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Ⅰ-40 初めての対人戦
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■バーン南東の第一迷宮
右足の太ももに人生最大の激痛を味わった俺は、反射的に左足だけで地面を蹴って後ろへ飛んだ。
右足から更に痛みが走ったが、なんとか後ろのサリナごと洞窟の中に倒れこんだ。
「フギャァ!」
サリナは変な声を出しながら、俺の下から這いずり出て来た。
「ミーシャ、外に誰が居るか盾を持って見てきて!」
痛みで半泣きになりながらも、次の攻撃を防ぎたかった俺は大声で叫んだ。
ミーシャはサリナの盾を拾って、すぐに洞窟の入り口から外を伺ってくれた。
- 痛い、やけ火箸っていうけど、まさに太腿の中が火傷したようだ。
- 今こそ、サリナの力が必要だ。
「サリナ、すぐに治療してくれ!」
だが、サリナは魔法を使わずに後ろに居るハンスを呼び寄せた。
ハンスは俺の横に来て矢が刺さった場所を見ると、サリナに矢を押さえさせた・・・-痛いいーー!!-、ハンスはサリナが押さえた矢を折った後に一気に太腿から抜き取った。
痛みが更に拡大して、半泣きどころか大粒の涙がボロボロとこぼれる。
しかし・・・、痛みは一瞬で引いていった。
太腿全体が温かくなったと思ったら、痛みを全く感じなくなった。
顔を起こして、足元を見るとサリナが両手を俺の太腿に伸ばしてくれていた。
-ごめん、サリナ。今までの無礼は全て謝る。お前は大したもんだ。
心の中で詫びを言った俺は、安堵、恐怖、そして怒りの感情がこみ上げてきた。
当たり所が悪ければ死んでいただろう。
この世界に来るときに人は攻撃しないと決めていた。
だが、それは俺が攻撃されない範囲での決め事だ。
やられたらやり返す。
いや、危険を感じれば容赦なく倒すつもりだった。
反撃の時だ、こんなところで寝ている場合ではない。
ミーシャの後ろにアサルトライフルを持って中腰で近づく。
「何処に居るの?」
ミーシャの足元には5本ぐらいの矢が落ちている。
手に持っているライオットシールドは小さな拳銃弾ぐらいは弾く代物だ、弓矢などでは表面に傷がつくだけだったろう。
「右の奥に大勢が岩の陰に隠れている。左の岩陰にも二人いるがそっちは弓を持っていないようだ」
右は俺の位置から見えなかったが、左の二人は50メートル程向こうの岩陰で腰を落として隠れている頭がチラチラ見える。
陽動を兼ねて先に左の二人を排除することにしよう。
アサルトライフルにグレネードランチャーを装着して左の岩へ向けて擲弾-手榴弾のような物-を発射した。
軽く弾けるような音と共に低い放物線で飛んでいった擲弾は岩の前で落ちて、轟音と共に爆発した。
爆発音と同時に爆発した岩のほうに向かって俺は走り出した。
岩陰に倒れていた二人の足に連射を浴びせてから、岩を遮蔽物に出来る位置にポジションを取った。
片膝をついて銃口を右側にいたやつらに向けていつでも撃てる体勢で待つ。
俺が居るところは砂埃で何も見えなくなっているから、右の奴らは矢を射掛けて来なかった。もっとも、音に驚いて何も出来なくなっていると睨んでいたが。
ミーシャが言っていた右側の大きな岩の周りに、獣人たちが7人ほど出てきているのが砂埃の向こうに見えてきた。轟音に驚いて岩陰から出て来てくれたらしい。
全員赤いバンダナを着けている。- 赤の獣爪団だ。
俺はアサルトライフルのマガジンを交換してから、短い連射で足の高さを狙って撃った。
乾いた発射音が連続した後に4人が足を弾かれたようにその場に倒れた。
残りは弓や剣を持っているが、倒れた仲間を見て呆然とそのまま立っている。
一人ずつ連射で倒していく。
相手は何が起こっているか全くわからないから、岩の向こうに隠れようとさえしなかった。
まだ敵が岩の向こうに居るかもしれないが、今の位置からでは見通せない。
俺はミーシャを手招きして呼び寄せると、盾を持ったまますぐに横へ走って来てくれた。
駆け寄るハーフエルフも美しかった・・・
見とれている余裕が無いことを思い出す、少し前に死に掛かったのだから。
「ミーシャ、あの岩の向こうが見える場所まで移動するから、背後の警戒をお願い」
「承知した」
腰を低くしたまま立ち上がり、アサルトライフルを構えて左方向へ大きな円を描きながら周り込んで行く。
100歩程移動すると、岩陰には10人ぐらいの人間が座り込んでいるのが見えてきた。
こちらに気づいたやつがいたが、立ち上がろうとはしなかった。
二人いる獣人は倒れているやつらより小さい、のこりは俺と同じ人間だ。
手を上げると言う文化は無いのだろうが、抵抗するそぶりを見せなくなっている。
岩の側で足が血だらけになっている奴らは、立ち上がろうと頑張っているが難しそうだ。
弓を持っているやつが二人いたので、念のためミーシャに拾ってもらった。
相手に飛び道具が無ければ、はっきり言って怖い物は無い。
さて、これで制圧できたようだが、これから俺はどうするんだ?
