王子様になるのよ!びっくりしたよ!夏に結婚式とパレードやるんだもんね!」
セイヤ「アルベート?そんなヤツいたっけ?」
キタヒロ「確かにいたようないなかったような…」
ことこ「すぐに顔が出てこないな~もしかしてうちのクラスじゃなくて隣のクラスか私たちの先輩じゃない?」
マツリ「みんな!何とぼけてんの?なんかのドッキリ?毎年バレンタインに私やことこちゃん含めた学校中の女子から、それどころか先生からもチョコもらっててひとりじゃ持ちきれないからいっつも家族の車で運んでもらってたという伝説でおなじみ山前小のベッカムことアルベートくんだよ!リュウダイくんは覚えてるわよね?」
リュウダイ「ああ!修学旅行の時にバスのカラオケでマイケルジャクソンのスリラー歌っててめっちゃ発音よかったアルベートか!覚えてるぜ!」
マツリ「よかった!一瞬アルベートくんが歴史から消されたのかと思ったよ…セイヤくんたちも、この卒アルの写真見たら思い出すわよね?」
マツリは卒業アルバムをカバンからだし、アルベートが写っているクラス写真のページを開いてセイヤたちにみせた。しかし…
セイヤ「どこにアルベートなんているんだよ?」
キタヒロ「オマエこそオレらにドッキリしかけてんじゃねーのか?だいたい山前小のベッカムってペンギンじゃねーんだから…」
ことこ「やっぱりマツリちゃんの勘違いじゃない~?」
マツリ「そ、そんなはずは…アレ?消えてる…他のページも…」
クラス写真のページから、確かにいたはずのアルベートの姿が消えていた。それだけじゃない。どのページを開いてもアルベートの姿はなかった。
マツリ「リュウダイくん、もう一度聞くよ?アルベートくん知ってるよね?」
リュウダイ「なに言ってんだ!忘れるワケ…あれ?アルベート?そんな名前のヤツいたようないなかったような…」
マツリ「えっ!?リュウダイくんまでアルベートくんを…なんで急に忘れ…あれ?わたしいままで何を機にかけてたんだっけ…アルなんとかって…アルコール飲もうかどうか迷ってたのかしら?でも、忘れれてはいけない大切な何かを今忘れてしまったような…」
リュウダイ「オレもいまそんな気がしたんだ…忘れちゃいけねえもんをよ…これはどうしても思い出さなきゃいけねーモンだ…」
その時、カラオケのモニターに突然謎の人影と声が…
「リュウダイさん、マツリさん、セイヤさん、キタヒロさん、ことこさん…私はネクターンの精、ネクアです。」
リュウダイ「ネクターン?なんだそりゃ?」
「詳しくは後でお話しします…あなたたちのかけがえない友、アルベート王子は今、過去の世界に現れた謎の勢力により消されようとしています…だからあなたたちの記憶からも消され始めてしまったのです…」
マツリ「過去の世界?」
「ヤツらは暗黒の力の使い手のもと、彼のもつ力で過去の世界に行き、アルベート王子を亡き者にしようとしているのです…それを救えるのはネクターンに選ばれたあなた達しかいません!」
キタヒロ「で、オレらがアルベートを忘れてたってことも含め話はだいたいわかったがそのネクターンって何よ?さっき説明するって言ってたけど…」
「ネクターン…それは何かを救う使命を持った選ばれしものたちのみが食べることを許された異世界の果実…これを一粒食べることによって、あなた達には王子を救うために今必要な力が宿るのです!さあ、このネクターンの皮をむいて一人一粒食べてください!」
その瞬間、モニターから飛び出したミカンのような青白い皮の果実…それこそがネクターンである。
リュウダイ「こいつをむいて…ちょうど5粒ある!一粒食えばいいんだな!」
マツリ「私も!」
セイヤ「アルベート…忘れててすまない。今助けに行く…」
キタヒロ「これ食ってヒーローになろうってか?悪くねえ!」
ことこ「待っててね王子様~」
5人がネクターンを口にした瞬間、5人の体を光が包み、光が消えた瞬間、5人の姿が個室から消えた。
店員「ご注文の北海道牛乳プリン5つお持ちいたしまし…あれ?いない…トイレかな?」
光に包まれたリュウダイたちは、気づけば街中にいた…
リュウダイ「ここは…札幌駅前か?なんだか周りの景色が微妙に懐かしい感じがするし、建物もやたらでっかく感じる…」
マツリ「私も…疲れてんのかな?」
