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昼食もすみ 準備の整ったところで
アンジェリカとリザが出発する
「では お父様 行ってまいりますね」
公爵にお辞儀をして
「お兄様 アンジェリカはしっかりと守りますわ」
「頼むよリザ
アンジェリカはリザの言うことをしっかり聞いて 言いつけをちゃんと守っておくれ……
行っておいで」
「お父様……」
リザが居るとはいえ 父の元を離れるのは
寂しくもあり不安もある
感情の入り混じった瞳で父を見ると
「大丈夫だよ お母様が守ってくださる」
可愛い娘をやさしく抱きしめる
父に抱きしめられて 安心したのか
「そうですわね 行ってまいります」
先程の瞳と違い 強い意志を秘めた瞳のアンジェリカになっていた
そこに
「アンジェリカ嬢
あちらでお会いできるのを楽しみにしております」
ラインハルトがアンジェリカの手の甲に
キスを落とす
頬を染めながらそれを受けるアンジェリカ
名残は惜しいが
二人が乗り込んだ馬車が動き出し
それに続いて使用人の乗り込んだ馬車2台
護衛の騎士団が出発した
マチルダもマリアとマルコを
見送る
「いつもあたしばっかり お留守番なんて」
「アハハハ マチルダすまないな
マチルダの代わりを早く育てておくれ
そうすれば 一緒に行けるよ」
「旦那様~そんな簡単には参りませんわ」
ヤレヤレというように 両手でジェスチャー
それを見て 見送りに来た城の全員の
使用人が アハハハと笑う
馬車が見えなくなるまで
皆で見送り
やがて見えなくなって
「さあ ラインハルト様
やりましょう」
「ええ 急がなければ」
二人で執務室に戻った
そこから二人は必要な所に
それぞれ手紙を書き 早馬で送った
公爵は一緒に領地に戻った盟友達に
今回のラインハルトとアンジェリカの
婚約について
王族の出方について その対応も
書き添え
自分も暫くサウル王国に旅立ち
その間 息子達に領地を任せるので 援助を頼むということをしたためた
ラインハルトは
大学の学長宛に
アンジェリカと婚約をしたことを知らせた
警備等 公爵令嬢よりも王族の扱いにしてほしいことなどを書いた
それぞれが 手紙を送ったところで
「ラインハルト様 少し馬を駆けませんか?」
「分かりました」
公爵がラインハルトを誘って
出かけた
行き先も告げずに走ると
小高い丘に着いた
「公爵ここは……」
「はい 我々一族の墓地です」
そう言って馬を降りた
ラインハルトも馬を降り
付き添ってきた騎士達に手綱を渡した
「眺めの良いところですね」
見回すと野生の花なのだろうが
周り一面に咲いていた
見れば 城も城下も見える
アンジェリカとリザが出発する
「では お父様 行ってまいりますね」
公爵にお辞儀をして
「お兄様 アンジェリカはしっかりと守りますわ」
「頼むよリザ
アンジェリカはリザの言うことをしっかり聞いて 言いつけをちゃんと守っておくれ……
行っておいで」
「お父様……」
リザが居るとはいえ 父の元を離れるのは
寂しくもあり不安もある
感情の入り混じった瞳で父を見ると
「大丈夫だよ お母様が守ってくださる」
可愛い娘をやさしく抱きしめる
父に抱きしめられて 安心したのか
「そうですわね 行ってまいります」
先程の瞳と違い 強い意志を秘めた瞳のアンジェリカになっていた
そこに
「アンジェリカ嬢
あちらでお会いできるのを楽しみにしております」
ラインハルトがアンジェリカの手の甲に
キスを落とす
頬を染めながらそれを受けるアンジェリカ
名残は惜しいが
二人が乗り込んだ馬車が動き出し
それに続いて使用人の乗り込んだ馬車2台
護衛の騎士団が出発した
マチルダもマリアとマルコを
見送る
「いつもあたしばっかり お留守番なんて」
「アハハハ マチルダすまないな
マチルダの代わりを早く育てておくれ
そうすれば 一緒に行けるよ」
「旦那様~そんな簡単には参りませんわ」
ヤレヤレというように 両手でジェスチャー
それを見て 見送りに来た城の全員の
使用人が アハハハと笑う
馬車が見えなくなるまで
皆で見送り
やがて見えなくなって
「さあ ラインハルト様
やりましょう」
「ええ 急がなければ」
二人で執務室に戻った
そこから二人は必要な所に
それぞれ手紙を書き 早馬で送った
公爵は一緒に領地に戻った盟友達に
今回のラインハルトとアンジェリカの
婚約について
王族の出方について その対応も
書き添え
自分も暫くサウル王国に旅立ち
その間 息子達に領地を任せるので 援助を頼むということをしたためた
ラインハルトは
大学の学長宛に
アンジェリカと婚約をしたことを知らせた
警備等 公爵令嬢よりも王族の扱いにしてほしいことなどを書いた
それぞれが 手紙を送ったところで
「ラインハルト様 少し馬を駆けませんか?」
「分かりました」
公爵がラインハルトを誘って
出かけた
行き先も告げずに走ると
小高い丘に着いた
「公爵ここは……」
「はい 我々一族の墓地です」
そう言って馬を降りた
ラインハルトも馬を降り
付き添ってきた騎士達に手綱を渡した
「眺めの良いところですね」
見回すと野生の花なのだろうが
周り一面に咲いていた
見れば 城も城下も見える
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