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しおりを挟む確かに、こんな風に抱かれるのは、まあ、気持ちがいい。宣言通り、やさしくて、おまけに、触れられていて心地のいいしっとりした肌に、整った顔、ボクのことをよく見ているようで、目が合うと少し笑みを深くする。
「、……ん、……ぁ、っふ」
顔をまじまじと眺めていると、少したれ目なことに気が付いて、日本人好みの優し気なイケメンだなと改めて思う。こんな場所に住んでいて、なおかつ容姿がよくて、セックスもうまいと来たら、女が放っておかないだろうに、男が好きだなんて、難儀な奴だ。
「ユキ。なんか考え事?余裕が出てきたなら、指増やそうね」
「んぇ……、う?、あくっ」
……はら、きっつ。あ、むり、あ。
「ユキ、ユーキ。大丈夫。大分ほぐれてきたから」
「!、ううっ!……はっ、はう」
苦しいのを何とか我慢しようと、肩で呼吸して服の裾をきつくつかむ。涙がにじんで、ゆるく動かされると、先ほどの倍になった刺激が、体を支配する。
「っ、ぁあ。……はっ、!、はう、うぅ、せ、セージっ」
「ン。なあに。ユーキ」
くちゅくちゅと、中で指を動かされて、さっきの気持ちいいところをやさしくなでられる。加減してくれているのか、急に絶頂に押し上げられるようなものではなく、頭が少し痺れる、だけで、丁度がよく気持ちがいい。
……、なあに、って、あー。
ボク、セージのこと呼んだのか、このあって間もない男のことを、何の理由もなく。
自覚すると、さっき考えていたことが頭によぎる。こんな男に女だったら抱かれたいと思うのだろう、とか、かっこいいなとか、女がほっとかな
いだろうとか。
「どうしたの?お酒飲んどく?」
そういって、セージはボトルからとくとく酒を注いで、ボクの口元につける。ボクの了解もなく傾けるので、適当に嚥下して、ほんの少しだけ飲み込まずに、口の中に馴染ませる。
「せーじ」
再度、彼を呼んで、あっと口を開いて、少し舌を出す。そうすると、察しのいい、彼は身を乗り出して、ボクとキスをする。飲んだばかりの甘ったるいお酒が唾液に混じって、くるくる目が回って気持ちがいい。
「ン。」
「ん。はは……、は、ン」
頬に手を添えられて、親指で、緩く撫でられる。薄く目を開ければ、彼と目が合う。絡めるだけだった、舌をちゅう、っと軽く吸い上げる。そうすると、セージは少し困ったように眉間にしわを寄せて、キスをやめて離れていき、体勢を変える。
ボクの足を割り開いて、間に体を入れて、ボクの体を二つ折りにする。
今まで生きてきて、まさか自分が抱かれる側になるだなんて、想像もしていなかった。
「あはは、ユキ、あんまりあおらないで。歯止め、効かなくなるから」
「……」
後孔に、ぴったりとあてられたそれは、あつく熱を持っていて、少しだけ怖い。けれど、確かにボクは少し彼を煽った。それに、もう十分だろう。いい加減、酒のせいか眠たいような気がするし。
「……、いいよ」
思わず口にすると、セージは驚いたような顔をして、少し間違えてしまったなと思う。だって今の文脈では、歯止めなんか効かせなくていいって言ってしまっている、みたいだ。
……ボクは単に、挿れていいって、言いたかったっていうか。
「……だめ。優しくするから、君はいいこにしてて」
諭すように言われて、酒とは関係なく、自分の顔がカッと熱くなるのを感じた。
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