ULTIMATE〜season9 (2038) INFECTION

壱暉

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ULTIMATE 〜INFECTION

ULTIMATE 〜INFECTION第7話

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主要登場人物一覧
蔵島壱成(19)…2代目主人公 ULTIMATE緊急事案機動処理部隊第1班所属
中島佑紀弥(19)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
松浦風雅(19)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
長内貴也(52)…ULTIMATE中央指令部長
水崎一躍(23)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属 
室口翔平(42)…ULTIMATE3代目総監
福良啓二(29)…ULTIMATE総監秘書
岸田正龍(25)…警衛局中央監察部首席監察官
工藤哲也(45)…6代目総統
佐島篤大(30)…最高中央指令部長
 ……………………………………………………………
「お前が総統かー。」
「長内さんのおかげっすよ。警衛官としてのいろはを教えてくれたのは長内さんなんですから」
午後9時
仕事を終えた長内と工藤は、警衛局近くの喫茶店にいた。
喫茶店の前には総統の警護を担当している数人の制服警衛官がおり物々しい雰囲気となっていた。
「まもなく総統が帰られる。警戒体制に入れ」
無線連絡を受けた警衛官達は急いで腰元に手をやった。いつでも銃を抜けるための準備だ。
数分後
長内と工藤が出てきた。
「じゃあまた明日」
「ご馳走様です」
長内との会話を終えると工藤はそのまま車のある場所に向かった。
その時だった、前から動く何かがこちら側に向かってきていた。
「前方注意」
警護担当の警衛官らは急いで工藤を囲んだ。
「お、俺見てきます」
1人の若い警衛官が走り出した。
「すいません…あなたは………」
次の瞬間、その若い警衛官が首を抑え倒れた。
「重点警護体勢に入れ」
警衛官らは拳銃を構えながら工藤を囲んだ。
次の瞬間、その物体は勢いを加速させこちら側に向かってきた。
警衛官らはすぐに発砲した。数発の弾が命中しその物体はその場で倒れた。
翌朝、倒れた物体の正体捜査(正体を突き止める)を行うため複数の警衛官らが派遣された
その中には少数ではあったが派遣されたULの隊服を着た警衛官の姿もあった。
「見た感じ、ただのウイルスにしか見えんがな」
松浦が呟いた。
その時、1台の黒い公用車が止まった。
「総監、お疲れ様です」
福良はすぐにドアを開け声を上げた。
「ご苦労」
車から出てきた室口にその場にいたUL隊員らは敬礼した。
「普通のウイルスにしか見えんな」
室口が言うと福良は軽く頷いた。
「長内中央指令部長によるとこのウイルスが襲ってきたらしいです。そして1人の警衛官が殉職したとの事です」
「本能を持って動いた。自ら考えて行動したということか?」
「おそらくは」
「知能を持つウイルスってことか。」
「お疲れ様、話は聞いたか?」
長内がやってきた。
「長内さんも見てたんですよね?総統を襲撃しようとしたウイルスの姿を」
「銃声が聞こえて初めて見た」
「なるほど」
「とにかく知能を持ったウイルスが出現したということだ。早急に対策本部の設置だな」
「そうですね」
室口と長内が話している中1人の青年がずっとこちら側に目をやっていた。
それに気づいた蔵島は中島と共に青年のもとに歩み寄った。
それに気づいた青年は急いでその場から逃走した。
「ま、待て」
「不審者を追尾中、離脱します」
蔵島達は走る青年を追いかけた。
「勝手な行動だぞ。おい戻ってこい」
長内が無線越しで2人に怒鳴った。
「無駄っすよ。あいつらにとって日常茶飯事ですから笑」
松浦が言った。
「松浦、2人を必ず本部に連れ戻してこい。今から対策本部を設置する。その本部に必ず連れ戻せ。いいな」
「俺がすか?」
「当たり前だろ」
「わかりました」
松浦は立ち去る長内に敬礼しながら口を鳴らした。
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