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記録ノ4 ハゲとうんこババア

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小1の頃の僕が好きだった言葉…言うならば”マイ流行語”が2つある。
それは”うんこババア”と”ハゲ”である。

うんこババア…それは僕が頭の中で想像した妖怪のようなものだ。
…といってもしっかりと設定を構築していたわけでもない。
「その名の通りうんこまみれのババアで超がつくほどの嫌われ者」それぐらいの設定であった。
うんこといえば小学生男子…特に低学年男子の好きな言葉で上位に入る「対男子小学生用最終兵器」ともいえるキラーワードだ。もちろんあの頃の僕も大好きだった言葉だ。
ではなぜ”うんこ”単独では好きな言葉に入ってないのか?というと”うんこ”単独ではすでに殿堂入りしていたからである。うんこは別格なのだ。
その”うんこ”にさらに”ババア”という決してお上品ではないフレーズを組み合わせて生み出されたのが”うんこババア”である。

当時の僕は何かにつけて”うんこババア”を連呼していた。
クラスメイトが何か悪いことしたら「♪うんこババアの家に行け~♪」などとよく歌っていた。
自分の中ではうんこババアの家に行く=それだけで立派な罰ゲームだったのだ。

しかしうんこババアというフレーズを生み出して2か月ほどで母から”うんこババア禁止令”が出されてしまう。
上記の通りうんこババアはあくまでも自分の創作上の架空の人物であり、決してモデルなどいなかったのであるが、もし女子の前でこのフレーズを言おうものならば向こうは自分のことかと勘違いしてしまう恐れがあるからであろう。前述した通りうんこもババアも決してお上品なフレーズではない。
禁止令が出された後もしばらくこっそりうんこババアを唱え続けた僕だったが、ほどなくして母にばれ、禁止令発令から2週間ほどでうんこババアブームは終焉を迎えた。

そしてもう一つのマイ流行語、ハゲ。
ある意味うんこなどの下ネタ関連の次に小学生男子諸君が好きな言葉であろう(そう思うのは僕だけかもしれないが)。
僕は当時TVなどでスキンヘッドの有名人を見かけるたびに”ハゲだー!”と指さして大喜び。なんて最低な人間のなのだろう(お前だお前)。
そして街中でもスキンヘッドを見かけるたびにハゲだと指さして母に当然怒られていた。

そして家族で近所のお寺にお参りに行ったときに僕は事件を起こしてしまう。
なんと住職の人に”ハゲ”と言ってしまったのだ。
しかし住職の方は「いいんですよ」と笑って許してくれた。優しい住職でよかった。
もちろん帰宅後は母にみっちり怒られた。この事件がきっかけで僕の中のハゲブームは収束へ向かった。
もちろんこの発言は今はしっかり反省している。

こうして振り返ると子供ってやっぱり下品がお好きなのね…と改めて思った。
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