ULTIMATE〜season22(2103)INHERIT J.D.F

壱暉

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ULTIMATE〜INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第4話

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主要登場人物一覧
来宮遼介(26)…5代目主人公 幹部候補生教育大隊29期卒隊 西部教育隊教務部学生指導課配属
笹倉大志(26)…幹部候補生教育大隊29期卒隊 西部教育隊教務部学生指導課配属
片岡優真(26)…幹部候補生教育大隊29期卒隊 警衛庁公安科国家危機管理対策部隊配属
滝藤誠弥(55) …警衛隊初代幕僚総監
原快真(39)…西部教育隊教務部学生指導課長
盛坂辰馬(33) …西部教育隊教務部学生指導課副課長
…………………………………………………………………
抜き打ち検閲当日
学生指導課では朝から会議が行われていた。
「以上で報告は終わりだ何か質問ある奴はいるか?」
原が聞くと笹倉が手をあげた。
「なんだ?」
「あのー抵抗とかしてきたらどうしたら?」
「抵抗だと?そんなのしてくると思うか?もししてきたら、そうだな、抜いてもいいぞ」
そう言うと原はホルダーから抜いた拳銃を構えた。
「ちょっとやめてくださいよ」
盛坂がすぐに止めた。
「冗談も通じねえのか。お前は」
そう言いながら原は拳銃を閉まった。
「とにかく私から一斉に合図送るのでその合図を聞いたら皆さん、一斉に教室の中に入ってください。」
そう言うと盛坂は一人一人に受信用イヤホンを渡していった。
「こういうのつけるの何かかっこよくね?笑笑」
昼休み、屋上でイヤホンをつけながら笹倉が言った。
「そうか?笑子供だな笑笑」
来宮が言うと笹倉は屋上の手すりに腰かけた。
「そういや、聞いたか?片岡の事」
笹倉が聞くと来宮は笹倉に目をやった。
「何かあったんか?」
「んだよ。何も知らねーのかよ」
そう言うと笹倉は腰掛けていた手すりから飛び降りた。
「あいつ、今度出張でアメリカに行くんだってよ」
「出張でアメリカ?」
「いいよなー。公安科って出張で海外行けんだぜ。あ、参謀部もか」
「何でアメリカ?」
「何か、国際テロ組織とか?でアメリカの国防省と打ち合わせあるとかで」
「まじかよ。え、あいつ英語話せんの?」
「いやー無理っしょ笑知らねーけど笑」
来宮達が屋上で騒いでる中、屋上近くの倉庫に学生らが集まっていた。
「で、どうする?こいつ」
「そうだな笑、このままぼこっとけばいいんじゃねーか?笑笑」
「そうだな。」
そう言うと1人の学生は倒れていた学生のみぞおちに目掛けて数発蹴りを入れた。
「おい、なんか言えよ。おい笑」
「もう、わかっ、たから。」
「んだ、それ。何がわかったんだよ。あ?言えよ」
学生が聞くと倒れていた学生は血を吐きながら立ち上がった。
「ごめん。俺が成績悪いせいで、毎回、同じ同部屋の君たちまでもが原教官から罰を与えられてるのは知ってる。」
「謝っても済まされねーんだよ。」
そう言うと学生のひとりが頭を鷲掴みにした。
「な?ならさ、原殺してこいよ。」
「そ、そんなのできないよ。」
「うるせー。やれって言ってんだよ。口答えすんなよ」
そう言うと学生はそのまま男を蹴り倒した。
「わかったな?やれよ」
そう言うと学生らは倉庫から出て行った。
「お、そこで何してんの?」
偶然通りかかった笹倉が聞いた。
「さっき、体力検定があって。その検定の道具を片付けてたっす」
学生のひとりが答えた。
「そうか。もうすぐ授業始まるぞ。さっさと戻れよ」
「うぃっす」
笹倉に言われ学生らはそのまま教室へと戻って行った。
学生指導課室に戻ると笹倉はそのまま制帽を被った。
検閲の時は制帽着用が義務付けられている。
「お前、どこ行ってた?」
原に聞かれ笹倉はすぐに敬礼した。
「す、すいません。ちょっとトイレに」
「常に連絡取れるようにしておけ。」
そう言うと原は笹倉のスマホに目をやった。
「は、はい」
原に言われ笹倉はすぐにスマホをチェックした。
そこには、原からの不在着信が数件入っていた。
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