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おこぼれ話252 うんていの戦い

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小2の頃のマイブームのひとつ、それはうんていであった。
うんてい…公園の定番遊具のひとつであるが、僕の近所でうんていが設置してある公園はあまりなかった。
だからこそ、なんとなく貴重な感じがしてはまっていったのだ。

放課後になれば近所の公園に向かい、毎日のようにうんていに向き合う。
最初のうちは耐え切れずに途中で落ちてしまいなかなか最後まで渡り切ることができなかった。
ある日たまたま同じ公園に遊びに来ていた女子2人がコーチをしてくれ、その時彼女たちから「手に砂を付ければ滑り止めになって落ちにくくなる」というアドバイスをいただき、早速実践してみることに。すぐに完走とまではいかなかったが遠くまで進めるようになり、数日後にはついに完走できるようにまでになった。

完走を達成してからは次なる目標としてつかむ部分を1つ飛ばしで進んでの完走に挑んだ。
それができた後は2つ飛ばしに挑んだ。だがさすがに3つ飛ばしは腕がギリギリ届かず無理だったが。

自分が公園の遊具にここまで真剣になれたのは後にも先にもこのうんていだけだ。
運動が苦手でも体を動かすことにここまで自分から真剣になれたことは奇跡と言えよう。
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