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「拉致問題の解決は、我が内閣の最重要課題である」
しおりを挟む歴代の首相たちが、判で押したように繰り返すこのセリフは、もはや日本政界における「おはようございます」程度の挨拶に過ぎない。彼らにとって、ブルーリボンバッジは胸元を飾る安っぽいアクセサリーであり、被害者家族の涙は、自身の「誠実さ」を演出するための便利な小道具へと成り下がった。
内閣官房直轄、拉致対策本部。ここには、世にも奇妙な「静止した時間」が流れている。 二十名余りの精鋭(と称される高給取り)たちが、冷暖房の効いた特等席で、今日も「情報収集」という名のネットサーフィンと、「分析」という名の雑談に励む。実務といえば、ポスターの印刷や宣伝活動を民間へ丸投げする指示書に判を突くことくらいか。
年間二十億という血税は、救出のための工作資金ではなく、彼らの「栄耀栄華」を支える潤滑油として消えてゆく。何もしなくても、成果がゼロでも、役職手当は約束され、天下り先は確保される。たまに暇を持て余した幹部が、路上の痴漢という「実戦」に打って出て逮捕されるのは、あまりにも皮肉な組織の緩みの象徴だ。まさに、国民の悲劇を苗床にして咲く、官僚腐敗のあだ花である。
かつて蓮池透氏が告発したように、政治家たちは拉致を自らの支持率を維持するための「集票装置」として利用し尽くした。安倍氏から岸田氏、そしてクソ石破と次なる権力者へと引き継がれるのは、解決への意志ではなく、「やってる感」を出すためのマニュアルである。
高市がまた、勇ましく拉致家族と面会し、決意を語る。しかし、その力強い言葉の裏に透けて見えるのは、かつての先達たちが踏み固めた「口先だけの聖域」への回帰だ。彼女の語る「全力」が、対策室の豪華な定食代や、官僚たちのキャバクラでの遊興費に変換されるのを、我々は何度見せつけられればよいのか。
横田早紀江さんの震える声が響くたび、永田町の「寄生虫」たちは一瞬だけ神妙な顔を作り、心の中で計算する。この悲劇をあと何年維持すれば、自分の退職金が満額になるかを。
本気で戦う者など、この伏魔殿には一人もいない。 拉致問題とは、もはや解決すべき事件ではなく、官僚と政治家が末永く甘い汁を吸い続けるための「不滅のコンテンツ」なのである。
高市よ あんたも口先だけで終わるのは確実と私は見る・
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