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記録ノ83 ファイヤー!~ご褒美な社会科見学~

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秋、僕たちは自動車メーカーの工場に社会科見学に行った。
工場は僕の住んでいる札幌市の外にあり、社会科見学史上最長の移動距離であった。

自動車メーカーの工場では「オートマチックトランスミッション」と「トランスファー」という車の部品の製造過程を見学。案の定ガス臭かったが僕はガソリンのにおいが大好物なのでご褒美だった(でも嗅ぎすぎは体に良くないのでよいこのみんなはかぎすぎ注意!)。
また、部品の組み立てや溶接などの危険の伴う作業はロボットが行っている。ロボ大好き人間の僕にとっては動くロボが観れるのもご褒美だった。
作業ロボはカブトムシを連想させる形状だったため「ヘラクレス」などのカブトムシにちなんだ名前が付けられ、ロボに名札がぶら下げられていた。この数年前に社会現象となったムシキングの名残でもあるだろうか。
社会の時間に習った「ポカヨケ」や「あんどん」といった設備もしっかり目に焼き付けた。

生産ラインを見学後はエントランスへ(なお、先にエントランスを見学していた1組が入れ替わりで生産ラインへ行った)。葉っぱの形をした未来の車や、愛知万博で展示されていたトランペットを演奏するロボが展示されていた。
ロボの演奏レパートリーがパネルに書かれており、案内役の人が指さしてどの曲を演奏してほしいかをクラスのみんなに聞いてきた。その中には学芸会で僕たちが演奏する予定のルパン三世も含まれていた(学芸会のことはまた後々お話しするとしよう)。
もちろん僕たちが聞きたいのは満場一致でルパンだった。
そしてロボの演奏がスタート。皆見事な演奏に酔いしれていた。ロボ技術もここまで来たか。オレも負けないように学芸会頑張ろうと僕は心の中でつぶやいた。
見学終了後はエントランスで昼食。エントランス内にはバスケのコートが併設されており、そこで皆で弁当を食べた。ここもなんだかゴム臭かったがこれまた僕にはご褒美だ。

帰りのバス。敷地内の何かを燃やす設備からまるでオリンピックの聖火のように炎がたなびいているのを発見。(設備上のものなので火事ではないのでご安心を)
思わずテンションのあがった僕は思わず即興ソングを作ってしまった。
それでは聞いてください、「ファイヤー!」

『ファイヤー!むちゃくちゃラブボディ
ファイヤー!燃え盛るプライド
ファイヤー!情熱ほどばしる
ファイヤー!勇気のパスポート
もう少し歌っていたいけど~
あきたのでやめます』
…われながらよくこんなダサイうえに意味不明な歌詞を即興で作れたものだ…
いや、即興で作ったから意味不明になっちまったんだろう。
今回も書いていてダサすぎて笑いをこらえきれなかった。
でもバスで隣に座っていたシュンくんは割と気に入ってくれたみたいだが…こんなクソみたいな即興ソングにマジになってくれてありがとう。
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