126 / 343
Ⅰ-126 見張り
しおりを挟む
■風の国 王都ゲイル
ハンスは下町にある昇竜と言う店を探し当てたが、店の扉は締まり鍵がかかっていた。扉に耳を当ててみても中に人のいる気配は無かった。誰もいないのは、さっき聞こえた大きな音が原因かもしれない。
やはり、大きな音があった場所へ様子を見に行ってみる方が良いだろうか・・・、いや、やはりやめておこう。人が集まっているかもしれないから、目を引く可能性が高い。今日はいったん宿へ戻って明日出直すことにしよう。明日もマントの男が店にいるかは判らないが、今のところはそれしか当てにできるものがない。
すっかり暗くなっている通りを宿に向かって歩いていると、後ろから聞きなれた声で呼び止められた
「お兄ちゃん!」
「・・・サリナか!? お前はどうしてここに?」
サリナが小走りに走り寄って来た、後ろにはリンネもついて来ている。
「うん、お兄ちゃんが心配で・・・」
「そうか、だが、お前はサトル殿と一緒に居ないといけないのだ。私を追いかけて来てははいけない」
「うん、判っているけど・・・、そうだ、中で話さないと! お兄ちゃん、宿の部屋へ行こうよ!」
「ああ、それは良いが、お前たちの宿はどこなのだ?」
「お兄ちゃんと同じところでお金を払ったよ」
「あんなところへ泊まるのか・・・」
あの宿は女子供が泊まるような宿ではない、ならず者たちの常宿でベッドの汚さも定番だ。
「お前たちは他の宿を探しなさい、一緒について行ってやろう」
「ダメなの! あの宿じゃないと」
「何故だ? もっといい宿が・・・」
「いいから、早く部屋に!」
サリナはハンスの腕を掴んで宿へ連れて行った。宿屋の主人はハンス達をちらりと見たが、金を貰っている事が判ったようで、興味なさげに目をそらした。サリナは二階の1番奥の部屋へハンスを連れ込んだ。ハンスが泊まっている部屋とは廊下を挟んで向かい側だった。
「ふう、此処なら大丈夫」
「どうした、なぜ部屋へ入りたがったんだ?」
「うん、サトルがそうしろって言ってるの。それにね・・・」
「サトル殿が? ゲイルに来ているのか?」
「ちょっと待ってね、お兄ちゃん。えーと、黒い飲み物でもないし、ハンバーガーでもないし・・・」
サリナは背中に背負っていた荷物入れから、色々な物を汚いベッドの上に出し始めた。
「あった! これを、ここに差して・・・、こっちを繋いで・・・、出来た!・・・かな?」
何か黒い四角いものを二つと、細い紐のようなものを何本か結んでいるようだ。
「サトル! 聞こえる! ・・・あれ? そっか、この四角いのとこっちの赤いのを押して・・・、サトル! 聞こえる!」
「ああ、聞こえるぞ。声がでかい、静かに話せ」
突然、ベッドに置いた黒い四角いものから、サトルの声が聞えた。
「こ、これは? サトル殿は何処に?」
「お兄ちゃん、話すときはこの四角いのに口を近づけてね」
サリナは手に持った小さなものをハンスの顔に近づけた。
「ああ・・、サトル殿ですか?」
「そうだよ、ハンスが無事で良かった」
サトルの声はベッドに置いた黒い箱から聞こえてくる。
「これは一体、どういう・・・」
「それは、俺の無線っていう魔法だ。それよりも手短に伝えるけど、ハンスは黒い死人達に見張られている。サリナも今日の昼間にあいつらに捕まっていた」
「エッ! サリナが!? どうやって、逃げ出せたんですか?」
「それは、そのちびっ娘から直接聞いてくれ、俺達は見張りの後をつけるから、お前たちは朝までその宿から出るな。それで、明日の朝にイースト商会で落ち合おう。いいな、絶対に出かけるなよ!」
「判りました、明日イースト商会ですね。それで・・・」
「あいつらの一人が動いたから追いかける。サリナ、ボタンはそのままにしておけよ」
「わかった!」
黒い箱からの声が聞えなくなった。一体何が起こっているのだろう?
