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エルジュ王国
漁村から王都へ
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「ミナさん、ユキさん、ウルちゃんもお疲れ様。ユキさんは縄を切ってあげて。ミナさんは怪我の手当てをお願いするよ。」
「「はい!」」
イクスさんは大きなゴーレムの手を作って男達を1人ずつ拘束していく。
「さて、君達は何処から来たんだい?」
「ゆうわけないだろ、くたばれ。」
「素直に喋るとは思ってないよ。少し訛りがあるね。この大陸の者ではなさそうだ。」
「……。」
「その目の色も独特だ。喋らなくても何処の者かは想像できる。ディルロード帝国かな?」
「……。」
[ディルロード帝国は南の大陸、サデーラ全土を支配する国家です。]
イクスさんって色んなことを知っているんだね。
「これ以上は時間の無駄だね。救助した人達を連れて安全な所に行かないと。」
「街道に戻りますか?」
「距離があり過ぎる。ここからなら漁村の方が近い。帝国の船がいるからこちらも安全ではないから注意しなければならないけどね。」
「それなら私が偵察してきます。」
「危険だ。…いや、様子を見てくるだけ、それならいいよ。」
「ありがとうございます。」
「なら私も!」
「ユキさん、私だけならスキルで偵察してこれます。」
「私はミナ様と参ります。私がお護りしますのでご安心を。」
「分かりました。宜しくお願いします。」
ここから漁村へは半日もかからない。
ウルちゃんに乗って移動すればすぐだろう。
漁村の近くまできて、ウルちゃんから降り、ハイドウォークで慎重に近づいていく。
高台から村を見下ろす。沖には大きな船が停泊している。あれが帝国の船…。
って…あの船動いてる。まだ全員戻ってない事は分かってる筈なのに、味方を置いていくの?
村の様子を注意深く観察する。
人の姿が見えない。まさか…!
急いで村に向かう。索敵をしてみたけど村には人の気配がない。
民家が10件も無いくらいの小さな村だ。周りを探索する。やっぱり誰もいない。
「ミナ様、人が倒れています。」
服装からしてこの村の人だ。
駆け寄ってみる。男の人だ。
地面には血が広がっていた。
僅かに咳をした。まだ生きてる!
「大丈夫ですか!?《ヒーリングライト》!」
傷は塞がったけど…。
「……アイツら…村の、みんな……を…」
「喋らないでください!」
医術のスキルがあるから分かる。
この人はもう助からない…。
「た…のむ……みんなを…」
そう言って彼は事切れた。
ーーーー
イクスさんに漁村の事を説明して、全員で向かう事になった。
船が出て行ったなら安全だろうという判断からだ。
到着から程なくしてエリーゼさんがやってきた。ミルドさんも来てくれているそうで、エリストから応援の冒険者がこちらまで来てくれるとのこと。
亡くなった男性を埋葬して、村の設備を使って滞在する事2日、応援の冒険者さん達が到着した。
彼らに救助した人達を任せて私達は街道にいるルーティアさん達と合流する。
ここからはミルドさんも一緒だ。
「ご苦労だったね。」
「いえ…。」
「なんだい、浮かない顔だね。」
「あまり役にたてなかったかなって。」
「そんな事ない。みんなよくやったよ。特別報酬を出してあげたいくらいさ。」
ルーティアさん達に励まされ、私達は王都への旅路を再開する。
亡くなった人の事を考えるとスッキリしないし、拉致された人達もいる。
どうしようもなかった事をいつまでも思っていても仕方ないのだけど…。
「失った命は戻らない。無くしたものを数えるより、残ったものを大切にするんだ。」
クロウさんはそう教えてくれた。
ーーーー
以降の道中は順調で、いくつもの町を通りながら無事王都に到着した。
王都ルブルスリウム。
人口約5万人が住んでいる巨大都市。農業、商業が盛んで人の出入りも激しい。
王城を中心に建物が整然と立ち並び、到着前に丘の上から見た景色にはただただ驚かされた。
観光で来たかったなぁ…。
「まずは中央ギルドへ行くよ。」
この都市にはギルドが5箇所もあり、中央部にあるのがこの国の統括ギルドでもあるとルーティアさんが教えてくれた。
馬車を止めてギルドに入る。
「ようやく来たか!到着が遅れていたから心配したぞ!」
そう言って出迎えてくれたのは白髪の老人。声がすごく大きい。
「グラマス、遅くなって申し訳ありません。ルーティア以下7名到着しました。」
「堅苦しい挨拶はよいぞ!ダキア、アリソン、ミルドレッド、クロウ、イクス、よくルーティアを支えてくれた!エリーゼもご苦労だった!お前さん達がミナとユキだな?」
「はい!ミナです。初めてまして!」
「ユキです。よろしくお願いします!」
「元気があって良い娘達だ!俺はレギウスという。旅の疲れもあるだろう。宿を手配してあるからそこで落ち着くといい!エリーゼ、案内を頼むぞ!」
「ありがとうございます。」
「夜に宿に行くからな。みんなで飯を食うぞ!」
元気で豪快なお爺さんだ。
エリーゼさんの案内で宿に向かうとそこは煉瓦造りの大きな建物だった。
部屋は4人部屋が2つ、2人部屋が1つとってあって、私はユキさんと同室だ。一部屋が穴熊亭の倍くらいあってゆったりしている。
きっと高いんだろうなぁ。
