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①沙漠を行く
⑹オアシスにて4
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オアシスに着いた翌日、朝早くから起き出したユーリは、誰にも見つからないように、そぉ~とテントを抜け出しました。オアシスだけに、朝露が木々に付いていて太陽の光を受けて、キラキラと輝いていました。
ユーリは太陽の光を浴びて、ゆっくりと腕を上げて伸びをしました。ユーリはこの時間に吸い込む朝独特の、冷んやりした空気が好きなのです。また朝焼けも好きで、どうしても早く起きてしまいます。
父親のヒロトや護衛のダイには、1人で行動するなと言われているので、内緒で起きているのです。そうこうしていると、朝食の準備をする使用人達がテントから起きてきました。
使用人達は、毎朝の事なので、ユーリがいても、気にせずに食事の準備を始めます。ユーリは起きて来た使用人達に挨拶をしながら、自分のテントに帰ります。
「みんな、おはよう!」
「まあ、ユーリさん。おはようございます」
「「「おはようございます」」」
「じゃぁ、私はテントに行ってるね」
「食事の準備が出来たら、お呼びしますからね」
「は~い。よろしくね!」
ユーリは使用人達と言葉を交わしながら、テントへ向かう途中で、見慣れない顔の男性を見かけたので、昨日助けた人だと思い、挨拶をすることにしました。
「おはようございます!」
「あ」おはようございます。あの、あなたは誰ですか?」
「はじめまして。私はヒロトの娘のユーリです」
「あ、はじめまして。その僕はカイです」
「カイさんはどこから来たの?」
「あのね、僕自分が誰かわからないんだ。それで、ヒロトさんとガイさんが名前がないと不便だろうって、カイって付けてくれたんだ」
「ふ~ん、そうなんだ!……私は今からテントに戻るの。カイさんも戻った方がいいよ」
「そうなの?」
「うん。今から食事の準備をするから、私が外にいて、邪魔したらいけないから」
「そうなんだ。じゃぁ、僕もテントに戻った方がいいんだね」
「そうだよ。じゃぁ、またね。カイさん」
「教えてくれてありがとう」
ユーリは昨日助けたカイの顔色も良くなっていたので、今は食事の準備で邪魔になるから、テントに戻るように伝えました。カイは自分みたいな年下の子どもの言う事を聞いて、素直に従ってくれて良かったと思いました。
カイは食事の準備をする音で目が覚めてしまった為に、テントを出たまでは良かったけれど、昨日、起きたら何をしたら良いか聞いていない事を思い出しました。そんな時に声を掛けられたのです。昨日、会っていない子どもだったので、どうしようか迷って、取り敢えず、挨拶をして名前を聞いてみました。
朝の挨拶をして来た女の子が、昨日話したヒロトの娘のユーリだと聞き、驚いてしまいました。そしてユーリは自分から話を聞きたそうにしていましたが、カイ自身が記憶がないと知ると、質問をするのを諦めてくれ、今しなければならない事を教えてくれたので、カイはありがたいと思ったのでした。
ユーリは太陽の光を浴びて、ゆっくりと腕を上げて伸びをしました。ユーリはこの時間に吸い込む朝独特の、冷んやりした空気が好きなのです。また朝焼けも好きで、どうしても早く起きてしまいます。
父親のヒロトや護衛のダイには、1人で行動するなと言われているので、内緒で起きているのです。そうこうしていると、朝食の準備をする使用人達がテントから起きてきました。
使用人達は、毎朝の事なので、ユーリがいても、気にせずに食事の準備を始めます。ユーリは起きて来た使用人達に挨拶をしながら、自分のテントに帰ります。
「みんな、おはよう!」
「まあ、ユーリさん。おはようございます」
「「「おはようございます」」」
「じゃぁ、私はテントに行ってるね」
「食事の準備が出来たら、お呼びしますからね」
「は~い。よろしくね!」
ユーリは使用人達と言葉を交わしながら、テントへ向かう途中で、見慣れない顔の男性を見かけたので、昨日助けた人だと思い、挨拶をすることにしました。
「おはようございます!」
「あ」おはようございます。あの、あなたは誰ですか?」
「はじめまして。私はヒロトの娘のユーリです」
「あ、はじめまして。その僕はカイです」
「カイさんはどこから来たの?」
「あのね、僕自分が誰かわからないんだ。それで、ヒロトさんとガイさんが名前がないと不便だろうって、カイって付けてくれたんだ」
「ふ~ん、そうなんだ!……私は今からテントに戻るの。カイさんも戻った方がいいよ」
「そうなの?」
「うん。今から食事の準備をするから、私が外にいて、邪魔したらいけないから」
「そうなんだ。じゃぁ、僕もテントに戻った方がいいんだね」
「そうだよ。じゃぁ、またね。カイさん」
「教えてくれてありがとう」
ユーリは昨日助けたカイの顔色も良くなっていたので、今は食事の準備で邪魔になるから、テントに戻るように伝えました。カイは自分みたいな年下の子どもの言う事を聞いて、素直に従ってくれて良かったと思いました。
カイは食事の準備をする音で目が覚めてしまった為に、テントを出たまでは良かったけれど、昨日、起きたら何をしたら良いか聞いていない事を思い出しました。そんな時に声を掛けられたのです。昨日、会っていない子どもだったので、どうしようか迷って、取り敢えず、挨拶をして名前を聞いてみました。
朝の挨拶をして来た女の子が、昨日話したヒロトの娘のユーリだと聞き、驚いてしまいました。そしてユーリは自分から話を聞きたそうにしていましたが、カイ自身が記憶がないと知ると、質問をするのを諦めてくれ、今しなければならない事を教えてくれたので、カイはありがたいと思ったのでした。
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