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特別編3:異世界
豪邸
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このお屋敷は誰の家だろう?
狭い林道の様な道しかない山奥にある豪邸。門は立派で外国の家みたいだ。
「もともと何処かの企業が保養所だったか研修所として作ったらしいんだけど、それを個人が買い取ってリフォームしたらしいのよ」
「誰のお宅なんですか?」
聞き返すと満面の笑みを返してくる美咲お姉さん。
「買っちゃった」
「買ったんですか!?」
「うん。安かったんだよ。条件付きだけど」
条件…?
「中で説明するよ。さあ入って」
矢島さんが門の前に立つと扉が自動で開いていく。
敷地の中に入って綺麗に舗装された道を歩いて屋敷に向かう。
建物までは50メートルくらい。左手には花壇があるけど、もうすぐ冬なので咲いている花は少ない。
「元々はバスが停まるくらいの大きな駐車場だったんだけど、前の持ち主が庭に変えたんだって」
美咲お姉さんが説明してくれる。
建物の入り口は家の玄関というには少し広過ぎるかな。結構な人数で利用できそうな建物だ。
って、まさかその為にここを買ったの?
「そう!ここなら美奈ちゃんのお友達が沢山来ても泊まれるでしょ?」
「美咲お姉さん…ありがとうございます」
「いいのいいの!それで、その条件なんだけどね…」
美咲お姉さんが話そうとした時、奥の方から知らないおじさんが現れた。
「湊川さん矢島さんいらっしゃい。そちらの方達が例の?」
「はい。ええと、こちらはここの管理をしてくれている奥田さん」
「奥田哲男です。宜しくお願いします」
そう言って深々と頭を下げる奥田さん。条件って管理人が付いてくるとか?
「ミナと言います」
「みな、さん?宜しくお願いします」
名前だけ名乗るのは変だったかな?
でも佐伯美奈とは名乗り辛いしミナ・アドラステアなんて恥ずかしくて名乗りたくない。
「メイファさんとスイさんがもうじきお戻りになりますよ」
「お2人も来てるんですか?」
「はい。管理の手伝いをして下さっています」
そういえばメイファさん達って人としての職業はあるのかな?
「戻りました」
2人は玄関にやって来ていた。
「ミナ様、ご無事で何よりです」
「ご心配お掛けしました」
美咲お姉さんが教えてくれたけど、メイファさんとスイさんは国内を転々としているので住む家を持たないそうで、それだと何かと不便だろうと言う事でここに住んでみてはと提案したそう。
「何もせずに住まわせてもらうのは申し訳ないので私達のやれる事は手伝わせてもらっています」
そうだったんだね。
「メイファさん達にここに来てもらったのはもう一つ理由があって。それがさっき言った条件と関係があるんだよ」
メイファさん達を呼んだって事は何かトラブルがあるんだね。
奥田さんに案内してもらい建物の中へ。
中は民家というより旅館みたいな感じだ。
「ここはね、温泉もあるんだよ」
ますます旅館みたいだね。
通されたのは応接室…会議室かな?
机が四角に並べられていて周りに椅子。
きっと会社が所有していた時の名残りなんだと思う。
みんなで座って話を聞く事に。
「あーその前に…川本さん、杉浦さん、こっちの話を優先してもらっちゃったんだけど良かったですか?」
「ええ勿論」「私達の用事は湊川さんの後でいいですよ」
「ありがとうございます」
「では」と美咲お姉さんが話を始める。
まずこの施設を前に所有していた人の話。
その人は奥田さんのお兄さんで、この施設を改造して旅館を経営しようとしていたらしい。
奥田さんも旅館で働く予定で、改装が済むまでの間、住み込みで管理をしていたそう。
「私には妻と娘がおりまして…家族でここに住んでいたのです」
『いた』という事は今は一緒に住んでいない…?
