転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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竜人族の島

達成と訓練

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レクタールさんやその関係者を捕らえる事に成功し、サデーラ大陸に残っていたアフターギフト因子も全て排除する事ができた。

気になるのはレクタールさんに天啓を与えた神様。リヴェルティア様だったのではないかと勘繰ってしまう。

以前アフターギフトについてアウレリア様に聞いた時、『この世界の理から外れた力』と言っていた。リヴェルティア様はこの世界の神様なのだからそんな力を持っているのはおかしいか…。

本人に聞ければ一番いいんだけど。

ヴェルトラオム様が戻ったら聞いてみようかな。

私達はスブリーメースに戻って依頼の達成報告をする。

現場指揮官のサトルさんから証明書も持ってきた。

「まさか、本当に1日で解決してしまったのか…?」
「はい。もうアフターギフトはありません。これ以上混乱も起きないと思います。」

報告書を読むラッドさん。その手は震えていてすごい汗だ。

体調悪いのかな?

「これが全て事実…勲章ものじゃないか…。」
「勲章に興味はありません。」
「では何故帝国で冒険者の仕事を…?」
「近々指名依頼をされる事になっていて、それを受けるのに高いランクが必要だと言われたので。」

あまり詳しく話すのは良くないかも知れないので簡単に事情を説明しておいた。

「なるほどな…。いや、これ程の実力だとは思わなかった。あの軍団長の言った通り、君達は最高の冒険者だ。」

頭を叩きながら笑っているラッドさん。

「ハゲドラム……。」

その様子を見て呟くソラちゃん。
オレアス王太子の時といい、ソラちゃんは時折失礼な事を言うよね。

「はっはっはっ!お嬢ちゃん上手いことを言うな!」
「いい音がする。」

笑いながら頭を叩いて見せるラッドさん。陽気な人で良かったよ。

「とりあえず君達のランクは全て最大値だからどんな依頼でも請ける事ができる。指名依頼が来たらどこに連絡すればいい?」
「指名依頼の相手から直接連絡が来ますので大丈夫です。」
「了解だ。今回の報酬を受け取ってくれ。」

ラッドさんがカウンターの下からいくつも袋を取り出して置いていく。

一人当たり2百万レクス入っていた。

「ありがとうございます!」
「いや、礼を言うのはこちらの方だよ。あんな依頼、ココの冒険者では到底無理だ。」

そんな事を大声で言って大丈夫?
周りの冒険者達が鋭い目つきでこちらを見ている。

うわぁ…気不味い…。

「何だったら少し指導してやってもらえないか?」
「いやいや…そんな指導なんて…」

近くの椅子に座っていた冒険者の数人が立ち上がってこちらに来る。

「ラッドがそう言うなら間違いなく俺達より格上だろう。だが、舐められたままじゃあ俺達の気が済まねえ。一つご指導とやらを受けてやるぜ。」

髭もじゃの大男が言う。

「よかろう。少し相手をしてやろう。授業料はその髭だ。全部あのオッサンに寄付しろ。」

ソラちゃんは一番に反応する。
ラッドさんはお髭をもらっても嬉しくないと思うよ。

「面白そうだな、俺もやるぞ!」
「俺もやるよ!」

マサキさんとテュケ君も乗ってしまった。

訓練場にみんなで移動する。

「どうせ結果は目に見えてるけど、どうする?」
「一応見にいきましょう。やり過ぎた時の救護として。」
「あーそれなら必要ね。」

ユキさんの提案にリオさんも納得して訓練場に向かう。

「魔法なしなら私達でも訓練になるかもしれないわ。」
「それもここでやる必要ないだろう。ミナのダンジョンの方が質の良い訓練ができる。」
「それもそうね。」

ネネさんとハナちゃんも話をしながら歩いていく。

「あの3人は技術指導はできないだろうから俺がフォローしますかね。」

ウェスターさんはそう言ってみんなの後をついて行った。

「私達はここで待ってますね。」
「喉渇いた。」
「何か飲み物を買って来るよ。」

ユイさん達はホールで待っているそう。

私は訓練場に移動して遠巻きに様子を見ながら《ビジョン》でレア皇女と話をする。

『そうですか、もう冒険者のランクを…』
「なのでいつでも指名してくださいね。」
『はい!』

レア皇女も予定通りエジダイハンへの特使に志願しているそうで、このまま任命を受けられるそう。
あとは派遣隊の編成らしいけど、帝国の組織自体が刷新された事により難航しているらしい。

『それぞれ思惑がありますからね。私を暗殺する準備をしているのでしょう。』

レア皇女は他人事の様に言っている。それが事実だとしたら全然良くない。
私達を護衛として指名依頼する事すら妨害されそうだ。

皇帝陛下に直訴してしまおうか。
陛下がレア皇女の味方なら私達を護衛に付けられるよう取り計らってくれるだろう。

訓練場ではソラちゃんが素手で10人の冒険者を蹴散らしている。
ソラちゃんって格闘技能もってるんだね。

…力尽くでねじ伏せているだけに見えるけど、武器を持った屈強な男の人相手に全く気後れしていない。というか、あの人達の持っている武器、練習用じゃないよね。

今度は足を掴んで振り回してるし…。

全員倒れて動かなくなった所にリオさんが回復魔法をかけて起こし、今度はマサキさんが出てきて木剣でバシバシ叩いている。

うわぁ…痛そう…。

『ミナさん?』
「ああ、ごめんなさい。派遣隊についてですけど、こちらでも陛下に話をしてみようと思います。」
『ありがとうございます。くれぐれも無理しないようにお気をつけ下さい。』
「はい。お気遣いありがとうございます。では。」

《ビジョン》を終了する。

訓練場はテュケ君が10人の冒険者相手に大立ち回りを演じていた。

うん、テュケ君も強くなったね。

倒れた人達をネネさんが回復している。「もうやめて」とか言ってない?

今度はユキさんが装備なしで出てきた。
相手がユキさんだと分かると元気になる冒険者達。

飛び掛かって行っては跳ね返されて地面に転がされている。

ユキさんの動きは格闘術のものだね。キレのあるいい動きをしている。

「ミナもやりなよ。初めにナメられたのはあなたなんだから。」

リオさんが声を掛けてくる。、

「ナメられるって…私はいいですよ。もう皆さんお疲れの様ですし。」
「いや、是非ご教授願おうか。」

フラフラと立ち上がり言ってきたのは初めに話しかけてきた髭もじゃのおじさんだ。

「分かりました。じゃあ少しだけ…」

「そこ、隙が大きいです。」
「今のは全然駄ダメです。もっと鋭く。」
「数的有利を有効に使わないと。」
「攻撃が短調です。魔物ならいいけど対人では返り討ちですよ。」

倒しては回復魔法を掛けて起こし、その都度今の攻防に対しての評価と指導をしていく。

「も、もう結構……」
「ダメですよ、こんな事でへばっていたら自分の命を守れませんよ。」

思った以上にレベルが低いね。もう少し訓練しようね。

「鬼。」
「鬼ね。」

ソラちゃんリオさん何か言った?
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