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特別編3:異世界
不確定事象改変
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《フライト》が使えなくなってしまったので高速飛行が出来なくなってしまった。
《鑑定》が作動できないとなると、手当たり次第《ハイパークレアボイアンス》で確認してみるしかないかな。
「魔神を倒して俺達を助けてくれた…」
「聖女様だ!」
「聖女様!」
周りが騒がしいね。
聖女様かぁ…一体どんな人だろう?
「ありがとうございました聖女様!」
「…は?へ…?」
もしかして私の事?
みんなこちらを見ていた。
「わ、私は聖女なんかじゃありませんよ。それよりお聞きしたい事があるんですけど…」
「聖女様万歳!」「聖女様万歳!」
えぇ…。
「道を開けろ!」
ガチャガチャと鎧を鳴らしてやって来たのはこの街の兵士っぽい人達。人々を押し退けて私の所にやって来る。
「魔神を撃退したのは君か?」
「は、はい…」
「おお!やはりそうだったか!今すぐ我らの代表に会ってはもらいたい。よろしいか?」
「え、はい」
断れる雰囲気ではなかった。
私は兵士の人達に守られながら連れていかれる。
街の人達がこっちに押し寄せて来ていて危険だと判断しての対応みたい。
何とか街の外れまで移動すると幌馬車が1台待機していて、それに乗せられる。中には軍服姿のおじさんが1人座っていた。
「御足労かける。私はゲルト・ドラケオン。この街の守備隊長をしている者だ」
「ミナです」
短い金髪に綺麗に切り揃えられた口髭、優しそうな目で私を見ながら名乗ってきた。
「君は冒険者なのかな?」
「ええと…」
さて、どうしたものか。
この世界の冒険者がどんな人達か分からないし、身分証みたいなものは持っていない。適当に誤魔化せるような状況じゃなさそう。
「私は異世界から来ました」
「異世界…」
思い切って正直に言う事にした。
適当な嘘を言ってもすぐにバレてしまうだろうし、印象を悪くしてしまうだろうから。ダメ元で本当の事を全部話してみた。
「…そうであったか。いや、俄かに信じ難いが…君の力がこの世界のものではないのなら我々が手も足も出なかった魔神に対抗できたのも頷ける」
ゲルトさんは腕を組んで独り言の様に呟いていた。
…これで良かったかな?
馬車はゆっくりと走り出す。
「首相のいる要塞までは1日で到着する。先程の話を詳しく聞かせてもらえるかね?」
「分かりました」
私が異世界の神をやっている事まで全部話してしまおう。
もし危険人物扱いで拘束される様なら逃げるのも仕方ない。
「…あまりにも突飛な話で少々困惑している。つまり君は異世界の神なのかね?」
「はい。幾つかの力が使えなくなっていますが、それは本当です」
努めて穏やかな顔を作っているのだろうけど、怪訝な顔に変わってきている。やっぱり「異世界から来た冒険者です」くらいにしておいた方が良かったかな。
「あの、私からも質問させてください。皆さんが魔神と呼んでいたあの神様はいつからあんな姿になってしまわれたのですか?」
「魔神は突然現れた。何故我らを襲うのか分からぬ。我らの力ではどうする事もできぬ故、ただ神に祈るばかりだ」
ん?魔神…悪神化した神様をこの世界の神様と認識していない…?
「皆さんが祈る神様の名前を教えていただけますか?」
「風と伝承を司る神エルナギータ様だ」
「え、それってさっきの悪神…魔神なんですけど…」
「馬鹿な!?あれがエルナギータ様の訳がない!」
うーん、元の神様も黒いし似てる様な気がするんだけど…。
「いや、すまない。君は何を見てあの魔神をエルナギータ様と言うのかね?」
「ええと、仲間と一緒にさっきまで戦っていたのです。今は何故か使えないのですが《鑑定》という能力で名前を確認しているので間違いありません」
「ふむ…それについてからは首相の所に着いてから聞かせてもらおう」
疑われちゃったかな。
そうだ、とにかく今は現状を把握しないと。
アウラさん情報の整理をするよ。いくつか質問するから答えてね。
[了解]
ーーーー
アウラさんと情報をすり合わせた結果。
つまり、アウラさんの記憶だと私はエリザベートさんの飛空艇、ヘッジホッグセレイラに乗ってこの世界の調査に同行したって事だよね?