皆殺しにするつもりはもちろん無い、むしろ死なないで欲しいと思っている。
やっぱりサリナに少し治療してもらうことにしよう。
俺は声と手招きで迷宮入り口に居る二人を呼び寄せた。
一番ダメージが大きいのは最初にランチャーで吹っ飛ばした二人だろう。
さっきまでは生きていたが、既に死んでいるかもしれない。
「サリナ、死なない程度に治療してやるって出来る?」
「死なない程度? 意味がわかんない」
「あんまり元気になって襲われるのもいやだけど、死なせるのも可哀そうってことなんだけど」
「わかんないけど、骨がつながらないぐらいでやってみる!」
「お、おぉ、じゃあそれで頼むよ。向こうにいる岩陰の二人から見てきてよ。ハンスも一緒にね」
「わかった! 任せて♪」
俺には理解できない手加減を説明したサリナはテンション高めにハンスを連れて走り去っていった。
話している間も銃口を向けていた捕虜(?)達は一言も口を開かずに岩陰に座ったままだ。
少し情報を引き出しておくほうがいいだろう。
「この中でリーダーは誰だ?」
返事が無い、みな顔を見合わせている。
「じゃあ、座っている人の中で一番年上は誰?」
8人の視線が一人に集まった。こいつに聞けばいいだろう。
「何故、いきなり矢を放って来たの?」
「ここは、俺達の縄張りだけど、知らない奴らが迷宮に入っているってリーダーが言って・・・」
「リーダーは誰なの?」
年長の男は岩の横で倒れている獣人を指差した。
虎系の大男だがハンスとは全然サイズが違う。
「何で他に人がいることがわかったんだろう?」
「足跡です。新しかったんで」
すげえなぁ、やっぱりそう言うモンなのか・・・
「座っている人達は荷物運びの役割なのかな?」
「ええ、荷物と食事と夜の見張りが主な仕事です」
「それは、ちゃんとした稼ぎになるの?」
「まあ、旅団にいれば飯が出ますし、もしお宝が見つかれば金貨1枚もらえる約束になってます」
サリナ達が二人の治療を終えて、岩の側で倒れている奴らを治療し始めた。
「・・・あのぅ、どうして治療してくださるんで?」
「どうしてって、できれば人殺しはしたくないからね」
「ですが・・・、そちらさんはこれからも間違いなく狙われると思いますよ。縄張り荒らしを旅団は見逃さないはずですから・・・」
- そうなのか、全員殺すべきなのか?
