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①沙漠を行く
⑺オアシスにて5
カイがユーリと話してからテントに戻り、30分ほど経った頃にダイが来ました。
「カイ、良く眠れたか?」
「あ、ダイさん。はい、よく眠れました。昨日はありがとうございました」
「ああそうだ。カイを見つけたのは、ヒロトの娘のユーリなんだ」
「え、ユーリさんですか?」
「あれ、カイはユーリに会った事があったか?」
「いえ、ありま………、あのぉ、朝早くに目が覚めてしまって、テントの外に出た時に会いました」
「またあいつは……」
「あの~、テントの外に出てはいけなかったですか?」
「ああいや、カイのことじゃぁないんだ。そのな、ユーリなんだ」
「ユーリさん?」
「ああ、いつも目を離した隙に、出掛けてしまうんだよ。ヒロトが心配するからやめろって言うんだがな~。全然言う事を聞きゃぁしないんだ」
カイはユーリと話した時の事を思い出して、ユーリが自分にしてきた質問の事を思い出しました。その事をダイに話事にしました。
「あのユーリさんと話した時に感じた事があるんですが………」
「ほぉ、そりゃどんなことだ。教えてくれ」
「その~、ユーリさん、僕に興味があるみたいだったんです」
「う~ん、そうきたか」
「そうなんです。でも僕は自分の事が分かりませんから、その事を言ったら諦めてくれました」
「そうか。カイ、悪かったな。取り敢えず、今から食事だ。行こうか」
「はい。お願いします」
ダイはカイから聞いた話に頭を抱えそうになりました。確かに昨日、ユーリがカイに興味を持っているような話をしていたのだ。その時にヒロトに話をしておくべきだったと、今更遅いが思ってしまったのです。そんな事を考えていたら食事の配膳を行っている場所に着いていた。
そこにはヒロトとユーリ親子が揃っていた。ダイとカイは食事を持って、ヒロト達の側に向かった。
「おはよう、ヒロト、ユーリ」
「ああ、ダイ。おはよう。……カイは眠れたか?」
「ダイおじさん、おはよう!」
「ああおはよう、ユーリ」
「おはようございます。ヒロトさん、昨日はありがとうございました。よく眠れました」
「ユーリ。お前、また抜け出したのか?」
「おい。ダイ、何言ってんだ?」
「ヒロト、ユーリは朝早くにテントから外に出てたんだよ」
「はぁ~。ユーリ、どう言う事だ!父さんと約束したよな!」
「えぇ~。ちょっと外に出ただけだよ。お父さん」
「おいおい、ユーリ。カイに声掛けただろう?バレてんだよ!反省しろ」
「えぇ、カイさん喋っちゃったの~」
「ユーリさん、ゴメンね。でも約束を破ったらいけないと思うよ」
「えぇ~、じゃぁないだろう。ユーリ、反省しなさい!外は危ないって言ってるだろうが……」
「ヒロトの言う通りだぞ、ユーリ」
ユーリは大人3人から責められて、項垂れてしまいました。ユーリだって、ここが沙漠の中にあるオアシスで、野生動物がいて、危ないとわかっているのです。
それでも、あの清々しい空気を吸い込む感覚を止められないのです。まさか朝、声を掛けたカイがダイに自分と会った事を話してしまうとは思ってもみなかったのです。ユーリは読みがハズレたと思いました。ユーリは懲りずに父親に朝の散歩を頼む事にしました。
「ねぇ、お父さん。……お願いがあるんだけど」
「なんだユーリ。朝外に出る事なら、ダメだぞ。……さぁ、早く食べてしまいなさい。出発の準備をするからな」
「もう、お父さんのケチ!!」
ユーリが父親に頼み込んでいる様子を見ていたカイが、ダイに話しかけます。
「ダイさん。僕がユーリさんをも見張りましょうか?」
「カイ。やめといた方がいいぞ」
「え、どうしてですか?」
「あのな、ユーリはいつまでも、沙漠を見てるんだよ!」
「そうなんですか?それなら、どこかに行くわけじゃぁ無いんでしょう?」
「いや、その内、出掛けるんだ。それで、カイも見つけたんだよ」
ダイにこう言われてしまっては、カイもヒロトやユーリに言い出す事が出来ませんでした。
そうこうしている間に、食事を終えた使用人達が出発の準備を始めていました。ただ、商隊長のヒロトとユーリは、外に出る、出ないで言い合いをしています。それを見てダイがため息を吐きました。
「ハァ。ヒロト、ユーリ、早く食えよ。今食ってんのは、あんた達だけだぜ」
ヒロトとユーリはダイに言われて周りを見ると、食事をしているのは自分達だけになっているのに気が付きました。慌てて2人は食事を食べました。