「ある日いつもの様に敷地内の手入れをしていた時です。6歳の娘が森で遊んでくると言って出かけて戻らなかったのです」
「遭難ですか?」
「ここの山、実はそんなに深くないんですよ。1方向に歩き続ければ1時間も掛からずに道路に出ます」
迷子になって帰れなくなった可能性が高いと思って、近くに住む人達に助けを借りて森の中を探す事に。
それでも見つける事は出来ず、警察に連絡。かなりの人を動員して捜索をしたのだけど1週間経っても見つけられなかったらしい。
「これは誘拐かも知れないという事で捜査が始まったのですが手掛かりは何も見つける事が出来ませんでした」
奥さんは『森にいるかも知れない』と言って毎日捜して歩いていたそう。
「それで今度は妻も…」
「いなくなってしまったんですね…」
「はい」
「奥さんと娘さんの写真はありますか?あとフルネームを教えて下さい」
「あなた方はやはり…」
ん?何かマズい事を言っちゃったかな?
「奥田さん、みなちゃんは霊能力者とかそういう類じゃありません」
「そうですか。ではこちらを」
矢島さんが説明すると奥田さんはポケットから写真を取り出して私の所に持って来てくれた。
「娘の名前は恵美梨、妻は律子です」
名前と顔の両方で調べよう。
オーバーブーストを掛けて《鑑定》を実行。アウラさんにサポートしてもらって広範囲を探してもらう。
[該当なし。肉体の断片も存在しません。地球にいない可能性が有ります]
断片って遺体の事かな…?
「居ませんね…」
「やっぱり。メイファさんも同じ結果だったんだよ」
メイファさんも人の波長を元に探せるらしいけど、見つける事が出来なかったそう。
「ここの森でイントルーダーを一体討伐していますが関連性は無さそうでした」
討伐したのは数年前の事らしい。恵美梨ちゃんとお母さんが居なくなったのは2ヶ月前らしいけど…。
「2人が行方不明なった事で旅館の話もやめてしまったそうなの。それで、2人を探すのを手伝う事を条件に格安で買い取ったの」
「そうでしたか」
「何でもいいんです。律子と恵美梨がどうなったのかを知りたいんです…」
奥田さんは2人が既に亡くなっていると思っているのかも知れない。
アウラさん、2人の所持していたものとかで調べられないかな?
[やってみます。オーバーブーストをお願いします]
うん。お願い!
[……森の中で痕跡を発見しました]
おお!早速行ってみよう!
狭い林道の様な道しかない山奥にある豪邸。門は立派で外国の家みたいだ。
「もともと何処かの企業が保養所だったか研修所として作ったらしいんだけど、それを個人が買い取ってリフォームしたらしいのよ」
「誰のお宅なんですか?」
聞き返すと満面の笑みを返してくる美咲お姉さん。
「買っちゃった」
「買ったんですか!?」
「うん。安かったんだよ。条件付きだけど」
条件…?
「中で説明するよ。さあ入って」
矢島さんが門の前に立つと扉が自動で開いていく。
敷地の中に入って綺麗に舗装された道を歩いて屋敷に向かう。
建物までは50メートルくらい。左手には花壇があるけど、もうすぐ冬なので咲いている花は少ない。
「元々はバスが停まるくらいの大きな駐車場だったんだけど、前の持ち主が庭に変えたんだって」
美咲お姉さんが説明してくれる。
建物の入り口は家の玄関というには少し広過ぎるかな。結構な人数で利用できそうな建物だ。
って、まさかその為にここを買ったの?
「そう!ここなら美奈ちゃんのお友達が沢山来ても泊まれるでしょ?」
「美咲お姉さん…ありがとうございます」
「いいのいいの!それで、その条件なんだけどね…」
美咲お姉さんが話そうとした時、奥の方から知らないおじさんが現れた。
「湊川さん矢島さんいらっしゃい。そちらの方達が例の?」
「はい。ええと、こちらはここの管理をしてくれている奥田さん」
「奥田哲男です。宜しくお願いします」
そう言って深々と頭を下げる奥田さん。条件って管理人が付いてくるとか?
「ミナと言います」
「みな、さん?宜しくお願いします」
名前だけ名乗るのは変だったかな?
でも佐伯美奈とは名乗り辛いしミナ・アドラステアなんて恥ずかしくて名乗りたくない。
「メイファさんとスイさんがもうじきお戻りになりますよ」
「お2人も来てるんですか?」
「はい。管理の手伝いをして下さっています」
そういえばメイファさん達って人としての職業はあるのかな?