時間は夕方。夕食まではまだ時間がある。
これからの事を考えると色々考えてしまって会話が弾まない。
ルーティアさんも私達もどうなってしまうのか。夕食までの間同じ事をグルグル考えていた。
「「はい!」」
イクスさんは大きなゴーレムの手を作って男達を1人ずつ拘束していく。
「さて、君達は何処から来たんだい?」
「ゆうわけないだろ、くたばれ。」
「素直に喋るとは思ってないよ。少し訛りがあるね。この大陸の者ではなさそうだ。」
「……。」
「その目の色も独特だ。喋らなくても何処の者かは想像できる。ディルロード帝国かな?」
「……。」
[ディルロード帝国は南の大陸、サデーラ全土を支配する国家です。]
イクスさんって色んなことを知っているんだね。
「これ以上は時間の無駄だね。救助した人達を連れて安全な所に行かないと。」
「街道に戻りますか?」
「距離があり過ぎる。ここからなら漁村の方が近い。帝国の船がいるからこちらも安全ではないから注意しなければならないけどね。」
「それなら私が偵察してきます。」
「危険だ。…いや、様子を見てくるだけ、それならいいよ。」
「ありがとうございます。」
「なら私も!」
「ユキさん、私だけならスキルで偵察してこれます。」
「私はミナ様と参ります。私がお護りしますのでご安心を。」
「分かりました。宜しくお願いします。」
ここから漁村へは半日もかからない。
ウルちゃんに乗って移動すればすぐだろう。
漁村の近くまできて、ウルちゃんから降り、ハイドウォークで慎重に近づいていく。
高台から村を見下ろす。沖には大きな船が停泊している。あれが帝国の船…。
って…あの船動いてる。まだ全員戻ってない事は分かってる筈なのに、味方を置いていくの?
村の様子を注意深く観察する。
人の姿が見えない。まさか…!
急いで村に向かう。索敵をしてみたけど村には人の気配がない。
民家が10件も無いくらいの小さな村だ。周りを探索する。やっぱり誰もいない。
「ミナ様、人が倒れています。」
服装からしてこの村の人だ。
駆け寄ってみる。男の人だ。
地面には血が広がっていた。
僅かに咳をした。まだ生きてる!
「大丈夫ですか!?《ヒーリングライト》!」
傷は塞がったけど…。
「……アイツら…村の、みんな……を…」
「喋らないでください!」
医術のスキルがあるから分かる。
この人はもう助からない…。
「た…のむ……みんなを…」
そう言って彼は事切れた。
ーーーー
イクスさんに漁村の事を説明して、全員で向かう事になった。
船が出て行ったなら安全だろうという判断からだ。
到着から程なくしてエリーゼさんがやってきた。ミルドさんも来てくれているそうで、エリストから応援の冒険者がこちらまで来てくれるとのこと。
亡くなった男性を埋葬して、村の設備を使って滞在する事2日、応援の冒険者さん達が到着した。
彼らに救助した人達を任せて私達は街道にいるルーティアさん達と合流する。
ここからはミルドさんも一緒だ。
「ご苦労だったね。」
「いえ…。」
「なんだい、浮かない顔だね。」
「あまり役にたてなかったかなって。」
「そんな事ない。みんなよくやったよ。特別報酬を出してあげたいくらいさ。」
ルーティアさん達に励まされ、私達は王都への旅路を再開する。
亡くなった人の事を考えるとスッキリしないし、拉致された人達もいる。
どうしようもなかった事をいつまでも思っていても仕方ないのだけど…。
「失った命は戻らない。無くしたものを数えるより、残ったものを大切にするんだ。」
クロウさんはそう教えてくれた。
ーーーー
以降の道中は順調で、いくつもの町を通りながら無事王都に到着した。
王都ルブルスリウム。
人口約5万人が住んでいる巨大都市。農業、商業が盛んで人の出入りも激しい。
王城を中心に建物が整然と立ち並び、到着前に丘の上から見た景色にはただただ驚かされた。
観光で来たかったなぁ…。
「まずは中央ギルドへ行くよ。」
この都市にはギルドが5箇所もあり、中央部にあるのがこの国の統括ギルドでもあるとルーティアさんが教えてくれた。
馬車を止めてギルドに入る。
「ようやく来たか!到着が遅れていたから心配したぞ!」
そう言って出迎えてくれたのは白髪の老人。声がすごく大きい。
「グラマス、遅くなって申し訳ありません。ルーティア以下7名到着しました。」
「堅苦しい挨拶はよいぞ!ダキア、アリソン、ミルドレッド、クロウ、イクス、よくルーティアを支えてくれた!エリーゼもご苦労だった!お前さん達がミナとユキだな?」
「はい!ミナです。初めてまして!」
「ユキです。よろしくお願いします!」
「元気があって良い娘達だ!俺はレギウスという。旅の疲れもあるだろう。宿を手配してあるからそこで落ち着くといい!エリーゼ、案内を頼むぞ!」
「ありがとうございます。」
「夜に宿に行くからな。みんなで飯を食うぞ!」
元気で豪快なお爺さんだ。
エリーゼさんの案内で宿に向かうとそこは煉瓦造りの大きな建物だった。
部屋は4人部屋が2つ、2人部屋が1つとってあって、私はユキさんと同室だ。一部屋が穴熊亭の倍くらいあってゆったりしている。
きっと高いんだろうなぁ。
時間は夕方。夕食まではまだ時間がある。
これからの事を考えると色々考えてしまって会話が弾まない。
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