「カイ、良く眠れたか?」
「あ、ダイさん。はい、よく眠れました。昨日はありがとうございました」
「ああそうだ。カイを見つけたのは、ヒロトの娘のユーリなんだ」
「え、ユーリさんですか?」
「あれ、カイはユーリに会った事があったか?」
「いえ、ありま………、あのぉ、朝早くに目が覚めてしまって、テントの外に出た時に会いました」
「またあいつは……」
「あの~、テントの外に出てはいけなかったですか?」
「ああいや、カイのことじゃぁないんだ。そのな、ユーリなんだ」
「ユーリさん?」
「ああ、いつも目を離した隙に、出掛けてしまうんだよ。ヒロトが心配するからやめろって言うんだがな~。全然言う事を聞きゃぁしないんだ」
カイはユーリと話した時の事を思い出して、ユーリが自分にしてきた質問の事を思い出しました。その事をダイに話事にしました。
「あのユーリさんと話した時に感じた事があるんですが………」
「ほぉ、そりゃどんなことだ。教えてくれ」
「その~、ユーリさん、僕に興味があるみたいだったんです」
「う~ん、そうきたか」
「そうなんです。でも僕は自分の事が分かりませんから、その事を言ったら諦めてくれました」
「そうか。カイ、悪かったな。取り敢えず、今から食事だ。行こうか」
「はい。お願いします」
ダイはカイから聞いた話に頭を抱えそうになりました。確かに昨日、ユーリがカイに興味を持っているような話をしていたのだ。その時にヒロトに話をしておくべきだったと、今更遅いが思ってしまったのです。そんな事を考えていたら食事の配膳を行っている場所に着いていた。
そこにはヒロトとユーリ親子が揃っていた。ダイとカイは食事を持って、ヒロト達の側に向かった。
「おはよう、ヒロト、ユーリ」
「ああ、ダイ。おはよう。……カイは眠れたか?」
「ダイおじさん、おはよう!」
「ああおはよう、ユーリ」
「おはようございます。ヒロトさん、昨日はありがとうございました。よく眠れました」
「ユーリ。お前、また抜け出したのか?」
「おい。ダイ、何言ってんだ?」
「ヒロト、ユーリは朝早くにテントから外に出てたんだよ」
「はぁ~。ユーリ、どう言う事だ!父さんと約束したよな!」
「えぇ~。ちょっと外に出ただけだよ。お父さん」
「おいおい、ユーリ。カイに声掛けただろう?バレてんだよ!反省しろ」
「えぇ、カイさん喋っちゃったの~」
「ユーリさん、ゴメンね。でも約束を破ったらいけないと思うよ」
「えぇ~、じゃぁないだろう。ユーリ、反省しなさい!外は危ないって言ってるだろうが……」
「ヒロトの言う通りだぞ、ユーリ」
ユーリは大人3人から責められて、項垂れてしまいました。ユーリだって、ここが沙漠の中にあるオアシスで、野生動物がいて、危ないとわかっているのです。
それでも、あの清々しい空気を吸い込む感覚を止められないのです。まさか朝、声を掛けたカイがダイに自分と会った事を話してしまうとは思ってもみなかったのです。ユーリは読みがハズレたと思いました。ユーリは懲りずに父親に朝の散歩を頼む事にしました。
「ねぇ、お父さん。……お願いがあるんだけど」
「なんだユーリ。朝外に出る事なら、ダメだぞ。……さぁ、早く食べてしまいなさい。出発の準備をするからな」
「もう、お父さんのケチ!!」
ユーリが父親に頼み込んでいる様子を見ていたカイが、ダイに話しかけます。
「ダイさん。僕がユーリさんをも見張りましょうか?」
「カイ。やめといた方がいいぞ」
「え、どうしてですか?」
「あのな、ユーリはいつまでも、沙漠を見てるんだよ!」
「そうなんですか?それなら、どこかに行くわけじゃぁ無いんでしょう?」
「いや、その内、出掛けるんだ。それで、カイも見つけたんだよ」
ダイにこう言われてしまっては、カイもヒロトやユーリに言い出す事が出来ませんでした。
そうこうしている間に、食事を終えた使用人達が出発の準備を始めていました。ただ、商隊長のヒロトとユーリは、外に出る、出ないで言い合いをしています。それを見てダイがため息を吐きました。
「ハァ。ヒロト、ユーリ、早く食えよ。今食ってんのは、あんた達だけだぜ」
ヒロトとユーリはダイに言われて周りを見ると、食事をしているのは自分達だけになっているのに気が付きました。慌てて2人は食事を食べました。
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