「戻りました」
2人は玄関にやって来ていた。
「ミナ様、ご無事で何よりです」
「ご心配お掛けしました」
美咲お姉さんが教えてくれたけど、メイファさんとスイさんは国内を転々としているので住む家を持たないそうで、それだと何かと不便だろうと言う事でここに住んでみてはと提案したそう。
「何もせずに住まわせてもらうのは申し訳ないので私達のやれる事は手伝わせてもらっています」
そうだったんだね。
「メイファさん達にここに来てもらったのはもう一つ理由があって。それがさっき言った条件と関係があるんだよ」
メイファさん達を呼んだって事は何かトラブルがあるんだね。
奥田さんに案内してもらい建物の中へ。
中は民家というより旅館みたいな感じだ。
「ここはね、温泉もあるんだよ」
ますます旅館みたいだね。
通されたのは応接室…会議室かな?
机が四角に並べられていて周りに椅子。
きっと会社が所有していた時の名残りなんだと思う。
みんなで座って話を聞く事に。
「あーその前に…川本さん、杉浦さん、こっちの話を優先してもらっちゃったんだけど良かったですか?」
「ええ勿論」「私達の用事は湊川さんの後でいいですよ」
「ありがとうございます」
「では」と美咲お姉さんが話を始める。
まずこの施設を前に所有していた人の話。
その人は奥田さんのお兄さんで、この施設を改造して旅館を経営しようとしていたらしい。
奥田さんも旅館で働く予定で、改装が済むまでの間、住み込みで管理をしていたそう。
「私には妻と娘がおりまして…家族でここに住んでいたのです」
『いた』という事は今は一緒に住んでいない…?
「ある日いつもの様に敷地内の手入れをしていた時です。6歳の娘が森で遊んでくると言って出かけて戻らなかったのです」
「遭難ですか?」
「ここの山、実はそんなに深くないんですよ。1方向に歩き続ければ1時間も掛からずに道路に出ます」
迷子になって帰れなくなった可能性が高いと思って、近くに住む人達に助けを借りて森の中を探す事に。
それでも見つける事は出来ず、警察に連絡。かなりの人を動員して捜索をしたのだけど1週間経っても見つけられなかったらしい。
「これは誘拐かも知れないという事で捜査が始まったのですが手掛かりは何も見つける事が出来ませんでした」
奥さんは『森にいるかも知れない』と言って毎日捜して歩いていたそう。
「それで今度は妻も…」
「いなくなってしまったんですね…」
「はい」
「奥さんと娘さんの写真はありますか?あとフルネームを教えて下さい」
「あなた方はやはり…」
ん?何かマズい事を言っちゃったかな?
「奥田さん、みなちゃんは霊能力者とかそういう類じゃありません」
「そうですか。ではこちらを」
矢島さんが説明すると奥田さんはポケットから写真を取り出して私の所に持って来てくれた。
「娘の名前は恵美梨、妻は律子です」
名前と顔の両方で調べよう。
オーバーブーストを掛けて《鑑定》を実行。アウラさんにサポートしてもらって広範囲を探してもらう。
[該当なし。肉体の断片も存在しません。地球にいない可能性が有ります]
断片って遺体の事かな…?
「居ませんね…」
「やっぱり。メイファさんも同じ結果だったんだよ」
メイファさんも人の波長を元に探せるらしいけど、見つける事が出来なかったそう。
「ここの森でイントルーダーを一体討伐していますが関連性は無さそうでした」
討伐したのは数年前の事らしい。恵美梨ちゃんとお母さんが居なくなったのは2ヶ月前らしいけど…。
「2人が行方不明なった事で旅館の話もやめてしまったそうなの。それで、2人を探すのを手伝う事を条件に格安で買い取ったの」
「そうでしたか」
「何でもいいんです。律子と恵美梨がどうなったのかを知りたいんです…」
奥田さんは2人が既に亡くなっていると思っているのかも知れない。
アウラさん、2人の所持していたものとかで調べられないかな?
[やってみます。オーバーブーストをお願いします]
うん。お願い!
[……森の中で痕跡を発見しました]
おお!早速行ってみよう!
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