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第1章
新しい居場所
しおりを挟む車に乗って30分
着いたところはオシャレなBARだった。
「ここが、純…さんが働いてるところ?」
「そうとも。オシャレだろ?」
「…。」
確かにおしゃれな感じもある。
そして純さんが扉を開いた。
「いらっしゃいま…
あ!社長!お疲れ様っす!」
扉の向こうには長身細身の銀色の髪をした男の人が立っていた。
お客さんとかは…いなさそうだな
「あれ?誰?」
「あ、は、じめまして。」
純さんの後に隠れてた私のほうに顔を、乗り出してきた。
「ははん。またハンターしてきたんですね。」
「ちげーよ。引き抜きだ。山田ちゃんがさ、コソコソしてたからNo.1だせってゆったらこの子でてきたの。」
「へぇ!山田さんの店舗で働いてたんだ」
コクリと私は頷いた。
「俺は、谷川 亮介っていーます!亮介ってよんでね!ここのアシスタントだよ!」
「ちがうちがう、雑用な!」
純さんはケタケタ笑って茶化していた。
「美百合です。」
「ドS感ある目付きをしてるね」
「は?!」
なにゆってんのこの人…
「そーだろ?お前ドMだからなぁ」
「ちょ!ドMではないっすよ社長!」
でも、純さんにいじられてちょっとうれしそう…
「ここでは雪子で働いてもらうから」
「雪子さんっすね!了解です!」
「よっし。美百合はこれからはここの二階にすんでもらう!」
「こ、ここの?」
「けっこー豪華なんだぞ?
おれこの前まで住んでたし」
純さん住んでたんだ
「まぁ、うちは住み込みの子いないし。美百合ちゃんだけになるけど、静かだから住みやすいと思うよ!」
「ありがとうございます」
私には贅沢かな
前に母と住んでたところも家賃払えなくてとっくに追い出されてるし。
純さんは、前の店の代表に聞いたのか、
私に何も質問してこなかった。
これくらいが丁度いい
これくらいの距離が。
「なになに~さわがしいねぇ」
私たちが話していると奥のカーテンから女の子がでてきた。
綺麗なワンピースを着た小柄な女の子。
年は一緒くらいかな
「おー!那月!新人だよ。」
那月と呼ばれる少女がこちらに歩いてくる。
「ふぅん。よろしくね。」
「よろしくお願いします」
「那月ちゃん!ツンツンしちゃだめだよ!」
「うるせぇ亮介!」
うわ…
「こいつらは仲良いだけだから、
あと、那月は極度の人見知りだからそこんとこよろしく!」
と、純さんが私の肩を持った。
「な、那月でいいから。」
「那月ちゃん」
「那月!」
「那月…」
というと少し微笑んで
那月はカーテンの奥へ帰っていった。
「はぁ~
那月ちゃんシャイっすねぇ~」
亮介がニヤニヤ笑っていた。
「ま、美百合の仕事内容は明日の開店前に教えるよ」
「はい」
また、客となんとかなりそうな店の雰囲気ではなさそうだし、
安心かな…
「そんじゃ、今日は二階でもう休もっか。」
そういわれ、私は二階に上がった。
豪華な部屋というよりは…
だだっ広いだけというか
ベット テーブル ソファ
の三点セットのみ。
なんだか寂しさが漂う感じ
純さんが前に住んでたんだよね?
ま、深いとこは気にしない
「ねむ…い」
今日ずっと気を張りっぱなしで疲れたのかな?
私はそのままベットに倒れ込んだ
「…」
また私は夢を見る
✱ ✱
「みーーーーゆーーーーりーーー」
なに
野太い男の声がする
「ん…」
「おきろ、朝だ。」
んー
純さん?!
「おっはよう…ございます。「 」
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