ことこ「ふたりとも!鏡を見て!子供になってるわよ!」
リュウダイ「んなバカな…ってマジかよ!?」
マツリ「私たち子供に戻ってんじゃん!…ってそういうことこちゃんも縮んでるわよ!」
ことこ「そんな…って本当だ~!それじゃあキタヒロくんとセイヤくんも…子供になってる!」
セイヤ・キタヒロ「お前ら何を騒いでんだ?おかげで目ェ覚めちまったぜ…」
リュウダイ「寝てる場合じゃないよ!オレらが騒いでたのはこういうことだ!」
リュウダイは2人に鏡を渡した…
キタヒロ「なんだこれは!?縮んでるじゃねーか!」
セイヤ「科学的にあり得ない!」
ネクア「説明が遅れて申し訳ございません。あなたたちは小学生時代にタイムリープし、子供に戻ったたのです!ネクターンの力は科学をも超越します!」
キタヒロ「タイムリープ…あっ!お前らあのデパートに掛かってるポスターを見ろ!」
セイヤ「2009 サマーセール…!?ってことはオレら小4のころに本当にタイムリープしちまったんだ…」
「いたいた!あなたたち!なにここで勝手に遊んでるんですか!?おいていきますよ!」
マツリ「モ、モモコ先生!?小4~小6の時の担任の…」
ことこ「思い出した!私たち小4の7月にここに社会科見学に来たんだった!」
モモコ先生「なにゴチャゴチャ言ってるんですか?行きますよ?」
リュウダイ「すいませんモモコ先生!トイレ行ってたら迷子になっちゃって…それじゃ、みんな待ってるんで急ぎましょうか!」
小4の夏にタイムリープした5人。アルベートを狙う勢力の正体とは!?
職業は漫画家の卵…にもなっていないもの。漫画家の精子とでも言うべきか。正直なこと言うとフリーターだ。
創作の道は小学校の頃からの夢。中学の頃からデビュー目指していろんな賞に片っ端から応募してきたが結果はさっぱりでさ…
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もちろん結果はさっぱりだがな。
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ここまでロング独り言がすぎたが、今日は久しぶりに小学校の同級生との同窓会だ。大勢とつるむのは苦手なオレだが、小学校時代の友達はまた別だ。人生で一番楽しい時だったし、こんなオレでもこうして同窓会に呼んでくれるんだ。
2023年3月×日、札幌市内某所のカラオケボックスにて…
「それじゃあ!札幌山前小学校、平成23年度卒業生・6年2組の約3年ぶりの再会を祝して…かんぱ~い!」
乾杯の音頭をとった彼女は大崎マツリ。今は札幌で子供のころからの夢である美容師をしている。
小学校時代は学級代表も務めていて成績も優秀な完璧人間。クラスのリーダーかつムードメーカーだった。そりゃ夢を現実にできるわけだ。
「成人式以来か。ワケあってずっと集まる機会なかったからな…」
彼はオレの小学校時代一番の親友。熊本セイヤ。クラスの男子の中ではトップの成績で地元のサッカー少年団にも入ってた。図工も特異で自由研究の工作で賞をとったこともあるクールな彼もまた完璧人間だ。今は大手ゲーム会社「アメジストゲームス」の札幌支社でプログラマーをしている。
「でも、結局5人しか来なかったからプチ同窓会ってことだな!もちろん5人でも集まれて幸せだけどな!」
彼は福住キタヒロ。クラスではセイヤと1・2を争うスポーツマンの野球少年だった男で、プロ入りを目指して高校では甲子園常連の名門でプロも輩出している「蝦夷中央学園」でプレー!甲子園制覇の夢も、プロ入りの夢もかなうことはなかったが、今は札幌のスポーツショップで働きながら彼もかつてプレーしていた彼の叔父が監督を務める少年野球チームでコーチをしている。本人曰く「オレの夢は彼ら(チームの子供たち)に託した!彼らはオレの夢だ!」のこと。
「仕事とかで来られなかった人や、道外にいて来られないって人もいるからね~でも東京にいるシヨウくんたちは今度東京近郊に住んでる人たちで同窓会するらしいわよ~!」
こののほほんとしている彼女は笹川ことこ。昔から家庭科系が得意だった彼女は今ハンドメイド作家として店とかやったり、自主製作で絵本も作ってるみたいだ。ネットでも売ってて売り上げは好調みたいだ!のほほんとしててもスゴイヤツだ!
