転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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リアード王国

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次の日は商人さん達を沢山連れて町の中を視察。
足りないものもあったり、色々手を加えないといけないところもあるけど、その辺りは商人さん達で対応できるそうなのでお任せした。
それからスラムの人達の入植。これについても商会から手伝いを出してくれたり、竜達の支援もあって順調に進んでいる。
それから作物の生育が異常だという事に気付いた。収穫した次の日にはもう実っているのだ。

「魔力を注ぎすぎたわね…。」
「リリエンタも難民の村も同じ量を注いでますよね。」
「まあ、あって困るものじゃないし大丈夫よ!」

収穫した小麦等の作物を商人に見せたら驚かれた。

「これは…!どうやってこの作物を育てたのですか!?」
「え、いや…それは秘密というか…。」
「これはとんでもない品質ですよ!市場に出したら10倍、いや20倍の額で取引されるでしょう!」
「そ、そうなんだ…。暫くは採れるみたいだからこれで上手く商売をしてもらえないかしら?」
「取り分はおいくらで?」
「その利益で税金を支払って、あとの半分を町の運営に充ててくれれば残りはあなたの取り分でいいわよ。」
「あと、移民して来た人達の作物になるのでその人達からの買い付けになりますから間違えないでください。」
「分かりました。しかし本当にそれでいいのですか?証文を作成してもよろしいですか?」
「いいわよ。ただし、この町に不利益になる様な事をしたらクビだから。」
「分かっていますとも!」

証文を直ぐに作って持ってきたのでリオさんがサインする。

「私達はこの町の発展とリリエンタとの友好回復にしか興味はないから。あなた達が私達の味方である内は何も言わないわ。」
「末永く宜しくお願い致します。」

商人さんは嬉しそうに引き上げていく。
彼らが経済を回してくれればこの町も活性化するだろう。あとは暫く様子見をしようと思う。

「あの、このエリアは税を納める必要は無いと陛下から言われていますが。」
「いいえ。あの貴族達を見返すためにしっかり払わせてもらうわ。でも民からは取らない様にして頂戴。」

リオさんはメリッサさんに納税の指示を出している。

それから神国で内務に従事していた竜を何体か呼び寄せておいた。町の方針についてはオル君を通して説明してある。メリッサさんの助けになるだろう。
あと念の為メリッサさんには《ビジョン》の腕輪を作って渡しておく。

「困ったことがあったらいつでも連絡してください。」
「分かりました。」

ここで出来ることはほとんど無くなったので、ウェアリスに報告に戻る事にした。

「これで嬢ちゃん達ともお別れか。」
「色々お世話になりました。」
「いやいや!俺の方こそ楽しかったよ。」
「評価は高く付けておいてあげるわ。」
「嬉しいねぇ。個人的にご褒美を頂けるともっと嬉しいんだけど。この後一緒に飯でもどう?」
「調子に乗らない。」
「冗談だよ冗談。」

ラフィミアさんに報告して、リリエンタとリアードの交渉の時にまた同席する事になっていると話しておいた。

「ありがとうございました。私達の領地を護っていただいて、その上リアードの平定までやってくださるなんて。」

思えばメチャクチャな事をして来たけどリアード国を元の状態に戻す事ができて、リリエンタの復興も手伝う事が出来た。報酬に土地をもらってしまったので暫くはその町の様子を見ながらになるけど、これで今度こそ自由にできるかな。

「マゼンタは暫くここに置いておこう。ラフィミア嬢をしっかり守護せよ。」
「はい!」

オル君に言われて背筋を伸ばして返事をするマゼンタさん。

私達は転移でルブルスリウムに移動した。
まずは中央ギルドへ。レギウスさんに会ってリアード王国の件が解決した事を話しておく。

「本当にご苦労だった!今回はギルドの依頼では無いが特別褒賞を出そうではないか!」
「いえいえ、元はと言えば私の所為なので…。」

そう、お城を壊したりディルーン侯爵を処刑したりしなければ…。
いや、ディルーン侯爵はエルジュが不利になる事をしていたのだし、それは関係ないのかな。

「お前達、昇格せんか?」
「いきなりね。」
「国を救える冒険者をCやDランクにはしておけんよ。まずは全員一律でBに昇格せんか?」
「試験も無しでいいんですか?」
「うむ。」
「それなら昇格させてもらいましょう。」
「では冒険者証を預かろう。」

全員冒険者証をレギウスさんに預けた。
レギウスさんはギルドの職員を呼んでそれを預ける。

「それからアルヴィオン神国から使者が来ていたぞ。国王がミナに会いたいと言っているそうだ。」
「分かりました。使者の方はまだ滞在されているんでしょうか?」
「以前ルーティア達が来た時に滞在していた宿屋におる筈だ。」
「後で会いに行ってきます。」

オル君の眷属を大量動員しているのだから近い内に接触があると思っていたけど、もう来ちゃったんだね。

「使者ではなく自分が来れば良いのだ。」

オル君それは無茶だよ。国のトップはそう簡単に出歩いたりしないんだから。

「神国の戦力を勝手に使っちゃったからね。怒られちゃうかな…?」
「そのような事はありません。そもそも我らは神国の戦力ではありません。」

まあそれでも説明は必要だよね。対外的には神国の竜って認識されているのだから、下手したら外交問題になっちゃう。

「何か文句を言われたらオルにガツンと言って貰えば済むだけよ。」

いやいやリオさん、悪いのは私の方だから。

話をしていたら冒険者証が完成したらしく持ってきてくれた。Bランクの冒険者証、白金のプレートを全員受け取る。

「これで今日からBランク冒険者だ。これからもよろしく頼むぞ。」
「はい!」

レギウスさんにお礼を言ってギルドを後にする。ここからそんなに遠く無いので歩いて宿に向かう事にした。

煉瓦造りの大きな宿屋、初めて来た時は王様との謁見だったから緊張したなぁ。
今回も神国の使いの人に会いに来たのだから少し緊張しているけど。
宿屋の人に使者の方に取り次ぎをお願いして待っていると、大慌てで人がやって来た。

「お、お待たせしました!私、アルヴィオン神国のクラースと申します!」

私達を見るなり駆け寄ってきて深々と頭を下げて来る青年、身長が高くて細身、ライトブラウンのやや長めの髪が揺れている。

「初めまして。ミナと申します。」
「ユキです。」
「リオよ。」
「ソラ。」

「ご丁寧にありがとうございます。早速ですが本題に、皆様をアルヴィオン神国にお招きしたいのです。」
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