転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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特別編3:異世界

続々・恋話

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訓練も一通り終わってお昼ご飯を食べにいく事に。
訓練に付き合ってくれたミルドさんも加えてかなりの人数だ。

お昼は穴熊亭に行く事になってみんなで行ってみたら丁度忙しくなる前で席が空いていた。

「いらっしゃい!今日は大勢連れて来たね!」

中に入ると奥さんが笑顔で出迎えてくれる。

「こんにちは!大丈夫ですか?」
「いいよ!空いてる席に座っておくれ!」

みんなで奥の方の席に詰めて座る。

「ミナさんお久しぶりっす」
「お久しぶりです」

ティターニアのマナさんが注文を取りに来てくれたのでそれぞれで注文をする。
マナさんは手慣れた感じで木札を取って注文を確認して厨房に小走りで戻って行った。

ラナさんは厨房でおじさんに調理を教わっている所らしい。

2人とも元気そうで良かったよ。

シチューやステーキを食べながらここでの思い出を話す。
あの頃からみんなに支えてもらってたから頑張って来れたんだよね。

穴熊亭のシチューは今でも大好きで、定期的に食べたくなっちゃう。

「今はキノコの人が領主様なんだよね」
「あの時は兄が迷惑を掛けてしまったね。すまなかった」

ふと呟いた私に謝ってくるミルドさん。

「あ、いえいえ!もう気にしてませんから!」
「何の話?」

ほのかさんに聞かれて、あの時の事を思い出しながら話した。

「そんな事があったんだね」
「ビックリしました。絶対揶揄われてると思いました」
「兄は本気だったみたいだよ」

えぇ…。

「ミナはあの頃からモテたねぇ。クロウには攫われるし」
「あれは私の特性が目当てだったじゃないですか」

ルーティアさん、わざと言ってますよね?

「ミナさんはカワイイですからね」
「ユキさんは美人さんだからもっと色んな人に声を掛けられたんじゃない?」
「そんな事ないです。私はあまり男の人と仲良くする気にはならないので」

こっちに来たばかりの頃の事がね…。

「ミナもユキも狙っていた男は結構いたんだよ」

ルーティアさんはそう言っているけど覚えがないなぁ。違う意味の狙われるなら結構心当たりがあるんだけど。

「まあ、そう言う事だからテュケはしっかりミナを護るんだぞ」
「お、おう!」

テュケ君はすごく無理をして私についてきてくれていた。申し訳ないと思ったし心強くて嬉しかった事も沢山あった。だからこの子には幸せになってもらいたいんだよ。

「気にすんなよ」

テュケ君はそっぽを向いて一言。
《伝心》で心を読んだのかな。アニエスさん達はテュケ君の言った事が理解できていない。

「テュケとミナは眷属で互いの心が分かる」

ソラちゃんが説明していた。

「えーじゃあテュケ君の思ってる事ミナちゃんは分かるんじゃないの?」

ほのかさんが聞いてくる。

「私はテュケ君の心を読まない様にしてるんですよ。てかテュケ君も私の心を読まないって言ってなかった?」
「…そ、そうだっけ?」

あ、トボけた。

「テュケ君に心を読まれてるんならミナさんも読み返せばいいんじゃないですかね?」

レフィさんがニヤついてそう言ってきた。いつもの笑顔じゃないのは何で?

でもそうだよね。私もテュケ君の心を読んでもいいよね。

という訳で《伝心》で読んじゃえ。

…………。

え、あ…え?そ、そうだったの…!?

ええと…その……

テュケ君の心の中は私に対しての好きで一杯だった。
それは兄とか弟とかじゃなくて、一人の女の子としてのもの。

や、見なかった事にしよう…。

「ミナさん顔が真っ赤です」
「とうとう気付いてしまったか」

ユキさんは心配そうに、ソラちゃんはニヤニヤしながら言っている。

ダメだー…顔に出ちゃってるー。

テュケ君は真っ直ぐ私の方を見てるけど、直視できない。

恥ずかしくて死にそう。

「テュケ、良かったじゃないか。想いが伝わったみたいだぞ」
「お、俺は別に…」

ハナちゃんに言われて照れるテュケ君。

「どんな感じだったの?」
「アンネさん、それは聞いてはいけません」

アニエスさんがアンネさんを止めていら。

「あらあら、若いっていいわね」
「今の俺達も充分若いんだけどな」

マユミさんとコウさんも笑いながら話していた。

うぅ…どうしたらいいんだろう…。

「さて、飯も食ったし俺はダンジョンに行ってくる!」
「私達は買い物ね」

マサキさんとネネさんは席を立つ。ハナちゃんもそれに続いた。

「まあ、頑張れ」
「ななな何を…?」

ハナちゃんに耳元で囁かれて動揺してしまう。

「さて、午後からはスライム退治に行くんだろ?私はミルドと用事があるからついて行ってやれないが夜までには帰ってこいよ」

ルーティアさんはそう言うと席を立つ。

「ここの支払いは私がやっておくから。ゆっくりしていくといい」

ミルドさんはそう言ってルーティアさんと出て行った。

「ゆっくりしていると他のお客さんが入れないよ。スライム退治にいく?」
「そうですね。そうしましょう」

ソラちゃんとユキさんがそう決めてくれて穴熊亭を出る。

「まずスライム退治に必要なものは──」

歩きながらユキさんが説明してくれている。私は頭の中がグルグルと回っていて話どころではなかった。

「ねーちゃ…ミナ、大丈夫か?」
「ひゃいっ!」

いつの間にか横に来たテュケ君に聞かれて変な返事をしてしまった。

「う、うん!大丈夫だよ!元気だよ!」
「ならいいけど。雑魚しかいなくても街の外に出る時は油断しない様にってダキアさん達に言われた事あるだろ?」
「そ、そうだね…気を付けるよ…」

テュケ君は何で平気でいられるんだろう…。私はドキドキしっ放しで真面に話もできないのに。

それから街の外に出て林でスライム退治をみんなでやる事に。

倒したスライムのゲルで枝を絡めて《加熱ヒーティング》を掛ける。

魔法に集中しなくちゃいけないのにテュケ君の心の中を思い出してしまう。

手を繋ぎたい。抱きしめたい。頭を撫でたい。キ、キ……

「ミナさん!加熱し過ぎです!」
「え?あ!」

手に持っていたスライムゲルと枝が燃えていた。慌てて《ブリザー》の魔法で氷をぶつけて消火する。

「ミナさん、本当に大丈夫ですか?」
「うん…ごめんなさい」

ユキさんは心配そうにしている。

「ミナ…ねーちゃん、ちょっとこっちに来い」
「えっ?わわっ…」

テュケ君に手を引かれてみんなから離れていく。

何をするの…?
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