鬱の手記

北川 聖

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鬱の手記8

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ー8ー

 さて文学をちょっと離れよう。音楽はどうか。これはもうパクリの連続の世界である。似たような大差ない曲を新曲として売り出すのはやめてくれ。誰とは言わないが本人もパクっているのをご存知かもしれないがパクリの名手がいる。非常に長くやっているバンドだ。時々独創性のある曲だなと思わせても誰かのパクリだったりする。だいたい音楽自体がパクりパクられるようにできている。どれとも似ていない曲があったら聴かせてくれ。音楽は互いに影響しあって発展してきたのだからパクリも当然と思われる。つまりどんな曲を作っても新曲とはなのらないでくれ。この曲はこの曲のこことここをパクりましたとクレジットに書いておいて欲しい。

 さてクラシックであるがこれも異様な世界である。もう誰もが聞き飽きた曲を性懲りも無く演奏する。この曲は誰々のが最高だからこれ以上は無理だといっても毎年コンクールをやる。飽き飽きした曲をちょっとの変化で個性づけようとする。ここも飽和状態だ。どの演奏も大差ないし、楽器が3億するのもあるらしい。そういうのはみんな山に積んで燃やして仕舞えばいい。昔の曲の譜面もだ。クラシックがほとんど聞かれなくなれば新しい音楽もできよう。だがポップスでは無理だ、ゆすりタカリパクリの世界だからだ。
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