「あんたは、この町に入ってから、奴らにずっと見張られてたんだろうよ」
「ずっと、ですか?」
「ああ、それで宿で見張っていたやつが、サリナを見つけて奴らのアジトへ連れてったのさ。おおかた、砦でサリナを見たやつが見張りの中に居たんだろう。今も、この宿の周りには見張りが何人もいるはずさ」
「それで、サリナはどうやって・・・、サトル殿が助けてくれたのか?」
「ううん、一人で・・・魔法で頑張った!」
サリナはベッドに座ったまま、恥ずかしそうに笑顔を見せた。
「そうか、頑張ったのか!?」
「あんた、喜んでるみたいだけど、この子はとんでもない事をしたんだよ」
「とんでもない事?」
「ああ、あの凄い音を聞いたんだろ?あれはこの子の仕業だよ」
「!」
■ゲイル下町の娼館
「ホイスの行方は判らねえのか?」
兄貴と呼ばれる男は、ベッドタバコを咥えて、女を侍らせたまま手下の話を聞いていた。
「はい、アジトの辺りを探しましたが、なんせ瓦礫が飛び散っているもんですから。死体も見つかりそうにありません」
「隣の倉庫も無くなったってのは本当か?」
「はい、三つ四つ向こうまで無くなりました」
信じられない話だ、あの辺りの倉庫は全部石造りで頑丈になっている。嵐が来ても大丈夫だからアジトとして使っていた。
「ホイスは獣人をこの町で見つけてたんだろ? そいつの仕業なのか?」
「いえ、獣人は倉庫が吹っ飛んだときは組合に居ました。アジトにはその前に、アイツの仲間の小さい娘を俺が言いくるめて連れて行ったんですが・・・」
「その娘はどうしたんだ?」
「倉庫の奥に閉じ込めて俺は見張りに戻ったんで、その後の事は判りません。ですが、今は獣人と同じ宿に入っています」
倉庫の件はその娘の魔法なのか? しかし、そんな魔法はないだろう。風の魔法の達人でも人を吹っ飛ばす程度だ・・・、そいつらには何か大きな武器でもあるのか? いずれにせよ、アジトを壊された落とし前が必要だ、別にそいつらの仕業じゃなくてもかまわない。
「人手を集めろ。今夜中にケリをつける」
ホリスも油断したんだろう、見つけて泳がせておくから下手を打ったんだ。
俺は容赦をしない、見つけ次第捕らえて次のヤツのエサにして、全員を狩ってやる。
■娼館の前
ハンスの宿には5人の見張りが居たが、そのうちの一人が見張りから離れて行ったので、俺一人でここまで後をつけてきた。この建物、おそらく売春宿に入るとしばらくして出てきたが、宿を見張っているミーシャの所には戻っていかなかったようだ。無線のおかげで離れても動きが判るのは非常に便利だ、張り込みをする刑事とかスパイとかがこんな感じかもしれない。
だが、ここは奴らのアジトでは無かったのか?俺の予想では、一人が誰かの所に報告に行ったはずなんだが・・・、また戻って来た。人数が増えているから、やっぱりここがアジトのようだ。
さて、待ち伏せが良いか?先手必勝か? どこまでやるべきか・・・。
ハンスは下町にある昇竜と言う店を探し当てたが、店の扉は締まり鍵がかかっていた。扉に耳を当ててみても中に人のいる気配は無かった。誰もいないのは、さっき聞こえた大きな音が原因かもしれない。
やはり、大きな音があった場所へ様子を見に行ってみる方が良いだろうか・・・、いや、やはりやめておこう。人が集まっているかもしれないから、目を引く可能性が高い。今日はいったん宿へ戻って明日出直すことにしよう。明日もマントの男が店にいるかは判らないが、今のところはそれしか当てにできるものがない。
