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第2話「ユメの中の君との時間。」
覚めたくない。
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次の日の夜。
夢の中で俺は勢野がいつもいる場所に向かった。
が、そこに勢野の姿はなかった。
「あれ、おかしいな」
確かに、いつも勢野がいるとは限らないのだが、あいつを見つけてから今までいなかったことなどなかったので少し不安になる。
まだ、眠れていないのかもしれない。
そう、思ってため息をつこう───としていきなり視界が真っ暗になった。
夢から覚めたとかではない。
視界を隠すように冷たい手の感触がした。
俺は驚くと同時にほっと胸を撫で下ろした。
「だーれだっ?」
「…勢野」
「あはは、正解~。なんでわかったの?」
「ここには俺と勢野しかいないじゃんか」
その俺の言葉に何故か勢野が驚いたように目を見開いてから耳まで真っ赤になる。
なんで?俺まずいこと言ったか?
「確かに、僕と飛鳥しかいないね…二人だけの世界だね」
「……ぁ」
なんだか、妙に『二人だけ』という単語に恥ずかしくなってくる。
待て待て、相手は同性だぞ?
何を意識してるんだよ、俺は。
頭をフルフルと振ってから勢野に声をかける。
「えっと、今日はのんびり過ごすんだっけ?」
「うん、適当に学校の中をぶらついて、飛鳥の話をする」
「なんで俺の話?勢野の話が聞きたい」
「あはは、僕のは内緒ー」
そう言いながら走り出す勢野の後を追いかける。
「お前は謎ばっかなんだよっ、ちょっとは話せよっ」
「僕からしたら飛鳥も充分謎だよっ」
ゆっくり歩くと言いながら結局追いかけっこになってしまった。
それでも、勢野と過ごせる時間が楽しくて。
嬉しくて。
俺はいつしか、夢から覚めることが怖くなった。
明日はこの夢の中に来れるのか。
いつかこの夢を見なくなるのではないのか。
そもそも、勢野は夢の中の人間なんじゃないか。
そんな思考がずっと、ずっと、俺の心を支配しているのだった。
夢の中で俺は勢野がいつもいる場所に向かった。
が、そこに勢野の姿はなかった。
「あれ、おかしいな」
確かに、いつも勢野がいるとは限らないのだが、あいつを見つけてから今までいなかったことなどなかったので少し不安になる。
まだ、眠れていないのかもしれない。
そう、思ってため息をつこう───としていきなり視界が真っ暗になった。
夢から覚めたとかではない。
視界を隠すように冷たい手の感触がした。
俺は驚くと同時にほっと胸を撫で下ろした。
「だーれだっ?」
「…勢野」
「あはは、正解~。なんでわかったの?」
「ここには俺と勢野しかいないじゃんか」
その俺の言葉に何故か勢野が驚いたように目を見開いてから耳まで真っ赤になる。
なんで?俺まずいこと言ったか?
「確かに、僕と飛鳥しかいないね…二人だけの世界だね」
「……ぁ」
なんだか、妙に『二人だけ』という単語に恥ずかしくなってくる。
待て待て、相手は同性だぞ?
何を意識してるんだよ、俺は。
頭をフルフルと振ってから勢野に声をかける。
「えっと、今日はのんびり過ごすんだっけ?」
「うん、適当に学校の中をぶらついて、飛鳥の話をする」
「なんで俺の話?勢野の話が聞きたい」
「あはは、僕のは内緒ー」
そう言いながら走り出す勢野の後を追いかける。
「お前は謎ばっかなんだよっ、ちょっとは話せよっ」
「僕からしたら飛鳥も充分謎だよっ」
ゆっくり歩くと言いながら結局追いかけっこになってしまった。
それでも、勢野と過ごせる時間が楽しくて。
嬉しくて。
俺はいつしか、夢から覚めることが怖くなった。
明日はこの夢の中に来れるのか。
いつかこの夢を見なくなるのではないのか。
そもそも、勢野は夢の中の人間なんじゃないか。
そんな思考がずっと、ずっと、俺の心を支配しているのだった。
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