「じゃあ旅団の人に伝えてよ、今度俺を狙ったら、死ぬより痛い思いを永遠に繰り返してやるってね。足をちぎっては治療するっていうのを100回ぐらいやれば死んだ方がマシって思うんじゃないかな?」
「ところで・・・、さっきのアレは一体何なんでしょうか?」
「魔法だね。俺にしか使えない。そして死ぬほど痛い。倒れてる奴らに後で聞いといて」
俺も矢を受けて本当の痛みを理解した、痛いのは誰でも嫌なはずだ。
忠告を受けいれて、旅団が報復を自重することを祈ろう。
自重しなかった場合は・・・、相応の報いを受けることになる。
だが、それもこいつ等の選択肢だ。
右足の太ももに人生最大の激痛を味わった俺は、反射的に左足だけで地面を蹴って後ろへ飛んだ。
右足から更に痛みが走ったが、なんとか後ろのサリナごと洞窟の中に倒れこんだ。
「フギャァ!」
サリナは変な声を出しながら、俺の下から這いずり出て来た。
「ミーシャ、外に誰が居るか盾を持って見てきて!」
痛みで半泣きになりながらも、次の攻撃を防ぎたかった俺は大声で叫んだ。
ミーシャはサリナの盾を拾って、すぐに洞窟の入り口から外を伺ってくれた。
- 痛い、やけ火箸っていうけど、まさに太腿の中が火傷したようだ。
- 今こそ、サリナの力が必要だ。
「サリナ、すぐに治療してくれ!」
だが、サリナは魔法を使わずに後ろに居るハンスを呼び寄せた。
ハンスは俺の横に来て矢が刺さった場所を見ると、サリナに矢を押さえさせた・・・-痛いいーー!!-、ハンスはサリナが押さえた矢を折った後に一気に太腿から抜き取った。
痛みが更に拡大して、半泣きどころか大粒の涙がボロボロとこぼれる。
しかし・・・、痛みは一瞬で引いていった。
太腿全体が温かくなったと思ったら、痛みを全く感じなくなった。
顔を起こして、足元を見るとサリナが両手を俺の太腿に伸ばしてくれていた。
-ごめん、サリナ。今までの無礼は全て謝る。お前は大したもんだ。
心の中で詫びを言った俺は、安堵、恐怖、そして怒りの感情がこみ上げてきた。
当たり所が悪ければ死んでいただろう。
この世界に来るときに人は攻撃しないと決めていた。
だが、それは俺が攻撃されない範囲での決め事だ。
やられたらやり返す。
いや、危険を感じれば容赦なく倒すつもりだった。
反撃の時だ、こんなところで寝ている場合ではない。
ミーシャの後ろにアサルトライフルを持って中腰で近づく。
「何処に居るの?」
ミーシャの足元には5本ぐらいの矢が落ちている。
手に持っているライオットシールドは小さな拳銃弾ぐらいは弾く代物だ、弓矢などでは表面に傷がつくだけだったろう。
「右の奥に大勢が岩の陰に隠れている。左の岩陰にも二人いるがそっちは弓を持っていないようだ」
右は俺の位置から見えなかったが、左の二人は50メートル程向こうの岩陰で腰を落として隠れている頭がチラチラ見える。
陽動を兼ねて先に左の二人を排除することにしよう。
アサルトライフルにグレネードランチャーを装着して左の岩へ向けて擲弾-手榴弾のような物-を発射した。
軽く弾けるような音と共に低い放物線で飛んでいった擲弾は岩の前で落ちて、轟音と共に爆発した。
爆発音と同時に爆発した岩のほうに向かって俺は走り出した。
岩陰に倒れていた二人の足に連射を浴びせてから、岩を遮蔽物に出来る位置にポジションを取った。
片膝をついて銃口を右側にいたやつらに向けていつでも撃てる体勢で待つ。
俺が居るところは砂埃で何も見えなくなっているから、右の奴らは矢を射掛けて来なかった。もっとも、音に驚いて何も出来なくなっていると睨んでいたが。
ミーシャが言っていた右側の大きな岩の周りに、獣人たちが7人ほど出てきているのが砂埃の向こうに見えてきた。轟音に驚いて岩陰から出て来てくれたらしい。
全員赤いバンダナを着けている。- 赤の獣爪団だ。
俺はアサルトライフルのマガジンを交換してから、短い連射で足の高さを狙って撃った。
乾いた発射音が連続した後に4人が足を弾かれたようにその場に倒れた。
残りは弓や剣を持っているが、倒れた仲間を見て呆然とそのまま立っている。
一人ずつ連射で倒していく。
相手は何が起こっているか全くわからないから、岩の向こうに隠れようとさえしなかった。
まだ敵が岩の向こうに居るかもしれないが、今の位置からでは見通せない。
俺はミーシャを手招きして呼び寄せると、盾を持ったまますぐに横へ走って来てくれた。
駆け寄るハーフエルフも美しかった・・・
見とれている余裕が無いことを思い出す、少し前に死に掛かったのだから。
「ミーシャ、あの岩の向こうが見える場所まで移動するから、背後の警戒をお願い」
「承知した」
腰を低くしたまま立ち上がり、アサルトライフルを構えて左方向へ大きな円を描きながら周り込んで行く。
100歩程移動すると、岩陰には10人ぐらいの人間が座り込んでいるのが見えてきた。
こちらに気づいたやつがいたが、立ち上がろうとはしなかった。
二人いる獣人は倒れているやつらより小さい、のこりは俺と同じ人間だ。
手を上げると言う文化は無いのだろうが、抵抗するそぶりを見せなくなっている。
岩の側で足が血だらけになっている奴らは、立ち上がろうと頑張っているが難しそうだ。
弓を持っているやつが二人いたので、念のためミーシャに拾ってもらった。
相手に飛び道具が無ければ、はっきり言って怖い物は無い。
さて、これで制圧できたようだが、これから俺はどうするんだ?