すっかり暗くなっている通りを宿に向かって歩いていると、後ろから聞きなれた声で呼び止められた
「お兄ちゃん!」
「・・・サリナか!? お前はどうしてここに?」
サリナが小走りに走り寄って来た、後ろにはリンネもついて来ている。
「うん、お兄ちゃんが心配で・・・」
「そうか、だが、お前はサトル殿と一緒に居ないといけないのだ。私を追いかけて来てははいけない」
「うん、判っているけど・・・、そうだ、中で話さないと! お兄ちゃん、宿の部屋へ行こうよ!」
「ああ、それは良いが、お前たちの宿はどこなのだ?」
「お兄ちゃんと同じところでお金を払ったよ」
「あんなところへ泊まるのか・・・」
あの宿は女子供が泊まるような宿ではない、ならず者たちの常宿でベッドの汚さも定番だ。
「お前たちは他の宿を探しなさい、一緒について行ってやろう」
「ダメなの! あの宿じゃないと」
「何故だ? もっといい宿が・・・」
「いいから、早く部屋に!」
サリナはハンスの腕を掴んで宿へ連れて行った。宿屋の主人はハンス達をちらりと見たが、金を貰っている事が判ったようで、興味なさげに目をそらした。サリナは二階の1番奥の部屋へハンスを連れ込んだ。ハンスが泊まっている部屋とは廊下を挟んで向かい側だった。
「ふう、此処なら大丈夫」
「どうした、なぜ部屋へ入りたがったんだ?」
「うん、サトルがそうしろって言ってるの。それにね・・・」
「サトル殿が? ゲイルに来ているのか?」
「ちょっと待ってね、お兄ちゃん。えーと、黒い飲み物でもないし、ハンバーガーでもないし・・・」
サリナは背中に背負っていた荷物入れから、色々な物を汚いベッドの上に出し始めた。
「あった! これを、ここに差して・・・、こっちを繋いで・・・、出来た!・・・かな?」
何か黒い四角いものを二つと、細い紐のようなものを何本か結んでいるようだ。
「サトル! 聞こえる! ・・・あれ? そっか、この四角いのとこっちの赤いのを押して・・・、サトル! 聞こえる!」
「ああ、聞こえるぞ。声がでかい、静かに話せ」
突然、ベッドに置いた黒い四角いものから、サトルの声が聞えた。
「こ、これは? サトル殿は何処に?」
「お兄ちゃん、話すときはこの四角いのに口を近づけてね」
サリナは手に持った小さなものをハンスの顔に近づけた。
「ああ・・、サトル殿ですか?」
「そうだよ、ハンスが無事で良かった」
サトルの声はベッドに置いた黒い箱から聞こえてくる。
「これは一体、どういう・・・」
「それは、俺の無線っていう魔法だ。それよりも手短に伝えるけど、ハンスは黒い死人達に見張られている。サリナも今日の昼間にあいつらに捕まっていた」
「エッ! サリナが!? どうやって、逃げ出せたんですか?」
「それは、そのちびっ娘から直接聞いてくれ、俺達は見張りの後をつけるから、お前たちは朝までその宿から出るな。それで、明日の朝にイースト商会で落ち合おう。いいな、絶対に出かけるなよ!」
「判りました、明日イースト商会ですね。それで・・・」
「あいつらの一人が動いたから追いかける。サリナ、ボタンはそのままにしておけよ」
「わかった!」
黒い箱からの声が聞えなくなった。一体何が起こっているのだろう?