ことこ「みんな最近どう?わたしは今ね~ぬいぐるみコンクールに出す作品を製作中でもうすぐ完成なの~!去年は最終選考で落選の奨励賞だったから今年こそは入選したいな~!」
キタヒロ「奨励賞でもすげーことじゃんか!うちのチームは雪も溶けてこれからが本格シーズンだからな!まずは4月の大会で優勝できるようしっかりオレの夢たちをしごきまくるぜ!…おっと今のご時世は厳しいんで節度はちゃんと守るけどよ…」
セイヤ「オレも今は初夏に出る新作の制作がラストスパートだ…」
マツリ「私の働いている店はレビューサイトでこないだついに札幌のランキング4位よ!もっと上を目指さなきゃ!」
…みんな真面目に頑張ってんな…それに引き換えオレはよ…
セイヤ「リュウダイ!お前はどうよ…」
「オ…オレは…まあこんな話は後回しにして歌おうぜ!せっかくカラオケ来て歌わないでどーすんの!」
キタヒロ「さては人に言えないようだからごまかしたな…」
ことこ「でも、カラオケ来て歌わないのはもったいないよね~今から6の2歌謡祭といきましょ~!リュウダイくん!一曲目どうぞ!」
リュウダイ「おっ!センキュー!そんじゃオープニングアクトは小学校時代の青春の曲で!
オレらの小学校生活を席捲した超次元サッカーアニメ・イナズマイレブンの2代目OP曲!今は競技を飛び越えて日本ハムの選手の登場曲としても道民にはおなじみ!3年ぶりに再開できたことに感謝を込めて…”マジで感謝!”」
セイヤ「あいつMCあんなうまかったっけ?」
マツリ「漫画家よりラジオDJ目指したほうがよかったんじゃない?…そうだ!私次の曲予約していい?嵐のモンスターいれよっと!」
ことこ「怪物くんね!懐かしいから私も一緒に歌っていい~?」
マツリ「OK!ことこちゃんも一緒に歌おう!」
キタヒロ「じゃあオレはピラメキ体操いれるか!セイヤも一緒にどうだ?」
セイヤ「ピラメキ体操w懐かしいけどさwせっかくだから歌うかwその次はオレだ…50TAのインドの牛乳屋さんだな…」
キタヒロ「お前も狙ったセレクトじゃねえかwてかお前そんなにお笑い好きだったっけw」
…リュウダイのごまかしからはじまったカラオケタイムはしっかり盛り上がりを見せた。
その後カラオケタイムはいったん休憩。ここにいないクラスメイト達の話題に…
キタヒロ「コドウのヤツ、こないだのオーストラリアのスケボー大会で優勝したって知ってるか?」
リュウダイ「あ~!ネットニュースで観た!なんたって来年のパリ五輪のメダル有力候補って言われてるもんなアイツ!うちのクラスからメダリストが出たら鼻が高いぜ!(算数の成績の悪さでオレとどっこいどっこいだったアイツが先に勝ち組になられるのは悔しいけどさ…)」
ゆかり「もしメダル取ったらみんなでお祝いしたいね~!そういえばもう一つおめでたい話題で、ゆかりちゃん、夏にお母さんになるって知ってる!」
リュウダイ「おっ!ゆかり生まれるのか!母ちゃんになるのか!あいつが21の誕生日に結婚するって聞いた時も驚いたからな早くて…」
マツリ「ゆかり生まれるって…まるでゆかりちゃんが誕生するみたいな言い方じゃない…そうだ!結婚といえばアルベートくん!なんたって故郷のラロー王国の女王太子と結婚!王子様になるのよ!びっくりしたよ!夏に結婚式とパレードやるんだもんね!」
セイヤ「アルベート?そんなヤツいたっけ?」
キタヒロ「確かにいたようないなかったような…」
ことこ「すぐに顔が出てこないな~もしかしてうちのクラスじゃなくて隣のクラスか私たちの先輩じゃない?」
マツリ「みんな!何とぼけてんの?なんかのドッキリ?毎年バレンタインに私やことこちゃん含めた学校中の女子から、それどころか先生からもチョコもらっててひとりじゃ持ちきれないからいっつも家族の車で運んでもらってたという伝説でおなじみ山前小のベッカムことアルベートくんだよ!リュウダイくんは覚えてるわよね?」
リュウダイ「ああ!修学旅行の時にバスのカラオケでマイケルジャクソンのスリラー歌っててめっちゃ発音よかったアルベートか!覚えてるぜ!」
マツリ「よかった!一瞬アルベートくんが歴史から消されたのかと思ったよ…セイヤくんたちも、この卒アルの写真見たら思い出すわよね?」
マツリは卒業アルバムをカバンからだし、アルベートが写っているクラス写真のページを開いてセイヤたちにみせた。しかし…
セイヤ「どこにアルベートなんているんだよ?」