[私の記録ではミナのみがヌスクァムにやって来てエリザベートに協力した事になっています]
でもそれっておかしくない?私が1人でヌスクァムに来るなんて事はあり得ないと思うんだけど。コッソリ来てもユキさんやテュケ君は追いかけて来そうだよ。
[ミナの行動の動機が不明…確かに矛盾点が多いですね。自己診断を開始します]
レナトゥスはどう?
〈…………〉
あれ?返事がない。
[自己診断完了。《叡智》が消失しています。ミナの話した事が事実と仮定した場合、私の中の矛盾点が解決しました。残念ながらミナの言っている事が正しい様です]
残念って…まあ、悪意はないと思うけど。それよりレナトゥスが反応しないんだけど、どういう状況か分かるかな?
[レナトゥスはエネルギー不足により休眠状態です]
エネルギー不足…?
精神力とか分ければ回復するかな?
[不足。《インベントリ》から『ハルの水』を取り出し使用する事を推奨します]
よし、それでいこう。
《インベントリ》から水を少しずつ垂らして腕輪に掛ける。
ゲルトさんが不審な目で私を見ているけど気にしない。
〈エネルギー回復。おはようございますミナさん、アウラさん〉
おはようレナトゥス。なんでエネルギー切れになってたの?
〈恐らくウルドベルズによる何らかの攻撃かと〉
ん?レナトゥスはアウラさんと違って私と同じ記憶を持ってるのかな?
〈はい。今の状況が異常なのは分かります〉
[レナトゥス、情報の同期を要請します]
〈分かりました〉
アウラさんはレナトゥスが完全な記憶を持っていると分かるとすぐに提案していた。レナトゥスもそれに応えて同期をしたみたい。
[状況からの推定ですが、《叡智》と自身の能力を使って事象改変を行ったのでしょう]
事象改変…?
[起こっていた出来事を改ざんしたという事です]
何でそんな事をする必要があったんだろう?
《鑑定》が作動できないとなると、手当たり次第《ハイパークレアボイアンス》で確認してみるしかないかな。
「魔神を倒して俺達を助けてくれた…」
「聖女様だ!」
「聖女様!」
周りが騒がしいね。
聖女様かぁ…一体どんな人だろう?
「ありがとうございました聖女様!」
「…は?へ…?」
もしかして私の事?
みんなこちらを見ていた。
「わ、私は聖女なんかじゃありませんよ。それよりお聞きしたい事があるんですけど…」
「聖女様万歳!」「聖女様万歳!」
えぇ…。
「道を開けろ!」
ガチャガチャと鎧を鳴らしてやって来たのはこの街の兵士っぽい人達。人々を押し退けて私の所にやって来る。
「魔神を撃退したのは君か?」
「は、はい…」
「おお!やはりそうだったか!今すぐ我らの代表に会ってはもらいたい。よろしいか?」
「え、はい」
断れる雰囲気ではなかった。
私は兵士の人達に守られながら連れていかれる。
街の人達がこっちに押し寄せて来ていて危険だと判断しての対応みたい。
何とか街の外れまで移動すると幌馬車が1台待機していて、それに乗せられる。中には軍服姿のおじさんが1人座っていた。
「御足労かける。私はゲルト・ドラケオン。この街の守備隊長をしている者だ」
「ミナです」
短い金髪に綺麗に切り揃えられた口髭、優しそうな目で私を見ながら名乗ってきた。
「君は冒険者なのかな?」
「ええと…」
さて、どうしたものか。
この世界の冒険者がどんな人達か分からないし、身分証みたいなものは持っていない。適当に誤魔化せるような状況じゃなさそう。
「私は異世界から来ました」
「異世界…」
思い切って正直に言う事にした。
適当な嘘を言ってもすぐにバレてしまうだろうし、印象を悪くしてしまうだろうから。ダメ元で本当の事を全部話してみた。
「…そうであったか。いや、俄かに信じ難いが…君の力がこの世界のものではないのなら我々が手も足も出なかった魔神に対抗できたのも頷ける」
ゲルトさんは腕を組んで独り言の様に呟いていた。
…これで良かったかな?