「あんたは、この町に入ってから、奴らにずっと見張られてたんだろうよ」
「ずっと、ですか?」
「ああ、それで宿で見張っていたやつが、サリナを見つけて奴らのアジトへ連れてったのさ。おおかた、砦でサリナを見たやつが見張りの中に居たんだろう。今も、この宿の周りには見張りが何人もいるはずさ」
「それで、サリナはどうやって・・・、サトル殿が助けてくれたのか?」
「ううん、一人で・・・魔法で頑張った!」
サリナはベッドに座ったまま、恥ずかしそうに笑顔を見せた。
「そうか、頑張ったのか!?」
「あんた、喜んでるみたいだけど、この子はとんでもない事をしたんだよ」
「とんでもない事?」
「ああ、あの凄い音を聞いたんだろ?あれはこの子の仕業だよ」
「!」
■ゲイル下町の娼館
「ホイスの行方は判らねえのか?」
兄貴と呼ばれる男は、ベッドタバコを咥えて、女を侍らせたまま手下の話を聞いていた。
「はい、アジトの辺りを探しましたが、なんせ瓦礫が飛び散っているもんですから。死体も見つかりそうにありません」
「隣の倉庫も無くなったってのは本当か?」
「はい、三つ四つ向こうまで無くなりました」
信じられない話だ、あの辺りの倉庫は全部石造りで頑丈になっている。嵐が来ても大丈夫だからアジトとして使っていた。
「ホイスは獣人をこの町で見つけてたんだろ? そいつの仕業なのか?」
「いえ、獣人は倉庫が吹っ飛んだときは組合に居ました。アジトにはその前に、アイツの仲間の小さい娘を俺が言いくるめて連れて行ったんですが・・・」
「その娘はどうしたんだ?」
「倉庫の奥に閉じ込めて俺は見張りに戻ったんで、その後の事は判りません。ですが、今は獣人と同じ宿に入っています」
倉庫の件はその娘の魔法なのか? しかし、そんな魔法はないだろう。風の魔法の達人でも人を吹っ飛ばす程度だ・・・、そいつらには何か大きな武器でもあるのか? いずれにせよ、アジトを壊された落とし前が必要だ、別にそいつらの仕業じゃなくてもかまわない。
「人手を集めろ。今夜中にケリをつける」
ホリスも油断したんだろう、見つけて泳がせておくから下手を打ったんだ。
俺は容赦をしない、見つけ次第捕らえて次のヤツのエサにして、全員を狩ってやる。
■娼館の前
ハンスの宿には5人の見張りが居たが、そのうちの一人が見張りから離れて行ったので、俺一人でここまで後をつけてきた。この建物、おそらく売春宿に入るとしばらくして出てきたが、宿を見張っているミーシャの所には戻っていかなかったようだ。無線のおかげで離れても動きが判るのは非常に便利だ、張り込みをする刑事とかスパイとかがこんな感じかもしれない。
だが、ここは奴らのアジトでは無かったのか?俺の予想では、一人が誰かの所に報告に行ったはずなんだが・・・、また戻って来た。人数が増えているから、やっぱりここがアジトのようだ。
さて、待ち伏せが良いか?先手必勝か? どこまでやるべきか・・・。
0
あなたにおすすめの小説
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界ラグナロク 〜妹を探したいだけの神災級の俺、上位スキル使用禁止でも気づいたら世界を蹂躙してたっぽい〜
Tri-TON
ファンタジー
核戦争で死んだ俺は、神災級と呼ばれるチートな力を持ったまま異世界へ転生した。
目的はひとつ――行方不明になった“妹”を探すことだ。
だがそこは、大量の転生者が前世の知識と魔素を融合させた“魔素学”によって、
神・魔物・人間の均衡が崩れた危うい世界だった。
そんな中で、魔王と女神が勝手に俺の精神世界で居候し、
挙句の果てに俺は魔物たちに崇拝されるという意味不明な状況に巻き込まれていく。
そして、謎の魔獣の襲来、七つの大罪を名乗る異世界人勇者たちとの因縁、
さらには俺の前世すら巻き込む神々の陰謀まで飛び出して――。
妹を探すだけのはずが、どうやら“世界の命運”まで背負わされるらしい。
笑い、シリアス、涙、そして家族愛。
騒がしくも温かい仲間たちと紡ぐ新たな伝説が、今始まる――。
※小説家になろう様でも掲載しております。
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる