転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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特別編3:異世界

相互協力

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──〔human side〕──

パーティも盛り上がり夜も大分遅くなってきた頃、神様側の私からヌスクァムの人に聞いて欲しい事があると伝えられた。

ふむふむ…なるほど。

「あの、ちょっとお聞きしたい事があるんですけど」
「はい、なんでしょう?」

取り敢えず近くにいたアニエスさんに聞いてみる。

「この前のイントルーダーやそれ以外の敵がこの世界に来た時に、手に負えない状況になる前に虚空宮ヴォイドパレスや近くの世界に助けを求められる様にした方が良いのですけど、誰と連携したら良いでしょうか?」
「そうですね…セラちゃんが適任かと」

アニエスさんは少し考えてからセラさんの名前を出してきた。

「ゼクセル陛下とかじゃなくて良いのですか?」
「陛下も頼りになりますけど、即応出来て異世界に連絡ができるとしたらセラさんかヒサメさんだと思います」

アニエスさんが言うならそうなんだろうね。

セラさんとヒサメさんは少し離れた所で寄り添いあって何か話をしている。

…邪魔したら悪いかな。

「明日話しますね」
「ありがとうございます」

アニエスさんも2人の邪魔はしたくないみたい。

みんな疲れてきたみたいだしそろそろお開きにしようと話が出てきた頃、廊下への扉が開かれて4人の男女が入ってきた。

服装は冒険者では無さそうでどちらかと言うと、海賊?

「おーお前たちか!ご苦労。で、どうだった?」

1番に声を掛けたのはエリザベートさん。
アニエスさんが入って来た人達はルバスール海賊団の船長でエリザベートさんの兄弟だと教えてくれた。

全員エリザベートさんよりも歳上に見えちゃうね。

「姉貴、俺達に仕事を押し付けて飲み食いたぁ良いご身分だな?」

黒髪に浅黒い筋肉質の肌の男の人がエリザベートさんを責める。

「私は海賊団の首領でお前らのお姉ちゃんだからな」

平然と返してグラスのお酒を呷るエリザベートさん。

「お姉ちゃんズルいですよ。私の分は残ってるんですか?」

緑の長い髪の女性が口を尖らせて言っている。

「まだあるぞ。多分」
「姉様、調査の報告をここでしてもよろしい?」

ウェーブの掛かった赤い髪に赤いドレスを着た女性が聞く。

「ああ頼む」
「では俺から話そう。まず昨日発生した特異点だが、まだ何かが侵入してくる様子はない。今はリコッタの船が監視している」

話し始めたのは落ち着いた雰囲気の黒髪の青年。リコッタちゃんはここにいるけど船とクルーの人達は仕事をしてたんだね。

「もう一つ、一週間前に発生したものは2度目の侵入があった。エヴァルの船が迎撃してこちらの世界の被害は無しだ」
「うむ。ご苦労!」

…何かすごい話してない?

「その話、私達にも詳しく教えてもらえるかしら?」
「あら、見ない顔ね?」

リオさんが出ていくと赤髪の女性が前に立ち塞がって睨み合う。

「やめろマイナ。彼女達は客人だぞ」
「そうだったの、ごめんなさいね。私はマイナ、ルバスール海賊団の次女よ」

刺々しい雰囲気が無くなって穏やかな表情で話すマイナさん。

「リオよ。私達が呑気にパーティをやっている間に調査をしていたのね。悪かったわ」
「あなたが謝る事はないわ。これは私達の事だもの」

一瞬険悪な雰囲気になったけどもう大丈夫そう。

「それで、話は聞かせてもらえるの?」
「客人が気にする事じゃないが、聞きたいと言うなら話そうじゃないか」

エリザベートさんが話し始めるとみんな集まって来た。

最近ヌスクァムでは異世界の門が開く現象が多発していて、今開いている2つの門はルバスール海賊団が交代で監視してくれているらしい。

「先程話していた侵入というのは向こうの世界から何かが入って来ようとしたという事ですか?」
「姉上、説明しても?」
「勿論だウェルヴェ。ミナに答えてやってくれ」
「分かった」

黒髪の青年、ウェルヴェさんが話してくれる。

一度目に侵入してきたのは物凄く大きな空飛ぶ魚。

「大きな魚…」
「形が魚の様だっただけだが、全長が2千メートルはあった」
「2千メートル!?」

魚なんてレベルじゃないよ…。

「食べれそうだった?」
「ありゃ食えたもんじゃねえな。まず鱗が硬すぎる。俺の船の主砲を弾きやがったからな」

ソラちゃんに答えていたのは筋肉質の男の人。名前はラウオというらしい。この人の乗っている船は船首に巨大な魔力砲を搭載しているらしい。ヴァジエドで見た船だね。

ていうか、ソラちゃんの食へのこだわりはスゴいね。

「奴は厄介だったな。エヴァルの船を口に突っ込んで中にしこたま魔力爆雷を放り込んでようやく撃退出来たからな」

エリザベートさんは笑いながら言っている。エヴァルさんという人のの船は船首に巨大な衝角の付いた突撃艦らしい。こちらも前に見たね。

「今回やって来たのはもう一回り大きなドラゴンだった」
「そこまで大きいと大怪獣よね。それで無事だったの?」

話を続けるウェルヴェさんに質問するリオさん。

「今回は門から頭を出してきただけだった。頭に攻撃を加えたらすぐに引っ込んでくれたが、もしそれがこちらに来ていたら被害が出ていたかもしれないな」

そんな状況で私達を受け入れてくれてたんだ…何だか申し訳なくなってきた。

「そのサイズだとジェノサイドドラゴン級か。流石にマズいな」

マティアスさんは腕を組みながら呟いていた。こちらの世界の最大級のドラゴンはジェノサイドドラゴンっていうのかな。

「あの、討伐をお手伝いします」
「それはありがたいが、勝手に決めていいのか?」

エリザベートさんに聞き返される。

「おう、全然いいぞ!もっと戦いたかったところなんだ」
「ミナがやるって言うならやるぜ」

マサキさんとダキアさんは張り切っていら。他のみんなも手伝ってくれると言ってくれた。

「ありがたいね。アンタ達みたいな超級戦力が加わってくれるならすぐに解決出来るだろう」

エリザベートさんは満足そうに頷いていた。
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