ULTIMATE〜season6 前編(2037) INFECTION

壱暉

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ULTIMATE 〜INFECTION

ULTIMATE 〜INFECTION第1話

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主要登場人物一覧
蔵島壱成(18)…2代目主人公ULTIMATE 第1実動部隊所属
長内貴也(51)…2代目ULTIMATE総監
赤木龍一(32)…ULTIMATE中央指令部長
水崎一躍(22)…ULTIMATE中央指令部副部長
菊池謙介(36)…ULTIMATE支援機動班班長
中島佑紀弥(18)…ULTIMATE第1実動部隊所属
武藤翔真(20)…ULTIMATE第1実動部隊所属
松浦風雅(18)…ULTIMATE第1実動部隊所属
越前龍馬(34)…ULTIMATE第1実動部隊長
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離隊式から1ヶ月後
簡単な研修を終え正式にULTIMATE隊員としての入隊式に参加した。
今年から入隊式は公開しながら行うことになった。日本全土にULTIMATEの存在を深く知らせるためだそうだ。
長内からカンタンな挨拶が終わると中央指令部長の赤木の話があり、
その後国歌斉唱→国旗掲揚→先輩隊員らによる基礎訓練公開→先輩隊員らによる突入訓練を行った。
入隊式の時間は3時間ほどであった。
入隊式を終えると所属となる実動部隊の案内が行われ、そのままその日は解散となった。
正式な警衛官になると寮などはなく、基本一人暮らしとなる。
警衛局近くのマンションの部屋を借りた蔵島は荷物が入ったスーツケースを持ちながら部屋に向かった。
警衛官が住む部屋(家)などには必ず部屋(家)の前に警衛隊の紋章が入った旗がかけられる。周りの人に警衛官であると分からせるためだそうだ。
部屋に入るとそのままベットに寝転がった。
意外と疲れが溜まっており、1ヶ月間の研修は最低限の荷物だけがあったこの部屋からの通勤となっており、朝6時に家を出て夜の10時に家に着くという流れを1ヶ月間続けた。そして研修中はひたすら体力作りなどを行っており、かなりの疲れが体に溜まっていた。
ベットに寝転がるとそのまま眠気が襲いかかってきた。
しばらくして目を開けると朝になっていた。
「全然寝れてねーぞ」
そう呟きながら制服に袖を通し家を出ると何やら、駐輪場の方が騒がしくなっていた。
時間があまり無かったため、気にはなったが、そのまま走って警衛局に向かった。
第1実動部隊待機室に着くと何やら松浦風雅の机の周りに女性事務員らが群がっていた。
「何してんの?あれ」
蔵島が聞くと中島は笑いながら答えた。
「かなりのモテ男らしいぞ笑松浦って野郎は」
「へー。」
「それより聞いたか?お前が住んでるマンションの駐輪場でIFウイルスが発生したらしいぜ。何か今2部隊(第2実動部隊)が出動してるらしい」
「まじかよ。」
「おい、お前ら何だその細っい体は」
武藤翔真が怒鳴った。
「お前みたいに筋トレオタクじゃねーからな」
中島が言うと武藤は隊服に着替えた。
その時、1本の緊急無線が入ってきた。
どうやら、スーパーで少数ではあるがIFウイルスが発生したらしい。
「中島、蔵島、行ってこい。」
第1実動部隊長の越前龍馬に言われ2人は急いで装備を装着し始めた。
「行ってきます」
「行ってきます」
トラックに乗りそのままスーパーに向かった。
「警衛局の蔵島です。状況教えてもらえますか?」
助手席にいた蔵島は隊用スマホでスーパーに駆けつけていた警察官に電話をかけた。
「さっきまでは2体出したが、次々と増えてます。今は、10体いや20体、分かりません」
「かなり混乱してんな」
ハンドルを握りながら中島が言った。
「もうすぐでそちらに着きます。感染していない人達を避難させてください。」
「わかりました」
現場にいた警察官に指示を出すと蔵島はそのまま電話を切った。そして次に無線連絡を入れた。
「01から02、第1実動部隊への緊急事案出動待機を要請します。」
「02から01、都内で同じ事件が発生している。お前らはP地点に向かってくれ」
越前から指示を受け、蔵島は急いで東京都内の地図を広げた。まだ都内の地点名を覚えれていなかった。
「P地点、二丁目のコンビニか、中島、二丁目のコンビニに進路変更」
「わかった」
中島は急いでハンドルを回した。
「02から01、B地点でIFウイルスによる暴徒化が発生、B地点への出動を下命する。」
「01から02こちら3部隊、これよりB地点に向かいます。おくれ」
「02了解」
「02から01、N地点でIFウイルスによる暴徒化が発生。現在時出動を下命する。」
「01から02こちら4部隊、これよりN地点に急行する。以上おくれ」
「02了解」
どうやら、都内各地でIFウイルスによる暴徒化が連続同時多発しているみたいだ。
蔵島、中島の体からは、汗が出てきた。
緊急事態への焦りが止まらない
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