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「ト、トビ、アス様、今日の記念にわたくしがお召しになっているものを取り去ってもいいでしょうか。」

興奮なのか緊張なのかは分かりませんが、わたくしの声は上擦ってしまいました。旦那様はガウンを脱がせ易いよう気を使ってくれたようで、寝台の横に立ち上がりました。既に存在を主張されている旦那様も完全ではないようですが、立ち上がっています。

フレデリク様から、男性はおちんぽのことを愚息と呼ぶことがあるなんてことを教えていただきましたが、旦那様に限ってはそれは無理なサイズだそうです。巨根なので、立派な御子息だそうで…、フレデリク様はそれを受け入れるわたくしのメスの部分もお勤めを立派に果たしていると褒めて下さいました。

物知りなフレデリク様ですが、女性ではありませんのでこれは分からないでしょう。わたくしはお勤めをしているつもりはございません。旦那様の素敵なおちんぽを深く突き刺していただくことは悦びなのです。普通のご夫婦がどのように愛を交わすかは存じ上げませんが、わたくしにとって旦那様とのこの行為は愛を感じる最高の瞬間。ご褒美なのです。

それが、今夜からはお互いに素肌を重ねて感じあえるなんて…。考えただけで昇天してしまいそう。あ、いけませんね、子供たちを残して逝く訳にはいきません。
素敵な興奮の世界へ向かってイクだけにしないと。

薄手の黒いガウンを取り去ると、旦那様の素肌が晒されました。わたくしの髪色は茶金髪。旦那様が茂みと称した部分は今も引き続き刈り取られていますが、本来の姿ならば髪色よりも薄めなものがそこにあったはずです。対して、旦那様は髪色と同じ色の茂みをお持ちです。御子息と合わせて雄々しさを表現されていらっしゃいます。

この薄手のガウンはスティナが生まれた頃からお召しです。シャツにトラウザーズよりも、わたくしに対する潔癖症の壁がとても低くなった気が当時はいたしました。

そしてその頃から増していくものがありました。わたくしの密かな楽しみです。薄布が捲れたりはだけるたびにチラリチラリと見える旦那様の美しい肌が堪らないのです。完全に見えるよりいやらしいのではないでしょうか。見えないところを補う何かが働き興奮を誘うと思っておりました。

ですが、考えを改めなくてはなりません。全裸は別物です。黒衣を全て捨て去っても悪魔なのでしょう、わたくしは旦那様に魅了されてしまいました。

「トビ、トビ、アス様、訂正を許して下さいませ。お召し物を取り去るだけでなく、わたくしの舌を肌に這わせてもいいですか。無理でしたら気にせず無理とおっしゃって下さいまし。」
「大丈夫だ。むしろ、ラケルにならしてもらいたい。ラケルこそわたしを喜ばせる為に無理をしていないか。」
「いいえ、わたくしがしたいのです。」
「では、頼む。」
「ありがとうございます。では、まずはこのかわいい乳首から。」

旦那様の乳首はわたくしより少し色が薄めで、お体に似合わず小ぶりです。あちらと正反対。乳輪も乳首に見合った薄めの色で、とても可愛らしいです。口に含んだら甘さを感じるのでしょうか。

うん、甘くはないですね。でも、頭に甘い囁きが響きます。もっと、刺激的に。もっと、官能を引き出すようにと。

本能の指令に従い乳首に軽く歯を立て強めに引っ張ると、わたくしの背筋を貫くような重低音の呻き声が旦那様から発せられました。合間にしきりにラケル、ラケルと呼んで下さいます。なんて愛しい方なのでしょう。
愛しいのに、人って不思議、意地悪をしたくなってしまいます。もっと強く歯を立ててみましょう。

「うう、ん、あっ、ラケル、あっ、もっと、」
もっと、何でしょう、優しく、強く?
旦那様は喘ぐばかり、これではわたくしはどうすべきか分かりません。ひとまず、片方は口で、もう片方は指と爪を使っていじめてみましょう。

旦那様の喘ぎ声は更に重低音となりわたくしを襲います。まるで針を見たときのように、蜜が滴るのが分かりました。低く太い声なのに、細い針と同じ作用があるとは。わたくしがもっと可愛い乳首をいじめたら、蜜はもっと出てしまうのでしょうか。

「ううっ、もう、ラケルっ、あう、ダメだ、ラケル、出る!」
まあ、旦那様からはお乳は出ないのに、出るだなんて。快楽で理性がおかしなことになっているのかしら。折角ですもの、最終地点に到達するよう協力しなくては。
どうすればいいのか聞いたところで、旦那様からはまともな回答は得られそうにありません。わたくしが色々試すしかないでしょう。まずは、この小さいのに、しっかりしこった旦那様の乳首を挟む歯にもう少し力を込めてみました。

「ああ、う、っう、あっ、出る、」
だから旦那様からは出ません。

「ラケル、咥えてくれ。出る、ちんぽミルクが、お願いだ、口で、堪え性のない愚息を咥えて、可愛がってくれ!」
ふと御子息に目をやると、既に最大限に大きくなりテラテラと先端を光らせていました。全然愚息ではありません。旦那様だってまるで誇るように御子息を見せつけるために体を反らせています。

乳首同様、ミルクを出す先端にわたくしは舌先を数度ツンツンと当てました。
「ああ、ラケル、焦らさないで。もう、近いんだ。」
立派な御子息を咥えるのはとても大変です。でも、愛しくて可愛い旦那様が喜ぶと思うと何の苦もありません。たとえ喉の奥まで苦しくなろうと。

旦那様が何度か腰を振ると、特有のもわっとした青臭さがわたくしの鼻に抜けます。大切な子種が放出されたようです。何度か喉を鳴らしながら飲み込みましたが、少し口角から漏れてしまいました。それを旦那様が指でなぞります。
「その指を咥えてもいいでしょうか。」
「咥えたいの?」
「はい。おちんぽミルクを残すなんて出来ません。」
「じゃあ、咥えさせてあげる。僕のちんぽミルクの搾乳を手伝ってくれてありがとう。次はラケルの搾乳をしようか。」
フレデリク様は早々にわたくしの前で繕うのを止めましたが、旦那様も最近では性交中に僕と言うようになりました。素の旦那様になっているということです。今夜は本当の意味で。

指を舐め上げ、次におちんぽを清めます。旦那様は喉を鳴らして喜んで下さいました。

「さあ、次はラケルの番だ。僕に覆いかぶさるように四つん這いになって。」
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