迷宮“トンネル”

裕雨(ゆう)

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トンネル

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 一番長いトンネルは端から端まで歩くと半日かかるらしい。
 試しに一度半日かけてトンネルを通り抜けて見ようと考えた。
 実際歩いて見ると、歩いても歩いてもやはりゴールは見えないし、何より少し薄暗い。
 時計を見ると9時間が経過していた。疲れてしまい動けなかったので、その場に座り込むとお弁当を食べ始めた。
 食べ終わるとまた歩き始めた。
 しかし、また5時間経ったが着く気配が無い。ここまで時間がかかるなんて聞いていない。
 そこで弁当を食べた後に自分が間違えて来た道を引き返していた事に気づいた。ということは、ここからゴールに進むよりスタート地点に戻る方が早いわけだ。
 もう疲れ果ててしまっていた自分に甘えこのまま進むことにした。
 5時間以上経過した。しかし何故かまだ到着ししていない。一体どうなっているんだ?と思いながら進んでいると何かを踏んづけた。最初はポイ捨てされたペットボトルを踏んでしまったのかと思ったが、よく見ると自分が持って来ていた弁当箱の蓋だった。そこで自分がまたしても方向を間違えたと思った。ここまで来たのならゴールに向う方が早い。そう思って更に奥へ進んだ。
 そして5時間後遂にゴールに到着したと思ったらそこはスタート地点だった。
 おかしいなと頭を傾げながらも、とりあえずトンネルを出れた事を喜んだ。しかし24時間さ迷った割には全く足が痛くなく、疲れてもいなかった。
 もう一度時計を確認すると、自分が初めてここに来た日付と時刻がピッタリ一致していることに気づいた。
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