馬車はゆっくりと走り出す。
「首相のいる要塞までは1日で到着する。先程の話を詳しく聞かせてもらえるかね?」
「分かりました」
私が異世界の神をやっている事まで全部話してしまおう。
もし危険人物扱いで拘束される様なら逃げるのも仕方ない。
「…あまりにも突飛な話で少々困惑している。つまり君は異世界の神なのかね?」
「はい。幾つかの力が使えなくなっていますが、それは本当です」
努めて穏やかな顔を作っているのだろうけど、怪訝な顔に変わってきている。やっぱり「異世界から来た冒険者です」くらいにしておいた方が良かったかな。
「あの、私からも質問させてください。皆さんが魔神と呼んでいたあの神様はいつからあんな姿になってしまわれたのですか?」
「魔神は突然現れた。何故我らを襲うのか分からぬ。我らの力ではどうする事もできぬ故、ただ神に祈るばかりだ」
ん?魔神…悪神化した神様をこの世界の神様と認識していない…?
「皆さんが祈る神様の名前を教えていただけますか?」
「風と伝承を司る神エルナギータ様だ」
「え、それってさっきの悪神…魔神なんですけど…」
「馬鹿な!?あれがエルナギータ様の訳がない!」
うーん、元の神様も黒いし似てる様な気がするんだけど…。
「いや、すまない。君は何を見てあの魔神をエルナギータ様と言うのかね?」
「ええと、仲間と一緒にさっきまで戦っていたのです。今は何故か使えないのですが《鑑定》という能力で名前を確認しているので間違いありません」
「ふむ…それについてからは首相の所に着いてから聞かせてもらおう」
疑われちゃったかな。
そうだ、とにかく今は現状を把握しないと。
アウラさん情報の整理をするよ。いくつか質問するから答えてね。
[了解]
ーーーー
アウラさんと情報をすり合わせた結果。
つまり、アウラさんの記憶だと私はエリザベートさんの飛空艇、ヘッジホッグセレイラに乗ってこの世界の調査に同行したって事だよね?
[私の記録ではミナのみがヌスクァムにやって来てエリザベートに協力した事になっています]
でもそれっておかしくない?私が1人でヌスクァムに来るなんて事はあり得ないと思うんだけど。コッソリ来てもユキさんやテュケ君は追いかけて来そうだよ。
[ミナの行動の動機が不明…確かに矛盾点が多いですね。自己診断を開始します]
レナトゥスはどう?
〈…………〉
あれ?返事がない。
[自己診断完了。《叡智》が消失しています。ミナの話した事が事実と仮定した場合、私の中の矛盾点が解決しました。残念ながらミナの言っている事が正しい様です]
残念って…まあ、悪意はないと思うけど。それよりレナトゥスが反応しないんだけど、どういう状況か分かるかな?
[レナトゥスはエネルギー不足により休眠状態です]
エネルギー不足…?
精神力とか分ければ回復するかな?
[不足。《インベントリ》から『ハルの水』を取り出し使用する事を推奨します]
よし、それでいこう。
《インベントリ》から水を少しずつ垂らして腕輪に掛ける。
ゲルトさんが不審な目で私を見ているけど気にしない。
〈エネルギー回復。おはようございますミナさん、アウラさん〉
おはようレナトゥス。なんでエネルギー切れになってたの?
〈恐らくウルドベルズによる何らかの攻撃かと〉
ん?レナトゥスはアウラさんと違って私と同じ記憶を持ってるのかな?
〈はい。今の状況が異常なのは分かります〉
[レナトゥス、情報の同期を要請します]
〈分かりました〉
アウラさんはレナトゥスが完全な記憶を持っていると分かるとすぐに提案していた。レナトゥスもそれに応えて同期をしたみたい。
[状況からの推定ですが、《叡智》と自身の能力を使って事象改変を行ったのでしょう]
事象改変…?
[起こっていた出来事を改ざんしたという事です]
何でそんな事をする必要があったんだろう?
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