皆殺しにするつもりはもちろん無い、むしろ死なないで欲しいと思っている。
やっぱりサリナに少し治療してもらうことにしよう。
俺は声と手招きで迷宮入り口に居る二人を呼び寄せた。
一番ダメージが大きいのは最初にランチャーで吹っ飛ばした二人だろう。
さっきまでは生きていたが、既に死んでいるかもしれない。
「サリナ、死なない程度に治療してやるって出来る?」
「死なない程度? 意味がわかんない」
「あんまり元気になって襲われるのもいやだけど、死なせるのも可哀そうってことなんだけど」
「わかんないけど、骨がつながらないぐらいでやってみる!」
「お、おぉ、じゃあそれで頼むよ。向こうにいる岩陰の二人から見てきてよ。ハンスも一緒にね」
「わかった! 任せて♪」
俺には理解できない手加減を説明したサリナはテンション高めにハンスを連れて走り去っていった。
話している間も銃口を向けていた捕虜(?)達は一言も口を開かずに岩陰に座ったままだ。
少し情報を引き出しておくほうがいいだろう。
「この中でリーダーは誰だ?」
返事が無い、みな顔を見合わせている。
「じゃあ、座っている人の中で一番年上は誰?」
8人の視線が一人に集まった。こいつに聞けばいいだろう。
「何故、いきなり矢を放って来たの?」
「ここは、俺達の縄張りだけど、知らない奴らが迷宮に入っているってリーダーが言って・・・」
「リーダーは誰なの?」
年長の男は岩の横で倒れている獣人を指差した。
虎系の大男だがハンスとは全然サイズが違う。
「何で他に人がいることがわかったんだろう?」
「足跡です。新しかったんで」
すげえなぁ、やっぱりそう言うモンなのか・・・
「座っている人達は荷物運びの役割なのかな?」
「ええ、荷物と食事と夜の見張りが主な仕事です」
「それは、ちゃんとした稼ぎになるの?」
「まあ、旅団にいれば飯が出ますし、もしお宝が見つかれば金貨1枚もらえる約束になってます」
サリナ達が二人の治療を終えて、岩の側で倒れている奴らを治療し始めた。
「・・・あのぅ、どうして治療してくださるんで?」
「どうしてって、できれば人殺しはしたくないからね」
「ですが・・・、そちらさんはこれからも間違いなく狙われると思いますよ。縄張り荒らしを旅団は見逃さないはずですから・・・」
- そうなのか、全員殺すべきなのか?
「じゃあ旅団の人に伝えてよ、今度俺を狙ったら、死ぬより痛い思いを永遠に繰り返してやるってね。足をちぎっては治療するっていうのを100回ぐらいやれば死んだ方がマシって思うんじゃないかな?」
「ところで・・・、さっきのアレは一体何なんでしょうか?」
「魔法だね。俺にしか使えない。そして死ぬほど痛い。倒れてる奴らに後で聞いといて」
俺も矢を受けて本当の痛みを理解した、痛いのは誰でも嫌なはずだ。
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