キタヒロ「オマエこそオレらにドッキリしかけてんじゃねーのか?だいたい山前小のベッカムってペンギンじゃねーんだから…」
ことこ「やっぱりマツリちゃんの勘違いじゃない~?」
マツリ「そ、そんなはずは…アレ?消えてる…他のページも…」
クラス写真のページから、確かにいたはずのアルベートの姿が消えていた。それだけじゃない。どのページを開いてもアルベートの姿はなかった。
マツリ「リュウダイくん、もう一度聞くよ?アルベートくん知ってるよね?」
リュウダイ「なに言ってんだ!忘れるワケ…あれ?アルベート?そんな名前のヤツいたようないなかったような…」
マツリ「えっ!?リュウダイくんまでアルベートくんを…なんで急に忘れ…あれ?わたしいままで何を機にかけてたんだっけ…アルなんとかって…アルコール飲もうかどうか迷ってたのかしら?でも、忘れれてはいけない大切な何かを今忘れてしまったような…」
リュウダイ「オレもいまそんな気がしたんだ…忘れちゃいけねえもんをよ…これはどうしても思い出さなきゃいけねーモンだ…」
その時、カラオケのモニターに突然謎の人影と声が…
「リュウダイさん、マツリさん、セイヤさん、キタヒロさん、ことこさん…私はネクターンの精、ネクアです。」
リュウダイ「ネクターン?なんだそりゃ?」
「詳しくは後でお話しします…あなたたちのかけがえない友、アルベート王子は今、過去の世界に現れた謎の勢力により消されようとしています…だからあなたたちの記憶からも消され始めてしまったのです…」
マツリ「過去の世界?」
「ヤツらは暗黒の力の使い手のもと、彼のもつ力で過去の世界に行き、アルベート王子を亡き者にしようとしているのです…それを救えるのはネクターンに選ばれたあなた達しかいません!」
キタヒロ「で、オレらがアルベートを忘れてたってことも含め話はだいたいわかったがそのネクターンって何よ?さっき説明するって言ってたけど…」
「ネクターン…それは何かを救う使命を持った選ばれしものたちのみが食べることを許された異世界の果実…これを一粒食べることによって、あなた達には王子を救うために今必要な力が宿るのです!さあ、このネクターンの皮をむいて一人一粒食べてください!」
その瞬間、モニターから飛び出したミカンのような青白い皮の果実…それこそがネクターンである。
リュウダイ「こいつをむいて…ちょうど5粒ある!一粒食えばいいんだな!」
マツリ「私も!」
セイヤ「アルベート…忘れててすまない。今助けに行く…」
キタヒロ「これ食ってヒーローになろうってか?悪くねえ!」
ことこ「待っててね王子様~」
5人がネクターンを口にした瞬間、5人の体を光が包み、光が消えた瞬間、5人の姿が個室から消えた。
店員「ご注文の北海道牛乳プリン5つお持ちいたしまし…あれ?いない…トイレかな?」
光に包まれたリュウダイたちは、気づけば街中にいた…
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マツリ「私も…疲れてんのかな?」
ことこ「ふたりとも!鏡を見て!子供になってるわよ!」
リュウダイ「んなバカな…ってマジかよ!?」
マツリ「私たち子供に戻ってんじゃん!…ってそういうことこちゃんも縮んでるわよ!」
ことこ「そんな…って本当だ~!それじゃあキタヒロくんとセイヤくんも…子供になってる!」
セイヤ・キタヒロ「お前ら何を騒いでんだ?おかげで目ェ覚めちまったぜ…」
リュウダイ「寝てる場合じゃないよ!オレらが騒いでたのはこういうことだ!」
リュウダイは2人に鏡を渡した…
キタヒロ「なんだこれは!?縮んでるじゃねーか!」
セイヤ「科学的にあり得ない!」
ネクア「説明が遅れて申し訳ございません。あなたたちは小学生時代にタイムリープし、子供に戻ったたのです!ネクターンの力は科学をも超越します!」
キタヒロ「タイムリープ…あっ!お前らあのデパートに掛かってるポスターを見ろ!」
セイヤ「2009 サマーセール…!?ってことはオレら小4のころに本当にタイムリープしちまったんだ…」
「いたいた!あなたたち!なにここで勝手に遊んでるんですか!?おいていきますよ!」
マツリ「モ、モモコ先生!?小4~小6の時の担任の…」
ことこ「思い出した!私たち小4の7月にここに社会科見学に来たんだった!」
モモコ先生「なにゴチャゴチャ言ってるんですか?行きますよ?」
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