リョーマ的Y2K子供文化史考

一刀星リョーマ

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第4部 漫画・出版史

マガジンの王座奪取~陥落を考えるその4

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マガジンがジャンプに王者を明け渡してからしばらくたってからも部数の低迷は止まらず、マガジンはずっとジャンプを追う立場であった。
2004年に年間平均272万部だった部数は2005年に236万部、2006年に215万部、2007年に187万部、2008年には178万部と「GTO」などが連載されていた第2次黄金期絶頂期の部数より250万近く減らしてしまっていた。

この時期のマガジンの連載陣の特徴としてスポーツマンガの台頭が挙げられる。
バスケものの「あひるの空」野球ものの「ダイヤのA」テニスものの「ベイビーステップ」サッカーものの「エリアの騎士」などが代表格。これら4作品はどれも10年以上にわたる長期連載となり、マガジンの古くからのお家芸、スポーツものの復活を決定づけた。
このほかにも2006年には往年の名作「巨人の星」の現代リメイクとして星飛雄馬の最大のライバル・花形満を主人公にそえた「新約「巨人の星」花形」の連載が開始。連載開始時には一般マスコミにも取り上げられるなどレジェンド級タイトルの意外な形での復活は話題を呼んだ、。
さらに2004年からは不定期連載という形で「金田一少年の事件簿」の第2部の連載を開始、翌2005年には長年のライバル誌である週刊少年サンデーから久米田康治先生を引き抜き「さよなら絶望先生」の連載を開始。2006年には前年に完結したRAVEに続く真島ヒロ先生のマガジンでの連載第2作「FAIRYTAIL」が連載開始。こちらも11年にわたって連載が続き00年代後半~10年代後半にかけてマガジンの最大の看板となっていった。
このように様々なジャンルでヒット作を連発はしたものの、雑誌自体の部数は振るわなかった。

…といってもそもそも出版不況が一番の理由だし、マガジンに魅力がなかったからってのが理由ではない。現に単行本の売り上げはフェアリーテイルは7200万部越え、ダイヤのAは4200万部越え。00年代末~10年代後半のマガジンの2枚看板で1億以上超えているのだ。
これはジャンプだって同じことが言える。部数は減ってもこの期間中の2009~10年にはワンピースが単行本を刊行するたびに初版発行部数の記録を更新し続ける状況に突入(55巻で263万部、57巻で当時の国内歴代最高の310万部を達成)。それ以外の作品の売り上げも好調だ。

…だがどうもマガジンが悪い言い方をしてしまえば少し落ちぶれたように映ってしまうのはやはり上がすごすぎるから。マガジンもマガジンで頑張ってるし、ヒット作をたくさん出している。だけどこの頃のジャンプはワンピとナルトという2枚看板がふたつとも1億越え。一方マガジンはフェアリーテイルとダイヤのAの2枚看板がふたつあわせて1億越え。こう見るとやっぱり隣の”海賊”(ジャンプのことね)は青く見えるというべきか…
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