【完結】婚約破棄された公爵令嬢 アンジェリカ様

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「お父様とお兄様
お二人とも お辛くないかしら
馬での移動は久しぶりではないかしら」

「お嬢様
旦那様も最近はお仕事ばかりでしたが
奥様がお亡くなりになるまでは
騎士団長をおやりになっていらっしゃったのですよ?
この国随一の騎士様でしたの
私も カッコいい!と憧れておりました
国中の女性の憧れでしたわ!
お嬢様のお生まれと同時に
侍女として雇っていただいた時には
もうもう 天にも上る気持ちで
しかも
奥様とお並びになった 
お二方の美しさと言ったら
もう お給金なんて要らない!
本気でそう思いましたわ
しかも 
お生まれになったお嬢様も
天使!
一生お仕えすると その時心に誓いました」

マリアはいつも 側にいてくれる
お母様が亡くなってからは
特にずっと 側にいてくれる
でも
回想が始まると
止められない
お父様 お母様に心酔しているから
もう ほんとに止められない ふふふ

「マリア
いつものがまた 始まったわね
小さい頃から それは聞いてるわよ ふふふ」

「お嬢様は まだまだ 認識が甘いのですわ
奥様と言えば……」

まだ 続くようね
でも こうやって
 私の記憶には少ししかない
お母様のお話を聞かせてくれているの
マリアがわざわざ そうしてくれているのが
分かっているから
その優しさが 大好き
お父様もお兄様達も
マリアのお話は大好きなの
お母様が 
今でもそこにいてくださる気がするから


夜更けに出発して
夜明けですわ
ちょうど  太陽が出てきました


コンコン
ジアンお兄様が馬車の窓を叩かれました

「アンジェリカ もう少ししたら
草原になるから 休憩するよ」

「畏まりました お兄様
ありがとうございます」
笑顔でお答えしました

お兄様も 笑顔で返していただいて
また 馬を前の方に走らせていきました

「皆さん 夜通し走られて大変ですわね
マリア 朝のお支度は私も手伝いますからね」

「承知しております
エプロンもここにございますよ
お嬢様なら
そうおっしゃると思っておりましたから」
ニコ!

「流石 マリアね
作るものは 何か決まっているのかしら」

「そうですね
サンドイッチは
 屋敷の方で作って来ておりますから
あと 体を暖めるス―プを
作らないといけませんね」

「そういえば 料理長は?」

「もちろん 一緒ですわ
もともと 旦那様と同じ騎士団でしたから
馬で移動されてましたね
ちょっと体力が持つか 不安ですが」

実は 料理長とマリアは親子です
料理長は騎士団に騎士として在籍しながら
料理が上手いと言うことで
うちの料理長になったのです
お父様の昔からの学友らしいのです
ですから 私からすると
おじ様みたいなものですわ

マリアのお母様も家に勤めていただいてます
ただ 領地の侍女頭をしていただいてます
留守を任せられるのが 
他にいらっしゃらなかったので
申し訳ないことに
 別々に暮らしていただいてるんです
でも 今回久しぶりに
 一緒に暮らせるみたいなので
私としては 少しほっとしてます


馬車が止まったようです

「マリア いきましょうか
体が固いですわね」

「そうですね
ほぐさないと 
あ  向こうで旦那様達がお待ちですよ」

「お疲れでしょうに」

二人で歩いていくと
「アンジェリカ」

「お父様
お疲れではありませんか?」

「年をとったぶん 少しきついかな」
「なにをいってる? 」
「父上は余り変化が無いです
最盛期は どれだけ強かったのですか
戦ってみたかったです」
「おや?
今でも 勝つ以外に 想像ができないがな
ハハハ」
「こいつに 勝つには後5年は早い 
ジアン様」
料理長のマルコおじ様

「父さん
ス―プ作るんじゃないの?」
マリアが話しかけると

「あ  そうだった 忘れてた」

「もう!母さんに言いつけるわよ」

「勘弁してくれ!」


「私も手伝いますわ」

「アンジェリカ
疲れてない?」

「ジアンお兄様
皆さんの方が騎乗なので疲れてると思うの
それなら私が手伝うのが筋でしょ?」

「そうだな
ジアン アンジェリカの好きなように
させてあげなさい」

「俺は そんな気遣いが出来る妹が自慢だよ
じゃあ 行っといで」

「では お手伝いしてきます
待っててくださいね」

マルコおじ様とマリア
私と 数人の使用人で ス―プを作った

みんなが 美味しそうに食べてくれて
少しは気が休まりましたわ





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